2025年4月21日(月)~22日(火)、信濃大町に行ってきました。
きっかけは大町市観光協会のポスト:
本日のお山を
どーーーぞ🏔️🏔️🏔️
大パノラマ✨
鷹狩山展望台からお届けです✨4月1日から冬期通行止めが解除となりました😌信濃大町駅からお車で20分ほどで行っていただけます🚗#北アルプス #絶景 pic.twitter.com/EbVYIU1L0h
— 大町市観光協会【公式】 (@omachishikanko) April 5, 2025
鷹狩山の写真は以前に見た記憶がありますが詳しいことは調べずにいたのでした。
今調べてみると、鷹狩山へは信濃大町駅から徒歩でアクセスできるようでした。大町公園まで30分、そこから「たかがり小径」と呼ばれる登山道を使って1時間~1時間30分ほどで山頂に着くようです。
そして4月19日に満開を知らせるポストが:
大町公園✨満開になりました🌸
桜の向こうにお山が見えま〜す✨🏔️5/6まで、おおまち桜まつり開催中です🌸#桜 #お花見 pic.twitter.com/pCTVsWOcfK— 大町市観光協会【公式】 (@omachishikanko) April 19, 2025
ちょうど関東平野部では桜が散って寂しくなってきた頃だったので喜んで見に行くことにしたのでした。
今回の徒歩経路
1日目
1日目は鷹狩山に登った後大町公園の満開の桜を堪能し、その後大町温泉郷の安宿に泊まりました。
2日目
2日目は大町温泉郷の近くにあった宮の森自然園を訪れミズバショウなどを見てから、桜が満開の若一王子神社、観光道路、市民の森を巡り再び大町公園へ。昨日は休館だった山岳博物館を見てから帰りました。
(一部スマホ再起動後しばらくの間記録無し)
旅の様子
立川→信濃大町(電車)
2025年4月21日(月) 早朝。JR立川駅にやってきました。
乗車するのは立川4:57発大月行き。始発は高尾止まりなのでその一本後の大月行きに乗車します。以前は4:57発の電車は高尾で大月行きに乗り換える必要があった(秋の徳沢・涸沢テント泊(2024年) 立川→上高地)と思うのですがいつの間にか直通になったようです。グリーン車が増結されて12両編成になっています。

4:57 立川駅発。ガラガラの車内でコンビニおにぎりを食べて朝食。相変わらず窓から見える朝の山間部の景色は綺麗です。

5:51 大月駅着(4番線)。3番線の甲府行きに乗り換え。5:54発。

勝沼の辺りから見える南アルプスのそそり立つ絶壁感がすごい。

富士山も最初は白背景でしたが甲府駅に近づくと青背景に変わってきました。御坂山塊に遮られてちょっと頭だけ見えている富士山です。

6:41 甲府駅着(1番線)。3番線の松本行きに乗り換え。6:46発。

韮崎駅から見える茅ヶ岳・金ヶ岳。

長坂駅から見える甲斐駒ヶ岳。

8:31 松本駅着(5番線着)。立川から3時間34分。

次に乗る電車は9:20発なので50分くらいの待ち時間が発生します。その間にトイレに行ったり(改札階の男子トイレが利用不可能になっていて各ホームのトイレを使うようになっていました)、お弁当を買ったりしました。

0・1番線の立ち食いそば屋で朝食を食べようかとも思ったのですが、少し遅い時間なので諦めて車内でコンビニおにぎりを食べたのでした。事前に信濃大町までの乗車券を買っておけば途中下車扱いで改札の外に出て買い物をすることもできたでしょう。
次の大糸線 南小谷行きは通常の6番線ではなく4番線からの発車でした。

09:05 乗車。

9:20 松本駅発。
車窓から見える北アルプスの山々。

そして桜も満開です。

10:17(1分遅れ) 信濃大町着。松本から約1時間。

立川から実に5時間20分かかりました。
去年光城山・長峰山へ行ったときは似たような経路で篠ノ井線の田沢駅に8:47に着いて所要時間は3時間50分でしたがそれに比べるとずいぶん時間がかかりました。松本駅での接続が悪いのと田沢に比べると大町は北に離れているからでしょう。
ちなみに特急あずさ1号(松本行き・要乗り換え)だと所要時間は3時間45分で済みますが到着時刻は11:06、特急あずさ5号(白馬行き・直通)だと所要時間は2時間49分ですが到着時刻は11:14になります。もちろん特急料金も別途かかります。
2025年春からSuicaの首都圏エリアが拡大され松本以北もSuicaで行けるようになりましたが、信濃大町までは依然としてSuicaは利用できません。利用できるのは篠ノ井線・信越本線は長野まで、大糸線は穂高までです。
それなのに私は東京でSuicaを使って入場してしまったので窓口で現金精算することになりました。立川からの運賃は4070円でした。信濃大町は日中駅員が常駐していますし、携帯型の端末でSuicaの入場取消処理もしてもらえました。
信濃大町駅→大町公園
さて、サッサと出発しましょう。

10:20 信濃大町発。

駅前の桜も満開。以前春に来たとき(春の大町~白馬サイクリング)はすでに散っていて残念だったことを覚えています。その代わり農具川河川公園の芝桜や木崎湖~白馬方面の桜は満開でしたね。今回はそのタイミングよりもわずかに早く来ているということでしょう。

まずは線路の西側に沿って進みます。

山の方に桜が沢山咲いている一角が見えます。それが大町公園です。

そして背景に雪が被った山々が見えるだけで、何でもない街中が綺麗に見えます。

10:28 8分ほど進んだところで右へ。

線路を渡って山の方へ向かいます。

何か変わったバス停があるなと思ったらフレスポ大町無料送迎お買い物バス(DELiCiA)と書かれていました。フレスポ大町というのは信濃大町駅の近く(南西300mほど)にあるショッピングセンターのようです。大町市は広いですからこういうバスがあると便利ですね。

大町公園が近づいてきます。

農具川を渡ります。以前折りたたみ自転車でここを通過しました。芝桜が咲く河川敷が北にありますが、まだ少し時期が早いでしょう。

坂道。

大町山岳博物館は真っ直ぐ。左は観光道路と書いてあります。



車道は緩やかなつづら折りで上っていますがその右側に山道のようなものがありました。

ショートカットできる?

すぐに上の車道と合流しました。近道でしたね。

10:40 大町公園着。駅からちょうど20分でした。

大町公園
大町公園→鷹狩山(たかがり小径トレッキング)
鷹狩山山頂へは左の舗装路を通って車でも行けます。

信濃大町ぐるりん号の停留所。期間限定で運行している周遊バスがあるらしいです。2025年度も7月中旬から運行する予定なのだとか。

そして「鷹狩山登山道→」と書かれた看板。

「たかがりやまトレイルランニング山頂駆け上りコース」というものが設定されているようです。
次のようなデータが書かれています。
- 距離 : 2.25km
- 累積標高 : 390m
- (現在地)累積標高 : 0m
- 現在地標高 : 769m (地理院地図で見ても760~770mくらい)
- 徒歩コースタイム : 1時間30分
.BASE OMACHIという名前が書いてありますが、これは信濃大町にあったお店で現在は閉業しているようです。記載のURL(dotbase-omachi.com)にもアクセスできませんでした。Web検索してみてもこのコースの公式的な情報は見当たりませんでした。看板に記載されているQRコードからSTRAVAのデータ(https://www.strava.com/segments/21458890)にはアクセスできました。
累積標高が390mとありますが、鷹狩山の標高は地理院地図によれば1167mとあるので単純な標高差で398mです。実際に歩いてみても登り一辺倒と言って良い道でした。400mの標高差と言えば高尾山ですがそちらもコースタイムは1時間40分(100分)くらいに設定されているので1時間30分というコースタイムは妥当な数字かもしれません(かなり甘めな数字として)。歩いてみた感じでは高尾山よりもこちらの方が歩きやすいと感じました。歩き慣れている人なら1時間もかからないでしょう。距離はこちらの方が短い気がしますが、それほど急には感じず一定のなだらかさで登っていける道でした。
一方こちらは「鷹狩山トレッキングコース たかがり小径」の看板。

こちらも公式的な情報は見つけられませんでした。
10:51 大町公園発。幅が広い歩きやすい道が続きます。

花はまだスミレが少し咲いているくらいで他にはほとんど見当たりませんでした。


最初に折り返す所。


10:56(スタートから5分経過) つづら折りを折り返すと標識が立っていました。

「1 鷹狩山トレッキングコース 山頂まで2260m」「山頂駆け上りコース 累積標高(El.gain)48m 現在地標高(Altitude)817m」と書かれています。
残距離2260m、獲得標高48m/390mということですね。
右手には見晴らしが。




歩きやすい道が続きます。

11:11(スタートから20分経過) 広い芝生の広場のような敷地が現れました。

「私有地・無断立入禁止! 会員制のキャンプ場です! *入会ご希望の方は下記まで『信州・大町山の子村』」と書かれています。

たるんではいますが一応トラロープが張られています。

中には入らずキャンプ場を左手に見ながら進んでいきます。

右奥に見えるのは南鷹狩山でしょうか?

11:13(スタートから22分経過) 分岐が現れました。

「2 鷹狩山トレッキングコース 山頂まで1320m」「山頂駆け上りコース 累積標高(El.gain)172m 現在地標高(Altitude)941m」と書かれています。ただし、山頂駆け上がりコースの矢印は右を指しています。公式の地図が無いのでこれがどんなルートを指しているのか今ひとつ分かりません。地理院地図にも右に曲がる道は描いていませんし(2025/4現在)。私は右に曲がらず真っ直ぐ進みました。



11:22(スタートから31分経過) 車道に出ました。

そしてそこには「3 鷹狩山トレッキングコース 山頂まで700m」の標識が。山頂駆け上りコースの標識はありません。

11:24 車道を少し進むと左へ曲がるカーブの所に標識がありました。右側には下って行く道も。

そしてその標識には「4 鷹狩山トレッキングコース 山頂まで680m」「山頂駆け上りコース 累積標高(El.gain)260m 現在地標高(Altitude)1022m」と書かれていました。「山頂駆け上りコース」が復活したということは下の分岐を右に曲がったらここに合流するということなのかもしれません。

カーブを曲がるとすぐに次の標識が見えました。

一瞬道が無いように見えましたが……

反対向きに階段がありました。

標識には「5 鷹狩山トレッキングコース 山頂まで660m」「山頂駆け上りコース 累積標高(El.gain)262m 現在地標高(Altitude)1024m」と書かれています。
階段を上って普通の道を進むとまたすぐに次の標識が現れます。

11:26 次の標識。「6 鷹狩山トレッキングコース 山頂まで600m→ ↓山岳博物館方面」「山頂駆け上りコース 累積標高(El.gain)275m 現在地標高(Altitude)1037m」と書かれています。ここは左の方にも道が延びているようにも見えます。なので博物館方面への向きも書いてあるのでしょう。

11:27 またすぐに次の標識。

「7 鷹狩山トレッキングコース 山頂まであと580m」「山頂駆け上りコース 累積標高(El.gain)277m 現在地標高(Altitude)1039m」。

ここも分岐のように見えますが右(上っている方)で良いのでしょう。

さっき分かれた道を下に見ながら進みます。

11:28 次の標識。「8 鷹狩山トレッキングコース 山頂まであと490m」「山頂駆け上りコース 累積標高(El.gain)298m 現在地標高(Altitude)1060m」。


11:30 幅の広い道と交差しました。奥には車道も見えます。標識には「9 鷹狩山トレッキングコース 山頂まであと400m」「山頂駆け上りコース 累積標高(El.gain)313m 現在地標高(Altitude)1075m」。真っ直ぐ進むようです。

11:31 車道に出ました。「山頂駆け上りコース 累積標高(El.gain)317m 現在地標高(Altitude)1079m」。鷹狩山トレッキングコースの標識がありませんが写真に裏向きで写っているのがそう?

車道の対岸にも標識があります。「11 鷹狩山トレッキングコース ↑山頂まであと370m ↓山岳博物館方面」「山頂駆け上りコース 累積標高(El.gain)318m 現在地標高(Altitude)1080m」

11:33 「12 鷹狩山トレッキングコース 山頂まであと250m」「山頂駆け上りコース 累積標高(El.gain)333m 現在地標高(Altitude)1095m」。標識は広いなだらかな道ではなく階段を指しています。

この辺りが登山道上で最も急な所です(地理院地図で等高線を見れば分かりますが)。それほど長くはないので安心してください。

11:34 「13 鷹狩山トレッキングコース 山頂まであと230m→ ←植物園経由山頂」「山頂駆け上りコース 累積標高(El.gain)334m 現在地標高(Altitude)1106m」


この辺りは若干登山道が斜めになっていて歩きづらさを感じました。


ベンチ?


11:37 「14 鷹狩山トレッキングコース →山頂・展望台 ←山岳博物館方面」「山頂駆け上りコース 累積標高(El.gain)375m 現在地標高(Altitude)1137m」


11:38 「山頂駆け上りコース 累積標高(El.gain)381m 現在地標高(Altitude)1143m」。トレッキングコースの標識はありませんが左へ。階段を上ります。

上から人の声がします。



11:39 鷹狩山山頂(展望広場)着。

大町公園から48分でした。
鷹狩山山頂
展望台
これだけでも十分素晴らしい見晴らしですが、すぐ後ろには何と展望台まであるではありませんか。早速登ってみましょう。


今日一番キツいのはここだわ……

反対側の景色も見られるようになっています。

そして屋上。

うわー、すごい見晴らし!



右側、白馬岳方面の稜線はあまり凹凸が無く見分けが付きづらいです。次の写真の真ん中らへんで三角に尖っているのが五竜岳だと思います。その左に鹿島槍ヶ岳、爺ヶ岳と続きます。

次の写真、真ん中らへん(やや左)の逆三角形の谷の奥に扇沢があります。その上の稜線は比較的なだらかで、針ノ木岳~爺ヶ岳を繋いでいます。針ノ木岳は手前の蓮華岳に隠れていると思います。いわゆる針ノ木サーキットですね。

それより左は北葛岳、七倉岳、烏帽子岳、三ツ岳辺りまで見えていて、さらに左は手前の唐沢岳、餓鬼岳に隠れています。

真ん中に餓鬼岳。その左は手前の有明山への稜線と奥の常念岳への稜線が重なっていて分かりづらいです。奥は燕岳、大天井岳、横通岳、手前は有明山辺りまで。

さらに左、真ん中に常念岳~前常念、蝶ヶ岳、大滝山まで雪が残っています。

五竜岳付近アップ。

烏帽子岳付近アップ。

手前の唐沢岳と奥の三ツ岳。

蓮華岳。

蝶ヶ岳~燕岳付近。真ん中が大天井岳。ここはよーく見ると槍ヶ岳が見えるそうです。

分かりますか?

もちろん麓の町もよく見えます。

信濃大町駅。

真下にはもちろん山頂の様子が見られます。

南側には「エコーハウスたかがり」というレストランがあります。


駐車場は複数あるみたいなのですが詳しいことは知りません。

南側は南アルプスなんかも見えているらしいのですがこの通り霞んでいるのでよく分かりません。

展望台自体はこんなスペースです。









反対側の景色。




2F(?)部分に屋内の展示・展望室もあります。


様々な花が咲くようです。まだ季節が早いのかほとんど見かけませんでした。

大町市みどころマップ。

大町市はかなり広い市ですし見所は沢山ありますが、駅から歩いて行くとなると選択肢は限られますね。

大町温泉郷の近く。


このように部屋の中から素晴らしい景色を眺めることもできます。




1F部分にはトイレもありました。

恋人の聖地
西側(北アルプス側)には「恋人の聖地」と書かれたモニュメントがありました。

直近で覚えがあるのは入笠すずらん山野草公園くらいでしょうか。一覧を見るとチラホラと行ったことがある場所もありますがこのモニュメントは覚えがありません。景色が良い場所が多いのでこれを巡ってみても面白いかもしれません。え? 恋人がいない? もちろん一人で行けばいいんですよ? 恋人に出会うかもしれないじゃないですか!
エコーハウスたかがり(レストラン)
昼食
山頂周辺散策
……お昼ご飯を食べ終わったところで、もう少し山頂の周辺を散策してみようと思います。

遊歩道と書かれた標識。植物園へ130mと書かれています。

その右には先ほども紹介した恋人の聖地モニュメントと眺望の良い広場。

山座同定も可能。


展望台のすぐ近く(北側)には神社のようなものがありました。地理院地図で見ると鷹狩山の一番高いところはこの辺りのようです。


神社のさらに北にあった東屋。

近くに建物が二軒ありますがどちらも使われているようには見えません。


遊歩道案内図に植物園があると書かれているので見てみることにします。


さっきの案内図に見晴休憩台と書かれていたのはここでしょうか。うーん、もうここで休憩する人はいないでしょうね。




季節がまだ早いということもあってか咲いている花は極わずかでした。様々な植物の名前がありますが、全体的に荒れていて生きているのか疑わしいです。


「ササユリ」が6~8月に咲くと書かれています。Web検索して見るとこれはさすがに咲くみたいですね。

山頂に戻ってきました。


恋人の聖地モニュメントの近くに桜の木が一本植えられていました。

あともうちょっとで咲きそう。





電車。

それで今日はこの後行くところがあるのですが、たぶんあの辺りだと思うのですが……


奥に見えるのは大町ダム。高瀬ダム、七倉ダムに続く一番下のダムです。

山奥まで含めれば大町市はかなり大きい市です。

さて、山頂からの眺めも堪能しましたし、そろそろ下山しましょうか。
大町公園の桜まつり
駐車場の隣にトイレがあります。

すぐ近くにある大きな建物は大町山岳博物館ですが、残念ながら今日は月曜日で休館日です。せっかく来たのに中が見られないとは……。

無事に鷹狩山へ登るというミッションをこなした後なのでじっくり大町公園の桜を堪能することにしましょう。







こちらも大町公園のすぐ隣にある施設で長野県山岳総合センターというそうです。具体的に何をしているのかは知りません。






少し暑かったのでかき氷を買いました。









大町公園→下仲町バス停
さて、この後ですが、山岳博物館が休館なのが残念だったので1泊して滞在日数を1日伸ばすことにしました。信濃大町駅からは少し離れていますがバスで行ける範囲で安い宿があったのでそこへ向かいます。
14:44 大町公園発。
途中にあった砂防ダム。





大町公園のすぐ下の交差点に「北アルプスを望む桜並木の道 観光道路」と書かれた標識がありました。

ちょっとだけ覗いてみます。

さすがにこれを桜並木とは呼ばないでしょうから、おそらくもっと先にあるのだと思います。奥の方にも桜が見えますし。そこまでは行けないということですぐに引き返して元来た道を下りました。


白馬を歩いたときもそうでしたが、何でも無い街中の景色が綺麗すぎますね。

踏切を渡ります。

信濃大町駅に行くには踏切を渡った後左へ曲がりますが、今回はそのまま直進します。
この辺りには飲食店や文化施設などもいくつかあるのでいつか機会があれば訪れてみたいと思います。


そうして南北に伸びるやや大きめな通りまでやってきました。

下仲町バス停→大町温泉郷(バス)
15:05 下仲町バス停着。

このバス停は信濃大町駅から扇沢駅を結ぶバス路線上にあり、概ね一時間に一本程度の便があるようです。立山黒部アルペンルートの玄関口へ行くだけあって本数が多いですね。信濃大町駅から乗っても良かったのですが、大町公園からはこちらの方が若干近いみたいでした。次のバスは15:11。

信濃大町駅 – 扇沢駅 | 路線バス | アルピコ交通株式会社
それにしても周囲は典型的なシャッター商店街ですね。

隣には市民バスの停留所もありました。

まだ「松本電鉄」の社名が残っています。

15:14 数分遅れてバスがやってきました。アルピコ交通の大きな観光バスタイプです。

15:15 下仲町バス停発。車内には誰も乗っていませんでした。その後、上大黒町バス停で一人乗せただけ。


15:28 大町温泉郷バス停着。運賃は540円でした。

大町温泉郷
『大町温泉 ねるだけ』 the hako / 薬師の湯
15:37 薬師の湯着。

湯けむり屋敷 薬師の湯 | 長野県大町市大町温泉郷の日帰り温泉 露天風呂 登山 スキー スノーボード 車中泊
「薬師の湯」というのは日帰り温泉施設なのですが、そこが隣の建物を利用してドミトリーというか、カプセルホテル的というか、そのような宿を提供していました。
その名も『大町温泉 ねるだけ』 the hako。
この日の宿泊料金は日帰り温泉施設が利用できるプランで3500円でした。信濃大町駅からの往復のバス代を含めても十分安く、東京からの片道の電車代程度のお値段なのでいったん家に帰るよりも安く上がりました。
まずはチェックインですが、最初に日帰り温泉施設側の玄関に入る必要があります。いきなり宿泊棟に入ってはいけません。実はこのとき私は宿泊棟の方に先に入れてしまったのでどうやってチェックインしたら良いか分からず混乱してしまいました。入口には先に薬師の湯のフロントに行けと書いてあったのですが、宿泊棟の中に入ってから最初にそのフロントへ行くのだと勘違いしてしまったわけです。
いったん外に出て左隣にある温泉施設の玄関に入り、フロントでタブレットを操作すると宿泊棟に入館するための暗証番号が発行されます。それをスマホで撮影すればチェックイン完了です(私は撮り損なってしまいましたが、すぐにチェックイン完了メールが届いてそこに暗証番号が書いてあったので問題ありませんでした)。ちなみにこれらの一連の手続きには minpakuIN と呼ばれる民泊運営者向けの管理システムが使われているようです。
また外に出て宿泊棟へ。宿泊棟の一つ目の扉は誰でも開けられるようになっており、二つ目の扉は発行された暗証番号を入力すると開きます。

宿泊棟の玄関。


男女共用の宿泊スペースには上下合わせて16区画あるようでした(ダブルルームを含めると17区画?)。女性専用スペースは直接見ていませんが、避難経路を示す見取り図を見る限り(上下二段なのであれば)6区画あると思われます(ダブルルームを含めると7区画?)。

私の区画は上段。
シーツ(上下)や枕カバーは畳んで置いてあるので自分で取り付ける必要があります。

照明と電源。

下段。

上段との上り下りはこのハシゴを使いますが、見た目からは想像できないほど危険なハシゴでした。

まず第一に上段は(ジャンプ等で)簡単に上り下りできるほど低くはありません。その上で、ハシゴは完全に垂直で角度が付いていません。そうなるとどこかを掴んで登り降りする必要が出てきますが、横棒も縦棒も非常に掴みづらい形状をしています。写真を見たら分かるように横棒(足場)を掴むのはまず無理でしょう。ハシゴで掴めるところと言ったら一番上の部分くらいですが、太いのでかなり掴みづらいです。一応ハシゴの左上に縦の手すりが付いてはいるのですが、左右のバランスが崩れてしまうのでそれはそれで使いづらいです。そして何より足場が滑る。横棒はツルツルな木で出来ているので靴下を履いているとあっという間に滑ります。せめてゴムか何かの滑り止めを付けた方が良いのではないかと思いました。私は降りるときに足を滑らせてそのまま反対側の下段の部屋に突っ込んでしまいました。幸いまだ人が入る前でしたが。正直北アルプスの稜線上のハシゴより危険だと思いました(笑)
宿泊スペースの隣には共用の洗面台や休憩所(ラウンジ)、着替えボックス、トイレがあります。

二人がけのテーブルが二つ、カウンターのようなコンセント付きのワークスペースが四席、変わった形の椅子やテーブル、ハンモックなんかもありました。

正直もう少し普通のテーブルを増やしてほしい気もしました。

ちなみに洗面スペースはありますがアメニティは別途温泉施設側で購入する必要があります。コップ等も宿泊棟側にはありませんでした。電子レンジとポットはありました。
そしてここの最大の売りは日帰り温泉施設が利用できる点にあります。
宿泊棟と日帰り温泉施設は渡り廊下で繋がっており、日帰り温泉施設の営業時間中(7~22時)は行き来が出来ます(プランによっては別途料金が必要かもしれません。要確認)。
温泉施設側の自動販売機やお土産屋。



軽食コーナーもありますが営業時間は限られているようです。


自動販売機で購入できる食料もあります。




今日は沢山歩いて喉が渇いたのでとりあえず飲み物を購入。

大広間で休憩。

『ねるだけ』と言うだけあって食事付きプランは無いので夕食は別途確保しなければなりません。宿のおすすめは当然自販機メシなわけですが、近くに食べられるところがあるみたいなのでそちらに行ってみようと思います。18時前に外へ。

この辺りの桜も満開です。


大町温泉郷には当然他にも沢山の宿があるわけですが、他の宿はどんな感じでしょうか?


お目当てのお店はまだ開店していなかったので近くをブラブラ。近くのそば屋は開いていたのですが、もう少し待ってみます。

「松田正人翁像」と書かれています。大町市の初代市長でここ大町温泉郷を開設した人物なのだとか。(松田正人 – Wikipedia)





観光案内所のすぐ近くにあったバス停は「裏銀座登山バス」と「信濃大町ぐるりん号」のものでした。

どちらも今は運行期間ではありません。2025年はどちらも7月中旬からの運行を予定しているようです。
ぐるりん号で大町を旅しよう! | 長野県市大町市の観光・路線バス
と、そうこうするうちにお店がオープンしていました。

山遊食堂 岳
大町温泉郷の朝
2025年4月22日(火) 朝4時頃に起床。ドミトリーということもあっていびきが鳴り響く早朝の宿泊スペース。とは言え疲れもあって私はよく眠れました。
チェックアウトの手続きは不要。メールに記載されているWebサイトからチェックアウト手続きを行っても良いですが必須では無いようです。念のためチェックアウトボタンを押しておきました。


まだ開いていない薬師の湯の玄関。「当施設は博物館」との文字が。あれ、そんなのあったかな? フロントより先には行かなかったので、そっちにあったのかもしれません。宿泊棟の方には小さな展示スペースが一つだけありました。

営業時間は7時~22時。宿泊棟からの出入りもこの時間に限られます。

大町温泉郷→宮の森自然園
さて、時刻はまだ5時過ぎ。バスの始発は7:20なので後2時間20分。そんなには待てません。Googleマップを見ると近くに自然園というのがあるみたいなので、とりあえずそこに行ってみようと思います。ちなみに朝食は用意していません。自販機で買おうと思っても薬師の湯は7時まで開きませんし。

05:27 『大町温泉 ねるだけ』 the hako 発。


扇沢は西の方角。雪が残るアルペンルートにも行ってみたいですが、それはまた次の機会にでも。

南へ向かいます。



「←宮の森自然園」と書かれた標識が立っていました。こちらで間違いないようです。他にも「大町温泉郷ウォーキングコース 水の路コース」と書かれた標識もあります。「大町温泉郷ウォーキングコース 水の路コース」には他にも「花の路コース」と「展望の路コース」があるらしいのですが詳しいことは知りません。



ツクシがいっぱい。


たぶんあの右奥の森だと思うのですが右に曲がった方が良いのかな? でも標識が無いな。真っ直ぐ進んでみよう。

次の角に標識がありました。右へ。

看板が見えますね。あれが入口でしょう。


05:53 宮の森自然園着。宿から26分ほどでした。

宮の森自然園


様々な花が咲くみたいですが、まだ少し時期が早いかもしれません。

ハナショウブが咲くらしい場所。


奥の方には綺麗な水が流れています。



ミズバショウが咲いていますね。

ショウジョウバカマも。






朝日も相まって良い雰囲気です。

澄んだ水の流れに沿って木道が続いています。


ツルネコノメソウ?













これはヤマネコノメソウかな?







これがザゼンソウ?






ワサビ?




「ザゼンソウ」

「ミズブサ」?


南側の出入り口に着きました。まだ見ていない場所があるので引き返します。







わぁ、黄色い木。なんだろう。




駐車場。ここは最初に入ったところの近くですね。引き返し。

ここは東側の出入り口になるのかな?



Googleマップで見るともっと東の方には「昔 大出ホタルの里」と書かれた場所がありますね。桜(?)が咲いているのはその辺りでしょうか。


再び南側の出入り口にたどり着きました。

宮の森自然園→野口橋
さて、時刻は7時前。今からバス停に向かっても良いのですが、時間はあるので歩いてみましょうか。目的地は昨日バスの中から見えた桜がいっぱい咲いていた神社。ここから東の方にあるみたいです。さしあたって、近くに橋があるのでそこへ向かいましょう。
06:56 宮の森自然園発。

ウォーキングコースの標識。

ここにも「花の路コース→」……ってどういうこと?? ここ路なの?

ちょうどそこはお寺の裏でした。



見えている山は右が蓮華岳、左が北葛岳だと思います。

田んぼの管の中に刺さっていた板。何だろう。


馬頭観音?

ここを左へ。




橋が見えてきました。野口橋と呼ばれているようです。

水は濁ってますね。



07:14 野口橋を通過。
野口橋→西友
西友→若一王子神社
若一王子神社(にゃくいちおうじじんじゃ)
若一王子神社→北大町駅
北大町駅→大町観光道路
大町観光道路
市民の森

この上が市民の森なんでしょうね。入口の時点でここまで綺麗だとさすがに寄らないという選択肢はありません。































ちょっと訳が分からない綺麗さですね。それも人が少ない。紹介するのがためらわれるほどです。


















下にあった「塩の道 千国街道 / 中部北陸自然歩道」の標識。

大町観光道路
大町山岳博物館
そして昨日は休館だった大町山岳博物館へ。

入館料は450円。荷物置き場や無料のロッカーもあります。

常設展示はまずはエレベーターで三階に上がり、そこから一階ずつ降りて行きます。概要については私がとやかく書くよりも大町山岳博物館のWebサイトを見た方が良いでしょう。

そしてお隣では付属園として動植物を展示しています。

一番奥のライチョウ舎では二羽のライチョウが見られました。









トビ。




ニホンカモシカ。


このような斜面に立てられた柵の中で飼育されています。

下から一番離れた奥にいました。



スバールバルライチョウ。北極圏に生息しているライチョウなのだとか。


ミズバショウとリュウキンカ。


入口付近には高山植物の展示がありますが咲いているのはミヤマオダマキくらいでした。


ミヤマダイコンソウの葉っぱ。

ライチョウにミヤマオダマキ。どちらも日本アルプスの稜線上で見る動植物です。直近では去年北岳に行った時に両方とも見ています。それをこんな麓で見ることが出来ました。とは言えミヤマオダマキは結構栽培している人も多いみたいですね。キタダケソウと一緒に咲いていたので比較的早い時期に咲く花なのだと思います。



お昼ご飯は博物館のカフェで済ませることにしました。


信州福味鶏のフリカッセ(1000円) + コーヒー(500円)。




さて、今日は沢山歩いて疲れました。帰りの電車を検索したところ、すぐに出発すればちょうど松本行きに乗れるようです。今回の旅の目的は十分以上に達成したことですし、この辺りで引き上げることにしましょう。
12:29 大町公園発。
感想
やはり春の北アルプスの麓は綺麗ですね。ほとんど雲がない青空の下、雪が残る山々が見られました。霞もこの時期にしては少ない方でしょう。
ちょうど桜が満開~散り始め。歩いた甲斐あって思ったよりも沢山の桜が見られました。関東平野部ではちょうど桜が終わる頃で今年もあまり桜が見られなかったなといつも思う時期なので、とても満足できました。もちろん雪が残る北アルプスの山々と一緒だとまた格別です。
前々から覗いてみたかった大町山岳博物館も見られましたし、宮の森自然園もまだ花が少ない時期とは言えよい雰囲気でした。
大町温泉郷がどこにあるのかも分かりました。扇沢や高瀬ダム方面への前泊地としては良さそうな場所ですね。裏銀座登山バスのバス停もありましたし、七倉山荘からの北アルプスはそのうち行ってみたいと思っていたので思いがけずその下見にもなりました。
勢いでアルペンルートに雪を見に行こうかとも思いましたがそれはまた来年以降、機会があればということで。