梅雨の中休みに北岳へ(白根御池小屋・北岳山荘テント泊 2024)

2024年7月3日(水)~5日(金)、山梨県にある北岳に行ってきました。

三回目の北岳

北岳には一昨年、去年と二年連続で訪れており、今年で三回目になります。

北岳登山全般や北岳肩の小屋のテント泊については詳しく知りたい方は一回目の記事をご覧下さい。

白根御池・北岳肩の小屋テント泊~キタダケソウを探せ! | やまころ旅ブログ

北岳・間ノ岳(白根御池・北岳山荘テント泊)(肩の小屋経由往復) – 2023年07月03日 [登山・山行記録]-ヤマレコ

二回目はヤマレコですみません。ブログに書きたいとは思っていたのですが億劫で書けていません。北岳山荘にテントを張って間ノ岳にも行ったので書きたかったのですが、ホント大変なんですよ。書くのが。写真も滅茶苦茶多いですし。書けること、書きたいことはいくらでもあるんですけど。あんまり真面目に書いているといくら時間があっても足りませんし、ブログに時間をかけたくないから山に行きたくないみたいな気になってきます。まぁ、気が向いたらそのうち書きます。

動機

それでこのところ毎年行っているのは、ひとえにそのコストパフォーマンスの高さ故です。

去年のレコにも書いた気がしますが、北岳は自宅からの交通費がそれほどかかりません。甲府駅というのは私からすると韮崎より向こう、例えば小淵沢や松本などと比べるとずいぶん近く感じます。交通費も電車・バスの往復で(今年少し値上がりしましたが)1万円もかかりません。これが北アルプスならその倍はかかります。そしてテント場がまだ1000円台。安い! 北アルプスの山小屋のように美味しそうな料理で人を誘惑してこないので食費もそれほどかかりません。それでいて日本第二位の標高を誇りますから登りごたえは抜群。道は良く整備されていますし山小屋も多く安心。花も綺麗。もちろんアルプスらしい景色も楽しめます。

ここまでコスパが良いのであれば一年に一回は行っても損は無い場所ではないでしょうか。私は近年、一年に十二回以上高尾山を訪れていますが、それもひとえにコスパの高さ故。手軽に行けるというのはそれだけ大きな意味があります。

それに山というのは一度登ったくらいでは大したことは分からないものです。繰り返し訪れてこそ分かるものというのがあるでしょう。

そしてバスの運行が始まるのが6月下旬。夏の登山シーズンの最初に体の調子を見るのにちょうど良いタイミングです。

というわけで、今年も行ってくることにしたのでした。

アクセス

交通手段もこれまでと大きな変化はありません。バスの運賃が410円値上がりしたくらいでしょうか(1990円+協力金300円 → 2400円+協力金300円。あーあインフレやだやだ)。

電車で甲府駅へ。甲府駅からはバスで広河原へ行くだけです。

立川甲府広河原JR中央線(普通)1時間50分/1690円山梨交通1時間53分/2700円

甲府駅~広河原間のバスについては山梨交通株式会社のサイトをご覧下さい。

南アルプス登山バス「甲府・竜王・芦安駐車場~広河原線」「奈良田~広河原線」の運行について | 山梨交通株式会社

2024年の運行期間は6/21(金)~11/4(月・祝)です。

山行ルート

山行ルートは草スベリ~北岳山荘の往復です。ただし、行きはトラバース道へ降りてキタダケソウを探そうと思います。幕営地は白根御池小屋(1泊1000円)と北岳山荘(1泊1100円)です。

1日目

広河原→白根御池小屋

2日目

白根御池小屋→北岳肩の小屋→北岳→吊尾根分岐→八本歯のコル分岐→北岳山荘

3日目

北岳山荘→北岳→北岳肩の小屋→白根御池小屋→広河原

天気

6月下旬から梅雨に入って雨が多い日が続いていましたが、7月第一週は晴れが多い予報が出ていました。実際に第一週に入ってみると、3~5日くらいが概ね晴れマークが続いていました。ただし、4日朝は弱い雨が降る予報。それに伴い北岳では強い風が吹く予報も出ていました。しかし4日も昼までには天気が回復し、その後最低でも金曜日までは良い天気が続きそうでした。

07月03日12時の天気図(<a target="_blank" rel="noopener" href="https://www.data.jma.go.jp/fcd/yoho/wxchart/quickmonthly.html">気象庁より</a>)
図1: 07月03日12時の天気図(気象庁より)
07月04日12時の天気図(<a target="_blank" rel="noopener" href="https://www.data.jma.go.jp/fcd/yoho/wxchart/quickmonthly.html">気象庁より</a>)
図2: 07月04日12時の天気図(気象庁より)
07月05日12時の天気図(<a target="_blank" rel="noopener" href="https://www.data.jma.go.jp/fcd/yoho/wxchart/quickmonthly.html">気象庁より</a>)
図3: 07月05日12時の天気図(気象庁より)

旅の様子

1日目

立川→広河原

2024年7月3日(水) 朝、立川駅にやってきました。

05:25 おなじみの大月行きに乗車。

立川駅5:25発大月行き

立川 5:25 → 6:19 大月 6:25 → 7:12甲府

甲府駅ではいつも通りタリーズで朝食。

タリーズコーヒー セレオ甲府店

「ハムチーズ&サラダサンド」を手に取ってレジに入った後サラダが付けられることに気がついて「あ、サラダがダブっちゃう」と思いましたが今更変えるのも憚られたのでそのまま購入。アイスコーヒーのTallと合わせて909円。なかなかいいお値段しますね。あーあ、インフレやだやだ。

8時過ぎに店を出て近くのファミリーマートで食料を購入。おにぎり2個、惣菜パン3個、お茶(約600ml)2本を購入(1057円)。食料としては他に自宅からポカリ1本と惣菜パン2個、菓子、アルファ米、中華丼の具、インスタント飲み物類を持ってきています。

ファミリーマート セレオ甲府店

そして甲府駅南口1番バス乗り場でバスを待ちます。

甲府駅南口バスターミナル1番のりば

8:50くらいに乗務員がやってきて協力金(300円)や切符を販売し(Suicaの人は協力金だけ現金払い)、9時過ぎにバスに乗車、9:05定刻通り甲府駅を出発しました。

バスに揺られること2時間弱。10:55頃広河原バス停(インフォメーションセンター前)に到着しました。

広河原バス停

トイレに行ってからサッサと出発。

広河原→白根御池小屋

11:00 広河原インフォメーションセンター発。

広河原インフォメーションセンター横

あそこに向かいます。遠いなぁ。

広河原から見た北岳

大きな吊り橋(広河原橋)を渡って右へ。

広河原橋

旧広河原山荘。今年解体工事をするのでキャンプ場が使えないらしいです。

旧広河原山荘

少し登ってからしばらくは緩い登り。

広河原~旧大樺沢分岐

今回のザックの重量は出発時の実測で10.6kg。その後ペットボトル2本とおにぎり、パンを買っていますから、おそらく12kgくらいでしょう。これまでの山行と比較するとかなり軽い方なのですが、そこまで軽くは感じません。やっぱり体力落ちてるな……。

バイカウツギ?

バイカウツギ?

何の骨!?

骨

鉄パイプと木材を併用した足場は左右から水が溢れてしまっています。去年見たときに丁寧に作ってあると思ったのになぁ。

広河原~旧大樺沢分岐

11:23 旧大樺沢分岐着。今は分岐ではありません。

旧大樺沢分岐

そのちょっと先でザックを置いて一休み。昼時なのでお腹がすくんですよね。

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そしてここからは急登。

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休憩はいつでも好きなだけ取ります。どうせ今日は白根御池小屋に泊まるだけです。

11:57 第一ベンチ。

第一ベンチ

お菓子をつまみます。

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花といえばたまにゴゼンタチバナを見かける程度ですが去年よりも少ない気がします。少し時期が遅いのかな?(去年と全く同じ日ではありますが)

ゴゼンタチバナ

相変わらずこんな所ばかりなのをただひたすら登っていきます。

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12:36 第二ベンチ。日差しが無いのがありがたいです。

第二ベンチ

見上げると階段が宙に浮いているように見えるんですよ。ウンザリしますね!

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12:55 急登の終わりに到着。座れる丸太があるのでゆっくり休憩します。疲れた!

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それでここから御池まではそれほど標高差が無いのですが……

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案外アップダウンがあります。

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こういう木の根や岩で歩きづらい所も多く見かけの標高差以上に疲れます。

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沢を渡る手前にグンナイフウロスポットがあります。

グンナイフウロ

タカネ? シロバナ? シロバナタカネ? 分かりません!

グンナイフウロ

カラマツソウ。

カラマツソウ

沢を渡るところ。ここも水量が多くわずかに水が道まではみ出しています。

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(ミヤマ?)ハナシノブ。

(ミヤマ?)ハナシノブ。

なんとかショウマ?

なんとかショウマ?

ヨツバムグラ?

ヨツバムグラ?

緑のゴゼンタチバナ。案外沢山見かけるものですね。

緑のゴゼンタチバナ

マイヅルソウ。

マイヅルソウ

ギンリョウソウみっけ!

ギンリョウソウ
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そして白根御池小屋が見えてきた頃に現れたのがミヤマキンポウゲ。ウマノアシガタみたいなやつ。

ミヤマキンポウゲ

13:30 白根御池小屋着。

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広河原から2時間30分でした。去年が2時間10分、一昨年が2時間16分。うん、今年が一番遅いね! ちなみに山と高原地図のコースタイムでは2時間35分となっています。

白根御池小屋でテント泊

早速テント場の受付。前日に南ぷすリザーブでテント場を予約・決済してあるので名前だけでチェックイン完了。テント泊は1名1000円。トイレ料金込み。

ここももう三回目になるので詳しい説明は不要。

しかし明日はヘリの荷揚げ作業があるので7時までに撤収せよとのこと。えー、またー? 私それ三回連続なんですけど……。ってここがヘリ作業ということは、北岳山荘も? 聞いてみるとやはり北岳山荘、肩の小屋、白根御池小屋は同日に行うとのこと。ということは今回も北岳山荘に着いても15時までテントを張れない?

一昨年は肩の小屋にテントを張りましたが、キタダケソウを探して北岳山荘まで行ったときに肩の小屋まで一緒に歩いた人と話したら15時までテントが張れないから暇だと言っていました。去年は北岳山荘にテントを張りましたが、15時まで張れないので自炊場に荷物をデポして間ノ岳まで行ってきたのでした。今年は北岳山荘でノンビリしようと思っていたのに……。

そんなに頻繁に荷揚げしているのかと思ったら一ヶ月に一回くらいだとのこと。つまりちょうど荷揚げをするような日に私が来ているということなんですね……。

まぁ、明日はノンビリ歩くしか無いですね。

白根御池小屋のメニュー。

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ペットボトル500円。

ランチは11:30~13:00と短め。こういう短いランチタイムを設けている山小屋をよく見かけますが、これに合わせられる登山者はどれほどいるのかいつも疑問です。ここであれば、11時広河原着のバスで登ってくる人は普通間に合いませんよね。逆に下山は広河原まで普通は2時間くらいはかかるので14時のバスに間に合わせるのが厳しい。それを逃すと16:30発のバスになってしまいます(乗合タクシーをあてにするならもう少し早く帰れるかもしれません)。ランチタイムに間に合わせようとハイペースで歩いてバテてしまったことも過去にありました。あまり良いことのようには思えないのですが。連泊でノンビリ滞在する人のための措置なのか、あるいは山小屋スタッフの昼食を兼ねたものだったりするのでしょうか。

何はともあれテント設営。

今回は深夜から明日の朝にかけて雨が降る予報が出ていたので張る場所に迷いましたが、いつも通り白根御池の湖畔に張ることにしました。場所を選んで少しでも水が溜まらなそうな所にしました。

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ちなみに一番人気は小屋の向かいにある樹林の中です。なぜあそこが人気なのかイマイチ分かりません。日差しが避けられそうではありますが、今日は雲が多いのでそれほど気になりません。後は風雨対策とか、ひょっとすると虫が少ないとか? そのうち機会があれば張ってみたいところです。とは言え大抵誰かが既に張っているので、その近くにわざわざ張りたくは無いんですけどね。

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テントの中から池を見ながら遅い昼食としておにぎりを一つ。本当は二つ買っておいたのですが、あまり食欲がありませんでした。

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夕食は今回もレトルト中華丼(+アルファ米白飯)とみそ汁。今回は450mlのチタンマグでレトルトを温めてみました。レトルトパウチが底に幾分強くくっつくので危ないかなとも思ったのですが、問題なく調理できました。

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それにしても今回は本当に虫が多いです。去年も一昨年よりは虫が多かったのですが、今年はさらに多くなりました。

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ちょっと放っておくとびっしり。払っても払ってもキリがありません。まわりを見てもここまで虫が多いテントは無いので、やっぱり色のせいなのでしょうか。今回は周囲にミヤマキンポウゲがあまり見当たらないので、虫たちは黄色に飢えているのかもしれません。暗くなれば虫もほとんどいなくなるのですが、虫が沢山たかった後は糞なのか体液なのかよく分からないのがテントに沢山くっついているんですよね。まぁ、翌朝雨が降ったのはちょうど良かったのかもしれません。

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2日目

雨の中の撤収

2024年7月4日(木)。

朝3時くらいには目が覚めたと思います。弱い雨がテントを叩いていましたが、時々強くなったりもしていました。

SCW天気予報を確認すると8時くらいまでは雨予報が出ていました。さすがにそんなに待ってはいられません(そもそも7時までですし)。

ナウキャストの雨雲レーダーを見ると、4時過ぎくらいに雨が一番弱くなるタイミングが来そうでした。レーダーによる予測はあまりあてになりませんが、そのタイミングまで待つと実際に雨がほとんど気にならないレベルまで弱くなりました。

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急いでテントの片付け。荷物はあらかじめ全てザックの中に入れました。完全に濡れたフライシートはそのまま畳んでビニール袋へ。インナーは少し湿ってしまった程度。グランドシートはいつも濡れているのが当たり前ですが、それより少し濡れているかなという程度でした。グランドシートは専用の袋に入れて、インナーとビニール入りのフライシート、ペグとポールを別の大きなビニール袋に入れて、ザックとともに白根御池小屋の軒下に移動。

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小屋前の樹林に張っていた人たちも片付けながら軒下に待避していました。

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中にはテントを置いて山頂へ往復しここでもう一泊するという人もヘリ作業のせいで雨の中の撤収作業を余儀なくされていました。それはさすがに可哀想すぎる……。

私はザックの中身を詰め直し、朝食としておにぎりをひとつまみ(昨日の残り)。

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食べている間に雨はまた強くなってきました。

しかたがないのでレインウェアを装着。

トイレに行って水をペットボトルに詰め、準備完了。今回も粉末の麦茶を持ってきたのでそれを使いました。

白根御池小屋→北岳肩の小屋

05:11 白根御池小屋発。

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しかし出発すると同時に雨が弱くなり、水平線近くからはなんと太陽まで見える始末。結局雨は少し後に止んでしまいました。

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そんな中、草スベリの急斜面をゆっくりゆっくりハアハア言いながら登っていきます。

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どんなにゆっくり歩いたって、これだけの急斜面を重い荷物を背負って歩いているのです。息を切らさずに動くことは出来ません(これは私の体質なのかもしれませんが普段から非常に息が切れやすいです。心不全じゃないかと検査してもらったこともありますが、今のところ異常は見つかっていません)。

ある程度力を入れてハアハア言いながら歩き、すぐに休む。その繰り返しで登っていくよりありません。

そんな中を背後から容赦なく太陽光線が照りつけてきます。これが実に強力で一気に暑さが何倍にも感じられます。これが嫌なのでできれば日の出前から出発したかったのですが、雨が降って撤収が遅れたので仕方がありません。

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出発から20分くらいでレインウェアを脱ぎました。暑い。

白根御池を越えるとすぐにサンリンソウが頻繁に見られるようになります。

サンリンソウ

まだ朝なので開いていない花がほとんどでした。ニリンソウは高尾山を始めいろんな場所で頻繁に見るので、最近ではサンリンソウとの違いがはっきり分かるようになってきました。葉っぱの白い斑点が一番良く目に付く違いです。

ちっちゃいけどシナノキンバイ?

シナノキンバイ?

キバナコマノツメ。丸い葉っぱ。

キバナコマノツメ

05:46 草スベリの開放部分の上部に到着。ここから右に曲がってしばらく樹林の中を歩きます。

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白根御池が見えるのもここまでです。太陽は出たり隠れたりを繰り返しており、終始照っていたわけではないのは幸いでした。

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ツマトリソウ。

ツマトリソウ

特徴的な岩の段差。

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ダケカンバ。

ダケカンバ

あっちの方も行ってみたいんですけどね。いまいちどんなところなのか分かっていません。

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(コバノ?)コゴメグサ。

(コバノ?)コゴメグサ

ちょっと進んではゼエゼエ立ち止まったりを繰り返しながら進んでいます。

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06:49 森林限界を突破。植生保護の柵が現れます。

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その中のシナノキンバイ。それほど多く咲いていません。

シナノキンバイ

もちろんこういった特徴的な広い場所ではザックを置いて休憩しています。

ナナカマド。

ナナカマド

06:59 分岐を通過。

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タカネヤハズハハコ?

タカネヤハズハハコ?

(ウメ?)ハタザオ。

(ウメ?)ハタザオ

イワカガミ。

イワカガミ

そして尾根が近づいてくると現れるのがシナノキンバイが群生した斜面。

シナノキンバイ

広河原も大分遠くなりました。

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富士山の頭も見え始めます。

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ハクサンイチゲも。

ハクサンイチゲ

小太郎山分岐点の手前にあるシナノキンバイの群生は稜線まで登ってきた人たちへのご褒美です。

シナノキンバイ
シナノキンバイ

07:17 小太郎山分岐点の手前にある見晴らしの良いスペースに到着。

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尾根上にある小太郎山分岐点標識がある場所はここから数十メートルほどですが、上に出てしまうとおそらく強風が吹いていると思ったので、ここでしばらく休憩しました。

07:28 小太郎山分岐点を通過。尾根上は予想通りかなり強い風が吹いていました。

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とは言え歩けないほどではありません。一部の天気予報では午前中に最大風速20mが予想されていましたが、そこまでではありませんでした。

冷たい強風が汗だくの体から急速に体温を奪っていきますが、この時点ではまだ心地よさの方が勝っています。

視界も少ない中先へ進みます。

アオノツガザクラとツガザクラ。

アオノツガザクラ
ツガザクラ

イワウメ。去年、一昨年に見たときよりも大分奥行きが長く見えます。育ちが良い?

イワウメ

視界が少ない山歩きは不安になります。

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道を間違えようが無い尾根上の一本道ですが、ついついスマホで何度も位置を確認してしまいます。

イワベンケイ。

イワベンケイ

……が、岩場の前にありました。

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岩場を乗り越えていると雲が薄くなり青空が見えてきます。晴れる?

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後ろを振り返ると素晴らしい景色が。

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07:46 「肩ノ小屋北稜線」標識を通過。

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ここでレインウェアを着ました。寒いので。本当はいつものソフトシェルパーカーを持ってきたはずだったのですが、ザックに入っていなかったのでレインウェアで代用しました。

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道の脇の斜面に咲く色とりどりの花。綺麗なのですがあまりに急斜面なので怖いです。

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オヤマノエンドウ。

オヤマノエンドウ

ようやく北岳肩の小屋が見えてきました。いつもなら小太郎山分岐あたりで見えていたはず。

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08:04 北岳肩の小屋着。

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白根御池小屋から2時間53分でした。一昨年が2時間33分、去年が2時間30分。大幅に最低ペースを更新。体調は一昨年よりはマシ、去年よりは悪いです。

肩の小屋の売店を眺めて温かいココアを購入(400円)。それと少なかった朝食の足しにSOYJOYとじゃがビー。

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コーヒーは体調が良くないときにあまり飲みたくないのでココアにしました。

インスタントココアの粉末でも持ってきていれば自分で作れましたが、面倒ですしね。

歩いてきた方向は青空が見えていましたが、北岳山頂の方向は霧に包まれていました。

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北岳肩の小屋→北岳山頂

08:33 北岳肩の小屋発。

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キバナシャクナゲ。

キバナシャクナゲ

ハクサンイチゲ。

ハクサンイチゲ

うーん、なんだろう。

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この辺りにはキバナシャクナゲが沢山咲いています。

キバナシャクナゲ

風は強く右(西)から吹き付けてきます。

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アオノツガザクラ……じゃなくてイワヒゲ?

イワヒゲ?
ハクサンイチゲとキバナシャクナゲ

チシマアマナ?&オヤマノエンドウ?

チシマアマナ?&オヤマノエンドウ?

雷鳥(メス)。

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雷鳥(オス)。

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つがいでしょうか。仲良く一緒に歩いていました。やっぱり曇っていると出現率高い?

オスの方は色つきの足輪(色足環)が付いていますね。これは雷鳥の生態を研究するために許可を得た研究者が取り付けたもののようです。詳しくは長野県の雷鳥保護に関するサイトをご覧下さい。私もライポスというアプリで目撃情報を報告してみました。

ライポスによるライチョウ目撃情報の収集と活用

ライチョウの生態 | ライチョウ保護スクラムプロジェクト

あ、チョウノスケソウ。

チョウノスケソウ

ここまで見かけなかったので今年はもう終わってしまったのかと思いました。小判型の葉っぱも心なしか大きく見えます。

相変わらず辺りは真っ白。右から吹き付けてくる冷たい風で眼鏡の右側だけが曇ります。

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09:16 北岳山頂着。北岳肩の小屋から43分でした。

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コースタイムは40分なので3分超過。ちなみに一昨年は42分、去年は40分なので一番遅くはありますが大差ありませんでした。

北岳山頂で粘る

山頂に着いて一番驚いたのが風を全く感じないこと。風は山頂が一番強いだろうと思っていたのでこれは意外でした。

厳密に言うと、山頂の真ん中~東側にいると風を全く感じません。西側の崖に近づくと強い吹き上げてくるような風を感じます。西から吹く強い風が山体に当たって勢いよく上に逃げていくので、東側は風を感じないのでしょう。

天気予報によれば時間が経つほど天気が回復してくるはず。なのでここで休憩がてら少し粘ってみることにしました。小太郎山分岐~肩の小屋では部分的に青空も見えていました。今は周囲は真っ白ですが、少し雲が抜けたら一気に天気が良くなるはずです。

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東側の斜面、少し遠くに咲いていたチングルマ。

チングルマ

山頂の目立つところに咲いていたイワベンケイ。

イワベンケイ

そうして待つこと約1時間。突然西側の雲が晴れ青空が見え始めました。

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雲はものすごい勢いで向こうからやってきては上へ吹き抜けていきます。

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そうして吹き抜けた後にポッカリ大きな穴が空いて西側の景色が見え、そしてまたしばらくすると雲に覆われるようなことが続きました。

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そしてしばらくすると東側の景色も時々見えるようになってきました。

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南側に移動してみると……間ノ岳へ続く稜線も見えた!

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富士山こそ見えませんでしたが、ここまで見られれば十分でしょう。

北岳山頂→北岳山荘

10:48 北岳山頂を後にしました。実に一時間半も山頂に居座ってしまいました。

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ハクサンイチゲのお花畑。

ハクサンイチゲのお花畑

あるのは急斜面上ですけどね。

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相変わらず砂で滑りやすそうで転んだら生きては帰れなそうな登山道です。真っ白だと高度感を感じづらいから怖さが減ると言っていた人もいました。

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この辺りでは緑色のハクサンイチゲがよく見られました。

緑色のハクサンイチゲ

ミヤマオダマキ。ツートンカラーのお洒落なやつです。少しくたびれているのが多いですね。

ミヤマオダマキ

11:07 「吊尾根分岐点」標識着。

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ものすごい風です。今日一番強い風を感じたのはこの場所でした。体が一瞬浮き上がるかのような感覚がありました。稜線上のちょうど凹んだところなので風の通り道になっているのかもしれません。

今回はここを左へ曲がりトラバース道へ向かいます。せっかく来たのですからキタダケソウを見たいところ。それに北岳山荘に早く着いてもテントを張れないことが予想されますので。

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なんちゃらオウギ? イワオウギとかシロウマオウギとかタイリツオウギとか色々あるらしいのですがちょっと分からないですね。うーん……シロウマ?

(シロウマ?)オウギ?

この辺りはミヤマオダマキが多いんですよね。

ミヤマオダマキ

あ、あったあった! 第一キタダケソウ発見!

キタダケソウ

平べったくて短い手の指みたいな葉っぱが特徴的。

すぐ近くの花はもう枯れかけ。

キタダケソウ

キタダケソウは雪解け一番に咲く花みたいなので、もうほとんど終わりかけなんでしょうね。

(アカイシ?)ミヤマクワガタ?

(アカイシ?)ミヤマクワガタ?

11:22 八本歯のコルとトラバース道との分岐に到着。もちろん右へ。トラバース道に入ります。

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北岳山荘が見えます。すぐ近くに見えますが案外あります。

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キバナコマノツメの色が抜けて白くなっています。

色が抜けたキバナコマノツメ

シコタンソウ。とても小さい花ですがよく見ると結構綺麗な形と色をしています。

シコタンソウ

あ、これ私が嫌いな粉っぽいやつだ。まだ(?)あんまり粉っぽくなってないけど。(ミネ?)ウスユキソウ?

(ミネ?)ウスユキソウ?

そしてまたまたキタダケソウ。

キタダケソウ

なぜか透明な筋が入っています。

キタダケソウ
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綺麗なチョウノスケソウ。今回はチョウノスケソウをあまり見かけませんでしたし、あっても綺麗な状態なものは少数でした。

チョウノスケソウ

ハクサンイチゲ。

ハクサンイチゲ

キタダケソウもそれらしい葉っぱはあれど花は無いということが多かったです。

キタダケソウ

どこからともなく何かの鳴き声が聞こえてきたので何だろうと思っていたら、目の前に雷鳥(メス)がいました。

トラバース道の雷鳥

そして近くには雷鳥の雛が!

雷鳥の雛

か、可愛すぎる!

登山道の右側に親鳥が、左側に雛が取り残されてしまいましたが、親鳥は私に気がついたのかすぐに登山道(木道)の下をくぐって雛の近くに舞い戻りました。

トラバース道の雷鳥親子

あまり近づくのも可哀想ですが、場所はこんな所です。

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ゆっくり進んで雷鳥たちを追い越して先へ。振り返ってまたしばらく観察してみると、雛はあちこちに三匹くらいいるようでした。

トラバース道の雷鳥親子

親鳥がクッ……クッ……クッ……と周期的に鳴いているのは雛に位置を知らせるためなのでしょうか? こんな場所ではあっという間に迷子になってしまいそうですし。

トラバース道の雷鳥親子

あまりのかわいらしさにずっと見ていたかったですが、先に進みます。

それにしても本当にこんな所によく登山道を作りましたよね。

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出ましたミヤマムラサキ。

ミヤマムラサキ

ムラサキ科のこの系統の形の花は鮮やかでそれでいて小さくて可愛らしくてとても印象に残ります。個人的な記憶では、2月に高尾山で春一番を告げるヤマルリソウ、5月に上高地の小梨平キャンプ場でニリンソウと一緒に見たエゾムラサキ、6月に入笠湿原で見たノハラムラサキなんかを思い出します。ワスレナグサなどという名前が付いたものもありますが、まさに忘れがたい花でしょう。

これもなんちゃらオウギ。イワオウギ? タイツリオウギ? 上で載せたものよりも根元が赤い気がします。

なんちゃらオウギ
シナノキンバイ?
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ハクサンフウロ? まだ開ききってない?

ハクサンフウロ?
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12:11 トラバース道が終わり、稜線上の登山道と行き来できる分岐までたどり着きました。

そしてそこから見える景色がまた素晴らしい。

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急いで北岳山荘まで行っても仕方ありませんし、岩の上に腰掛けてここでお昼ご飯にしました。

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12:39 ヘリコプターが北岳山荘の上空に現れました。

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これまでずっとヘリコプターの音など聞かなかったので悪天候で中止になったのではないかと期待したのですが、そうは行かなかったようです。

あーあ、こりゃ15時までテント張れないな……と思いましたが、必ずしも15時までとは限りません。場合によってはもう少し早く切り上げてくれる可能性だってあるでしょう。

その一縷の望みにかけて、北岳山荘へ向かうことにしました。

12:41 出発。

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植生保護の柵がある場所を通過。近くにキタダケソウについて書かれた看板があるのですが、柵の中にはキタダケソウらしき葉は見当たりません。

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左手に見えた特徴的な岩。

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あ、こんな所にもシャクナゲが。ずいぶん白いけどこれもキバナシャクナゲ?

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チングルマも間近にありました。そういえば去年間ノ岳へ向かうときに北岳山荘のすぐ先でチングルマを見ましたね。後でまた見に行きましょう。

チングルマ

ミネズオウ?

ミネズオウ?

トラバース道から続く道はテント場の脇につながっています。

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13:00 北岳山荘着。扉の右にある蛇口は使用禁止と書かれていました(前回は使用可能でした)。今回は扉の中に見える白いポリタンクがテント泊用の水場となっていました。

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北岳山荘テント泊

早速受付。こちらも前日、白根御池のテント場から南ぷすリザーブにアクセスして予約・決済をしておいたので名前を告げるだけでチェックイン完了。体調や天候の不良、その他何か不足の事態が発生したときのために前日まで予約はせずにいたのでした。

今回は夕食だけ小屋の食事を注文したので、料金は大人一泊1100円+夕食2000円で計3100円となりました。

そして気になるテントの設営時間についてですが……。

目の前に16時までテントを張れないなどと書かれた紙が張られているではありませんか! 受付のスタッフも「ここに書かれているとおりヘリの荷揚げがあるので16時まで張れません」などと言うわけです。えー、さすがにちょっと酷くないですか? なんでも静岡の方を先にやっていたのでこちらは遅くなっているとのこと。北岳付近だけでなく静岡の方も同日にやってるとは。それにしても16時って……。普通のキャンプ場なら返金案件ですよ。

まぁ、何はともあれ待つよりありません。前回と同じようにザックを自炊場にデポしておくことは出来るみたいです。ザックをテント場に置くのはパイロットが嫌がるかもしれないから止めてくれと言われましたが、結局他の人たちはザックを置いて場所取りをし始めてしまいましたし、私もベンチに座りながらザックの中身をいじりたかったのでテント場まで持ってきてしまいました。

幸い雲が多く日差しが照りつけていなかったのでベンチに座ってノンビリ待つことが出来ました。

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北岳山荘のメニュー。

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飲み物はお茶もポカリも600円です。もはや燃料を飲んでいるようなものなのか、それとも単純に需要と供給の結果とみるべきなのか。

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山荘の近く、間ノ岳寄りにはわずかながら雪が残っています。

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その近くに……ありました、チングルマ。

チングルマ

などと周囲を少し散策してからテント場の方へ戻ろうとすると、小屋から出てきたスタッフがテント場に向かっていきました。これは作業が終わったとの知らせかな? と近寄ってみると、やはり荷揚げ作業が終わったのでテントを張って良いとのことでした。時刻は15時を少し過ぎたくらい。

早速テントの設営。朝の雨で濡れたテントを乾かしながら設営していきました。ちょうど太陽が出てきていたので日に当てればすぐに乾きます。グランドシートは薄いのですぐに乾きます。インナーはちょっと湿っていた程度。まずはそれだけでテントを立ち上げます。その後ぐっしょり濡れたフライシートを被せ、水分と一緒に虫による汚れをタオルで拭き取りながら乾かしていきました。

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ちなみに、ここでも虫はテントに張り付いてきますが白根御池に比べればなんてことのない量でした。通常のテント泊で良くある程度です。

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18:00から食堂にて夕食。二泊目は疲れているだろうからちゃんとしたものが食べたい! ということで今回は山小屋で食べることにしました。もちろん荷物もその分軽くなります。

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テント泊では通常味わえないようなちゃんとした食事です。ありがたやありがたや。

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この日夕食は二回に分けて行われたようで、30分程度を目安に食べてほしいということであまりゆっくりはできませんでした。

夕食が済んだら日没の時間が迫ってきます。稜線上に上がって西側の景色を眺めて過ごしました。

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虹色に輝く彩雲も見られました。

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19:12頃、完全に太陽は見えなくなりました。

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3日目

北岳山荘の朝

2024年7月5日(金)。

朝3時前に目が覚めたときに外を見ると満天の星が輝いていました。今日はほぼ新月なので星がよく見えます。夏の大三角形~カシオペヤ座あたりの天の川が天高くに見えました。

今回は軽量化のためにちゃんとしたカメラを置いてきましたし、寒いのでスマホ(Pixel7)の天体撮影モードで撮るのも無し。ライトダウンやニット帽などを持ってくれば良かったでしょうか。まぁ、でも疲れているのでやっぱり撮影なんてしませんよね。撮影するならもう少し楽に登れる山ですべきなのでしょう。というわけでトイレに行って再びテントに入って寝ました。

今日は北岳経由で広河原に帰るだけなので早く起きる必要はありません。とは言え3~4時くらいになるとまわりも起きだし音もするので度々起きてしまいます。4時を過ぎると大分明るくなってきますし、4時半前には起きました。

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特にやることも無いのでサッサとテントも片付けてしまいます。

終始風が吹いていたおかげかフライシートは乾いていました。フライシートを畳んでいる途中 04:48 に日の出。八本歯のコルの先にあるピークの上から太陽が顔を出しました。

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グランドシートを日に当ててしっかり乾かしてからたたみ、ザックに入れて撤収完了。

朝食としてクリームパンを一つつまみます。

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出発前からジンワリ暑さを感じるので最初から上着は無し。

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北岳山荘→北岳

05:34 北岳山荘発。

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帰るにはあの北岳山頂を越えなければなりません。一歩一歩が重く少し動くだけで息が切れてしまいます。ひょっとして高山病だったりするのでしょうか?

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そしてとても鬱陶しいのが虫。おびただしい量の虫が稜線上に舞っていて迂闊に深呼吸をすれば吸い込んでしまいそうなくらいです。

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どうして稜線上にこんなに沢山の虫がいるのでしょうか。ハイマツがあるから?

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05:56 トラバース道へ移れる分岐を通過。帰りは普通に稜線上を登っていきます。

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ここはなかなかの険しさです。この時間、太陽が隠れてくれているのはありがたい。

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この辺りでは緑がかったハクサンイチゲがあちこちで見られました。

緑のハクサンイチゲ

なんで緑になるんでしょうね。それも何だか中途半端。

緑のハクサンイチゲ
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06:19 吊り尾根分岐点を通過。

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稜線の西側に見えるのは駒ヶ根のあたり。写真中央に見えるのは木曽駒ヶ岳(わずかに右)と宝剣岳(わずかに左)。木曽駒ヶ岳の右奥に重なって見えるのは御嶽山。

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南西の方角。

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この危なっかしい斜面を登り切れば山頂はすぐそこ。

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北西の仙丈ヶ岳の右奥に見えるのは穂高連峰。一番高いのが奥穂、連峰の右端の尖っているのが槍ヶ岳? 左側、西穂のさらに左に見えるのは奥に重なっている笠ヶ岳?

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06:40 北岳山頂着。

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北岳山荘から1時間6分でした。去年は1時間12分。一昨年はトラバース道経由で戻っているので記録無し。コースタイムよりやや速いくらいみたいです。

北岳山頂(2回目)

山頂の一番高いところあたりから見た富士山~間ノ岳方面。

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360度パノラマ。

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昨日と打って変わって富士山も見える良い天気です。

それでも遠くは霞んでいて見えないのは湿気の多い梅雨時では仕方が無いのかもしれません。

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仙丈ヶ岳の奥には乗鞍~穂高の北アルプスが見えます。

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北岳→広河原

07:05 北岳山頂発。

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07:32 北岳肩の小屋着。北岳山頂から27分。去年は26分、一昨年は30分。

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大分疲れが出ています。日陰で休みたいのですが、我慢してベンチで休みます。

小腹が空いたのでコンビニで買った惣菜パンをつまみますがなかなか喉を通りません。もっと食べやすいものを最後に残しておくべきでした。

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ウィンナーをなんとか喉に押し込んで7:48発。

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08:06小太郎山分岐点を通過。

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この辺りになると富士山との別れが惜しくなります。

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シナノキンバイスポット。

シナノキンバイが咲く斜面
シナノキンバイが咲く斜面
シナノキンバイが咲く斜面
シナノキンバイが咲く斜面

眼下には広河原も見えます。あそこまで飛んで行けたら良いのに。

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さようなら富士山。

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植生保護柵があるエリアを抜けると森林限界を下回ります。

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やっと日差しが避けられる……と思いきや、案外樹木の隙間が広く日差しが照りつけてきます。

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すれ違う人も多くなってきますが皆苦しそう。私も普通に苦しい。重い体と荷物を重力に逆らって支えながら降りていくだけでもハアハア息が切れます。

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倒木や特徴的な岩場を抜けると草スベリの開放的な部分に差し掛かります。

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サンリンソウ

登りがこの暑さの中じゃなくて本当に良かった。

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白根御池がなかなか近づいてこないんですよね。

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ハクサンフウロ。

ハクサンフウロ

今回は全く滑ることなく降りられました。

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09:15 白根御池小屋着。

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肩の小屋から1時間27分でした。去年は1時間9分、一昨年は1時間42分。去年はかなりハイペースで下りましたからね。あのペースは今年は出せません。

白根御池小屋に着いてまずやることは水の入れ替え。稜線上で得た水は捨て去ってここの新鮮な水に入れ替えます。この先もかなり汗をかくのは目に見えていますし、以前もペットボトル1本分では少し足りなかったので2本分確保しておきます。

アイスを食べようか迷いましたが、一昨年の信玄アイスならともかく今の普通のアイスで800円ではあまり魅力を感じません。それならサッサと下に降りて広河原山荘で食べた方が良さそうに思えます。(とは言えこの先のバテ具合を見るとここで甘いアイスでも食べておいた方が良かったのかもしれませんが)

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順調にいけば12時のバスに間に合いそうでもあったので、サッサと降りることにしました。

09:24白根御池小屋発。

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しかしここからの道のりがとにかくつらい。頻繁に立ち止まって荒い呼吸を落ち着かせながら歩いて行くしかありません。

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白根御池小屋からしばらくは地図で見るとかなり平坦に見えますが、実際には沢山の岩や根を乗り越えて進まなければならず、また、沢を横切るところでは数m程度のアップダウンもあります。体力があるときならなんてことのない場所かもしれませんが、ここを通るときは大抵疲れているときです。登りではさんざん急登を登った後ですし、帰りも疲労がピークに達しているときです。

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09:48 道が急になる手前の地点に到着。丸太に座って水を飲んで休みます。

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その後はもうとにかく我慢の下り。

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第二ベンチや第一ベンチが大抵暑すぎて使い物にならないのもつらいです。経験的にいつも帰りは日差しが強くてとても休める場所ではありません。行きはそんなことは無いのに何ででしょう。通過時刻(太陽の位置)の問題でしょうか。それとも選んでいる天気の問題? いずれにせよそれらのベンチは避けて、日陰にある座れそうな場所を見つけては休憩するしかありません。

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10:58 旧大樺沢分岐着。ここでも岩の上に腰掛けて休憩。

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そこから少し下るとようやく傾斜が緩くなり歩きやすくなります。息切れも治まってきました。

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これまでの苦労が嘘のようにペースを上げて歩けます。

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11:21 広河原インフォメーションセンター着。

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白根御池小屋から1時間57分でした。去年が1時間53分、一昨年が1時間55分でした。山と高原地図のコースタイムでは1時間50分となっています。みんな速いね!

インフォメーションセンターの2Fに入ったのはそこに自動販売機があると記憶していたからなのですが、残念ながらそこに自動販売機はありませんでした。そういえば去年の時点ですでに無かったような気もします。

仕方が無いので広河原山荘へ。

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広河原山荘の券売機のメニュー。

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時間があれば何か食べていきたいところなのですが、12時のバスまでにはもうあまり時間が残されていません。

自動販売機のジュースを飲むくらいにしておきました(220円)。空き缶はフロントで引き取ってもらえます。

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後は12時発のバスに乗って甲府駅へ。途中かなり気持ち悪くなってしまい芦安駐車場で降りようかとも思ったのですが、車内が空いて前の座席にもたれかかって眠れたので何とかなりました。

13:47 甲府駅着。暑い!

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気象庁の記録によれば甲府の13:40の気温は36.2℃。もう滅茶苦茶ですね。

改札前で桃を売っていたので購入。帰ってから食べましたが固くて甘さもイマイチ。もう少し置いてから食べた方が良かったのかも?

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急げば夕方までには家に帰れそうだったので、特急あずさに乗って帰りました。

感想

毎年恒例になりつつある北岳登山ですが、今年が一番つらかった気がしますね。やはり今年のこれまでの運動量が一番少ないからかもしれません。脚の耐久性は年々上がっているような気はするんですけどね。下りの苦手意識はほとんど無くなりました。しかし下山した後の苦しみがすごい。家に帰ってからも頭痛や息切れがなかなか治まりませんでした。日焼けのヒリヒリ感もあります。数日経ってようやく少し疲労が抜けてきた感じがします。これだけつらいと来年も行こうかちょっと迷ってしまいますね。いや、別に毎年行くと決めたわけではありませんが。登山を続けていてよく思うのは、これだけ運動しても高尾山すら楽々で登れるようになったりはしないということ。ある意味絶望です。

花の状況は去年よりもさらに季節が進んでいたような気がします。日付自体は期せずして全く同じだったんですけどね。花の名前は少しずつですが着実に分かるものが増えてきました。こうした記録を作成するために調べて、書いてを繰り返しているおかげでしょう。子どもの頃から花の名前が分かったらなぁと思っていましたが、物覚えが悪い私は図鑑を見たくらいでは全く覚えられませんでした。登山を始めて、その時の願いが叶えられて嬉しいです。そして知れば知るほど楽しさが増えてきますね。

今回は雷鳥を二回も見ることが出来ました。一回はつがい、もう一回は親子でした。モコモコの雛の愛くるしいこと! これも実際に見た後ならばライチョウの生態(ライチョウ保護スクラムプロジェクト)についての話もよく頭に入ってくるというものです。YouTubeにも雷鳥についての動画があるので見ているところです(長野県環境部自然保護課 – YouTube)。

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