2024年7月21日(日)~23日(火)、新穂高温泉から双六小屋にかけて歩いてきました。
これまで北アルプスの山々をいくつか訪れてきましたが、基本的にはアクセスが良い、街に近い場所を優先してきました。私の一人旅は楽に綺麗な場所を見に行きたい、涼しい場所に滞在したいというのが出発点にあり、その手段の一つとして仕方なく登山を始めたという経緯があるので、それは必然的なことでもありました。
しかし北アルプスの山々について色々調べていくと、街から遠い山深い場所にも興味が湧いてきてしまいます。例えばこの辺り:
山深い場所ですから、もちろん訪れるにはまとまった日数とそれを歩き通せる体力が必要です。
なので今回は手始めに、その中でも比較的簡単に行ける方である双六小屋付近まで行ってみることにしました。
本来の予定では双六小屋に2泊して、双六岳や三俣蓮華岳まで足を伸ばすつもりだったのですが、天候や体調・気分の悪化により双六小屋までで1日早く下山しました。それでもアルプスらしい景色や花々も見られましたし、そこまでの道のりがどんな所か分かったので、それをお伝えできればと思います。
ちなみに去年はさらにその前段階として、笠ヶ岳に行ってきました。
笠新道を往復する笠ヶ岳テント泊(わさび平小屋前泊) | やまころ旅ブログ
わさび平小屋での前泊までは今回と同じ経路ですし、笠ヶ岳から続いている稜線は双六小屋まで繋がっているので参考になる部分はあると思います。日程も笠ヶ岳だけなら前泊含めて2泊3日なのでそれほど晴れが長く続かなくても行けます(笠新道の上りが大変ではありますが)。今回通過する鏡平山荘と笠ヶ岳を組み合わせて周回する人も多いですし、双六小屋からの帰りに笠ヶ岳に寄って一泊するのも良さそうです。
今回の山行ルート
1日目
1日目は高速バスと路線バスを乗り継いで新穂高ロープウェイバス停(標高約1100m)まで行き、そこからわさび平小屋(標高約1400m)まで歩きます。
勾配の緩い林道歩きで約4.3km、約300mのコンスタントな登り、コースタイムは1時間20分ほどです(休憩含まず、山と高原地図より)。
2日目
2日目はわさび平小屋(標高約1400m)から双六小屋(標高約2550m)まで歩きます。
弓折乗越(標高約2560m)までほぼ登り一辺倒です。その後は多少アップダウンがあり、一番標高が高い地点が2630mです。最大標高差は1230m。全体の距離は約8.8km。コースタイムは6時間ほどです(休憩含まず、山と高原地図より)。
3日目
3日目は予定を変更してそのまま新穂高ロープウェイの山麓駅まで下山しました。
最初弓折乗越までは多少アップダウンがありますが、後は下り一辺倒です。コースタイムは5時間30分ほどです(休憩含まず、山と高原地図より)。
旅の様子
1日目
中央道日野→平湯温泉
2024年7月21日(日) 06:40 中央道日野バス停(下り)にやってきました。
来る途中、甲州街道駅の近くにあるセブンイレブンで食料の買い出し。おにぎり、パン、飲み物を購入しました。
これから乗車するのは、中央高速バス(濃飛バス・京王バス共同運行) 新宿~飛騨高山線の飛騨高山行き。
第一便で中央道日野7:38発→平湯温泉11:45着の予定です。
今日はどのみちわさび平小屋までしか行けないのでもう一本後のバスでも構わないのですが、午前中に中途半端に時間があっても大したことは出来ないので早い便に乗ってしまいます。
バス停に来る時間自体も少し早く、他の場所へ行くバス(伊那・駒ヶ根、富士山五合目、名古屋等々)を多数見送りながら飛騨高山行きを待ちます。登山者の姿も多く見られました。
セブンイレブンで買ったサンドイッチを食べて朝食とします。
07:40 飛騨高山行きのバスが到着。
席は前日にハイウェイバス ドットコムで予約・決済済み。WEB割運賃で5200円でした。スマホのアプリでケータイ乗車券を提示し、大きなザックをトランクに入れて乗車します。手荷物は充電器とケーブル、イヤホン、飲み物のみ。07:42 中央道日野発(4分遅れ)。
途中EXPASA談合坂、諏訪湖SAでそれぞれ15分ほどの休憩を入れつつバスは西へ。松本ICから国道158号線に降りそこからは上高地に行くときに見るいつもの風景。田んぼや常念岳付近の山々が目に付きます。安曇三ダム、沢渡を越え、釜トンネルに入らず安房トンネルを抜けると平湯温泉です。
11:53 平湯温泉着(8分遅れ)。中央道日野から4時間11分でした。
バスは濃飛バスが運営するアルプス街道平湯という施設の前に到着します。
ちなみにアルプス街道平湯の右側にある比較的小さい建物が平湯バスターミナルで休憩所と切符売り場・券売機があります。両者はほとんど繋がっているようなものですが、一応別の建物のようです。バス停(1~4番乗り場)は両方の建物の前に並んでいます。
ちょうどお昼ですしアルプス街道平湯にはレストランもあるので、ここで何か食べていくことにします。
しかしメニューを見るとやはり全体的に値上がりしていますね。メニューもちょっと減ったような。飛騨牛なんてもうおいそれとは食べられないな……。
というわけで飛騨ポークカツ丼(1200円)。
結構ボリュームはあります。みそ汁はやっぱり赤味噌なんですね。
食べ終わったら売店の方へ。食料も色々売っているのでここで買い出しをしても良かったかもしれません。
平湯温泉→新穂高ロープウェイ
さて、次に乗るバスは濃飛バスの高山~新穂高ロープウェイ線、新穂高ロープウェイ行きです。
高山・平湯温泉から新穂高ロープウェイへ | 濃飛バス公式サイト
概ね1時間に1本程度出ているようです。次の便は12:40発。
バスターミナルの建物の方に券売機があるので、そこであらかじめ切符を買っておくとスムーズに降りられます。新穂高ロープウェイまでの運賃は910円(2024年7月現在)。Suicaは券売機・車内ともに使えません。券売機ではクレジットカードや中国系の決済アプリが使えるようでした。
数分程度遅れてバスが到着。先に高山方面からの乗客が多数降車します。ここから上高地へ行く人も多いようです。バスターミナルの切符売り場では沢山の人がこれから乗るバスについて係員に尋ねていました。ちなみに今年はまだここから直接乗鞍(畳平)には行けません。スカイラインは8月20日に片側通行で再開しますが、ほおのき平発着になるそうです。
路線バスではありますがトランクがあるので大きな荷物は預けられます。前乗り前降りの車両です。
12:44 平湯温泉発(4分遅れ)。
「ある日森のくまさんに出会いませんか?」の車内アナウンスは一度聴いたら忘れられないですね。熊の話題が出るたびに思い出します。そんな奥飛騨クマ牧場やいくつかの温泉地を経由して40分ほどで新穂高ロープウェイにたどり着きます。
13:22新穂高ロープウェイバス停着(6分遅れ)。
新穂高ロープウェイ→わさび平小屋
13:23 すぐ近くの橋を渡ってスタート。登山届はオンラインで出しておくと良いでしょう(コンパス~山と自然ネットワーク~)。
右へ。後は林道をひたすら歩いて行くだけです。
登山道脇にはノリウツギだかヤマアジサイだか分かりませんが、その類がよく見られました。
13:28 ゲートを通過。
新穂高ロープウェイバス停の標高が約1100m、わさび平小屋の標高が約1400mなので標高差は約300mです。これを約4.3kmの距離で ダラダラと なだらかに登っていきます。
今回は3泊4日分の朝夕食と菓子類を持ってきています。そのせいかザックがやたら重い。背負って歩いているだけで息が切れてきます。
13:48「お助け風(風穴)」と書かれた場所に到着。岩の隙間から冷たい風が吹き付けてきて大変気持ちよいです。
前回来たときよりも冷たいような気がします。季節によるのでしょうか? この後にも右側が大岩の積み重ねで出来た壁のような場所がいくつかありますが、前回よりもハッキリ涼しく感じました。やはり風穴の効果を持つ場所は他にも多々あるのでしょう。
14:05 中崎橋を通過。山と高原地図は新穂高からここまでを1時間としています。その後は笠新道入口まで10分、そこからわさび平小屋まで10分としています。
中崎橋を渡るとすぐに現れるのが水力発電所の取水施設。
その脇に水が流れている場所があります。
前回は涸れていましたが今回はしっかり流れています。
パイプから水が出ていて山と高原地図には水場マークが書かれている場所でもあります。飲めるのかは知りません。
その先にある作業スペースではヘリコプターによる荷揚げ作業が行われていました。
ちょうとヘリコプターが帰ってくるところに遭遇。ヘリは荷物を下ろした後、すぐ隣に着陸しました。
14:16 笠新道入口着。
ここもちゃんと水が出ていました。水不足のときは涸れていることもあります。
そして 14:27 わさび平小屋着。
新穂高ロープウェイバス停から1時間4分でした。前回とほとんど変わらないペースだと思います。
わさび平小屋テント泊
早速テントの受付。大人一人一張り2000円。トイレ料金は別(1回200円)。
テント場の入口近くに設営。今夜から朝にかけて雨が降る予報が出ていたので水が溜まりやすそうな場所は避けました。
後はテントでノンビリするだけです。今日は雲が多く日差しがそれほど強くないのでテントの中も暑くならず快適に過ごせました。虫もそれほど多くありませんでした。
はじめての山小屋Wi-Fi
時刻は15時前。夕食まで暇です。
暇を潰すならインターネットが一番ですが、わさび平小屋は携帯電話の電波が繋がらないのがネックでした。わさび平小屋のWebサイトによれば発電時に限りソフトバンクとauが通話可能だそうですが、ドコモは全く繋がりません。
しかし2024年、KDDIとWi2が山小屋Wi-Fiというサービスの提供範囲を一気に拡大。多数の山小屋でインターネット接続が可能になりました。
このわさび平小屋も利用可能な山小屋にリストアップされていましたが、同時に「※設置予定」との注釈もありました。まだ設置されていないのかなとも思いましたが、玄関の下駄箱の上に山小屋Wi-Fiの看板を発見。
書かれている手順を見て色々操作したところ、無事インターネットに接続できました。低軌道通信衛星ネットワークによる全球的高速通信サービスの恩恵によるものです。人類の文明レベルはまた一段階上がっていたようです。文明バンザイ!
接続手順としては、まずEntryというSSIDのAP(アクセスポイント)に接続し、そこで申込、決済、証明書(プロファイル)のダウンロードとインストールを行い、yamagoya_Wi2というSSIDのAPに接続しなおすという流れでした。二点だけ躓いた点がありました。Entryに接続するとログイン画面として専用のWebサイトが現れますが、それを不用意に閉じてしまうともう一度開くのが困難です。看板にQRコードがあるのでそれを読み込みました。それとyamagoya_Wi2に接続したときになぜかエラーが出ました。何回か繰り返したり、後で切れたときは再度証明書のダウンロードとインストールを行えば解決しました。この手の操作に不慣れな人には厳しいでしょうが、こんな山中に来てまでどうしてもネットを使いたいという人なら問題ないのかもしれません。
Wi-Fiへの接続は小屋の外からでも可能でしたが、場所は限られました。水場近くのベンチ付近が一番繋がりやすいように感じました。小屋から離れるとすぐに切れてしまいます。残念ながらテント場からは全く繋がりませんでした。
わさび平小屋でのんびりする
わさび平小屋の前には小川が流れており、とても雰囲気の良い場所です。
おしゃべりしたり本を読んだり、皆思い思いに過ごしていました。
1日目の夕食
17時過ぎに夕食。今日の夕食はレトルトカレーです。
まず450mlカップでお湯を沸かします。
沸いたお湯の内160mlを尾西の白飯(アルファ米)に注ぎ15分待ちます。
待っている間に残ったお湯にレトルトカレーを入れて数分温めます。450mlカップはかなりギリギリのサイズで少しはみ出しますが何とか温められます。
待っている間に缶詰をそのまま食べます。
レトルトカレーが温まったら、その残り湯でみそ汁を作ります(気になるならレトルトパウチは事前に良く洗っておきましょう)。
15分経ってご飯が良い感じになったら、レトルトカレーと混ぜ合わせてカレーライスの完成です。
本日のカレーは、S&B 神田カレーグランプリ お茶の水 大勝軒 復刻版カレー お店の中辛です。ん、これは美味しい! 具材もちゃんと入っているのはもちろんですが、カレーの味自体もなかなかです。
もう一杯お湯を沸かしてほうじ茶。
明日は早い時間から行動したいので早々に寝たと思います。
2日目
雨の直後の撤収
夜中に何度か目が覚めたりトイレに行ったりしたと思いますが、最終的に起きたのは3:40くらいだったと思います。夜半あたりからそれなりにまとまった雨が降りました。幸いなことに朝には止みましたが、テント内に水の浸入を許してしまいました。
フロアへの浸水は二箇所ほど確認できました。そのうち一箇所はベンチレーション(フライとインナーを貫通する丸形の)が開けっぱなしだったことが原因かもしれません。
雨は止んでいますが念のため中の荷物を小屋の軒下へ移動してからテントの片付け。びっしょり濡れたフライシート。インナーもいつもより大分濡れています。グランドシートはいつも濡れているので仕方ありません。ペグとポールも引き抜いて、畳んで小屋の軒下へ持っていきパッキング。
朝食はクリームパン一つ。相変わらず食が進みません。
お茶1Lペットボトルが丸丸残っているので、600mlペットボトルに水を充填して計1.6Lの水を確保。鏡平まで行けば水は手に入りますし、今日はほとんど曇っていたので双六岳までこれで十分足りました。
200円を払ってトイレを済ませて準備完了。
そうこうするうちに周囲はすっかり明るくなりました。今日の日の出は4:49頃のようです。もちろんここは谷間なので太陽は見えません。
わさび平小屋→小池新道登山口
04:48 わさび平小屋発。林道を進んでいきます。
ヤマオダマキ?
ブナの森と書かれた看板。
道の左側にあった水の流れ。帰りに通りかかった時にかなり冷たい風を感じたのですが、このときには気がつきませんでした。
大分曇ってます。
沢の近くは霧が立ちこめていました。
かなり荒れていますがここも車が通るのでしょうか? 前後には1mくらいの厚さの雪が残っています。
シシウド?
綺麗に舗装された区間もあります。
橋の手前に登山口があります。
橋の先は一般車両進入禁止。いや、基本的に新穂高のゲートから進入禁止だと思います。
左に小池新道登山口があります。05:07着。わさび平小屋から19分でした。
鏡平まで3時間30分と書かれています。
小池新道登山口→石畳涸れ沢
05:08 小池新道登山口発。ここからは自動車が通れない山道になります。
岩の階段に細かく目印が付けられています。それを辿ると少ない段差で登っていくことが出来ました。
双六小屋のWebサイトによれば、小池新道は「段差の少ない道造り」を目指しているそうです。実際に膝より高い段差を越えなければ進めないような場所は数えるほどしか無かったと思います。
しかしそれは決して楽ということではありません。小池新道登山口(1470m)と稜線上の一番高いところ(約2630m)との標高差は1160mにもなりますし、稜線上はアップダウンがあるので累積標高差はもっとあるでしょう。
ダラダラと続く単調な岩の階段を延々登っていきます。
もちろん今回も好きなときに好きなだけ休憩しています。私としては20分に1回くらいは休憩したいところ。疲れすぎてしまうのが一番良くありません。別にレースをしに来たんじゃないんです。山を楽しむという目的を忘れてはなりません。山を楽しめるくらいの余力を残しておかなければなりません。
5:23石畳涸れ沢着。
涸れ沢と言っても水は流れていました。7月くらいだとまだまだ水不足とは縁遠いですね。
石畳涸れ沢→秩父沢
5:28 石畳涸れ沢発。
この穴の辺りが少しヒンヤリしていました。風穴でしょうか?
05:54 秩父沢着。小池新道登山口から46分でした。
見上げると上の方にはまだ雪が残っています。
そのせいか分かりませんが、風もヒンヤリしています。ザックを置いて水に手をつけるなどして休憩しました。
しばらく岩に座っていましたが、次第に寒くなってきたので出発することにしました。
秩父沢→チボ岩
06:03 秩父沢発。
06:15 チボ岩を通過。
チボ岩→下涸れ沢
着実に標高が上がってきました。
06:23 下涸れ沢着。下ってことは上がある?
06:26 下涸れ沢発。
下涸れ沢→イタドリヶ原
一瞬スミレかと思いましたがオオバミゾホオズキ。稜線上に至るまであちこちに沢山咲いていました。
6:38 イタドリヶ原着。休憩するにはちょうど良い場所です。
少し前にも休憩しましたがここでも休憩することにします。お腹がすいたのでお菓子をつまみました。
06:46 イタドリヶ原発。
イタドリヶ原→上涸れ沢
その後もひたすら岩の階段を登り続けるだけです。
06:52 上涸れ沢を通過。やっぱり上がありましたね。イタドリヶ原を挟んで上下にあります。
上涸れ沢→シシウドヶ原
ちょくちょく見かけた極小の花。エゾノヨツバムグラ?
ミヤマキンポウゲ。
アルプスらしい景色になってきました。ちょっと白いけどね!
7:16 シシウドヶ原着。秩父沢から1時間13分でした。山と高原地図のコースタイムは1時間30分です。
ベンチあり。雲がなければ素晴らしい景色だろうに。
7:19 シシウドヶ原発。
シシウドヶ原→クマの踊り場
谷を真っ直ぐ上に登ってきましたが、ここで右に曲がってしばらくトラバース気味に進んでいくことになります。
右手には美しい谷間の景色が。
シシウドヶ原方向を振り返ったところ。
07:26 今日初めての太陽がお目見え。曇っていたからなのか山に隠されるからなのか分かりませんが、太陽に照らされずに歩けるのは嬉しい限りです。
葉の先が尖っているからアカモノ?
ケルン?
モミジカラマツ? カラマツソウの類もいっぱい咲いていました。
マイヅルソウ。
トラバース気味だった道が次第に真っ直ぐ上に登っていくようになります。
カラマツソウ。
木道がある少し開放的な場所に出ました。
07:43 クマの踊り場を通過。クマが出るの? いや、踊るの!?
奥の岩に鏡平まで500mの文字が見えました。
クマの踊り場→鏡池
あ、これはスミレだ。オオバミゾホオズキが沢山咲いているので紛らわしくて気がつきにくいです。葉が丸い……キバナコマノツメあたりかなぁ。
キヌガサソウ。
後もう少し、ガンバレガンバレ。
ツマトリソウも所々にまとまって咲いています。
08:03 鏡池着。
シシウドヶ原から44分でした。山と高原地図のコースタイムは1時間です。
鏡池
鏡池は鏡平にある池です。
ここからは槍ヶ岳~穂高岳が見えますが上部が雲に覆われていて今ひとつよく分かりません。
それでも綺麗な場所には違いがありません。
SOYJOYをつまみながらゆっくり鑑賞します。
それに曇っているおかげで涼しくて快適な気温です。
ゆっくり休んでから 08:15 鏡池発。
鏡池→鏡平山荘
オオヒョウタンボク。
コバイケイソウ。この辺りのはもう痛んでいましたが、上の方にはもっと綺麗なのが咲いていました。
08:17 木道を2分ほど歩くと鏡平山荘に着きます。
鏡平山荘
鏡平山荘もわさび平小屋と同じ双六小屋グループなのでトイレは1回200円です。
自動販売機では一部のお酒が1本600円、それ以外の飲料が1本500円で売られていました。
かき氷は宇治金時が800円、それ以外は600円。練乳がけが+100円。
かき氷はここの名物だそうです。とは言え私はあまりかき氷を好んで食べる方ではありません。よほど何が何でも冷たいものを口に入れたいということでもなければ。
ラーメン、牛丼、カレーライスが1200円。ドリンクメニューもあります。
というわけでコーヒーフロート1100円を購入。高い!
コーヒーフロート一つで1100円というのはさすがにビビってしまいましたが、意を決して購入。コーヒー豆は山荘で焙煎しているそうで、それっぽい風味があります。とは言え1100円出してまで飲みたいかと言われれば、私は1回飲めば十分かなーと思いました。
近くにいた人がアイスクリーム単体は無いのか尋ねていましたが、残念ながら売っていないそうです。もしあればそっちの方が人気出そう。
水は500mlを100円で購入できます。
ただし、去年は水不足で給水制限がかかったと記憶しています。今年も8~9月にそのようなことがあるかもしれません。
山荘の後ろにはこれから登る尾根が頭を出しています。右肩上がりの線を登って稜線に出たところが弓折乗越です。
鏡平山荘→弓折中段
08:50 鏡平山荘発。
木道を歩くとすぐに左に曲がり、稜線めがけて登っていくことになります。
振り返っても相変わらず槍も穂高も見えません。槍~穂高の稜線は、大キレットの凹みだけが見えます。
息を切らしながら登って疲れすぎないところで休み、を繰り返しながら進んでいきます。こういうとき曇っていることは幸いです。ここで太陽に照らされたら相当つらいでしょうね。
あそこまで頑張って登りましょう。
歩いている人が見えます。
目指す双六小屋はあの向こう側のはず。
ミヤマリンドウ?
槍が見える! と近くの人たちが話していたので振り向くと雲の隙間にその特徴的な姿が見えました。
雲の流れは早く、あっという間にまた雲の中に隠れてしまいました。今日槍ヶ岳を見たのはこのときだけでした。
チングルマ。稜線上にはもっといっぱい残っていました。
ニッコウキスゲ。
これはアカモノ?
コバイケイソウ。
09:20 道の脇に池があって、弓折中段と書かれた標識が立っていました。
きっと鏡平~弓折乗越の中間地点なのでしょう。
弓折中段→弓折乗越
ええとこれはミヤマキンバイかな?
あれ、これはミツバオウレン?
オオバミゾホオズキが沢山咲いている中でわずかに咲いていた黄色いスミレ。さっきと違い葉は丸くありません。
オタカラコウ。
ヤマハハコ。
この辺り少しだけ道が荒れていて段差も大きいです。
ヨツバシオガマ?
アオノツガザクラ。
最後の折り返し。
9:51 弓折乗越着。
鏡平から1時間1分でした。山と高原地図のコースタイムは1時間です。1分超過。さすがに疲れた!
稜線に着いたら晴れないかなと期待したのですが、全然晴れませんね。
ここは笠ヶ岳方面との分岐でもあります。機会があったらここから笠ヶ岳まで歩いてみたいものです。
ベンチに座って水も沢山飲んで休みました。出発から5時間超。大分疲れも溜まってきました。
弓折乗越→花見平
10:05 弓折乗越発。弓折乗越は稜線のわずかに下にあるのですが、稜線に出る短い区間の間にも沢山の花が目に付きました。
ハクサンチドリ。
ダイモンジソウが一杯咲いています。
ハクサンフウロ。
写真を撮っていたら稜線に出るまでに数分かかってしまいました。まぁ、急ぐ必要は全くありません。ゆっくり行けばそのうち晴れるかもしれませんし。
笠ヶ岳方面。
これから進む方向。
稜線上はなだらかかと思いきや、案外アップダウンがあります。
ニッコウキスゲ。
この辺りのチングルマはまだ綺麗です。大きな岩に腰掛けて休憩。
見えるのはお花畑の斜面だけです。
少しだけ雪の上を歩く場所がありました。極々短い区間ですし、平らなので普通に歩けます。
シナノキンバイ。
10:28 ベンチがあり、花見平と書かれた標識がありました。
10:35 花見平発。
花見平→くろゆりベンチ
下って~
登って~
あれ、シャクナゲだ。咲いてないのかな?
左手に見えるなだらかな美しい山。地理院地図で見ると「双六南峰」というやつでしょうか?
あ、シャクナゲ咲いてる!
振り返ったところ。花見平の雪田が見えます。
ん?
あ、双六小屋が見えた!
登山道の左に見えるのが双六岳。右奥が山頂だと思います。なんとなだらかな山容でしょう。
キャップ無しストックを禁止する看板。
右側がちょっと怖いですね。
確かに登山道が崩れたら復旧が面倒そう。
イワギキョウ。
10:53 くろゆりベンチ着。
疲れてペースがかなり落ちています。
くろゆりベンチと言いますがクロユリは見当たりませんでした。
10:59 くろゆりベンチ発。
くろゆりベンチ→双六小屋
ここですれ違った方から、ここを抜けると双六小屋がハッキリ見えるよとエールを頂きました。
笠ヶ岳方面を振り返っても半分以上雲に隠れていてよく分かりません。
双六小屋のテント場がハッキリ見えてきました。
後ろの鷲羽岳が綺麗。
あれ、これはクロユリ?
後は下り一辺倒かと思いきや、案外微妙な登りがあったりします。
全然近づいてきません。
それもそのはず。さっき休んだくろゆりベンチは弓折乗越~双六小屋のほぼ中間地点なんですね。
岩が大きくて歩きづらい所。
うーん、あとちょっと、あとちょっと。
登山道の脇にミツバオウレン?が一杯咲いてます。
やっと下まで降りてきました。
これぞアルプスというロケーションです。
双六池の標識を通過。
テント場の横を通り抜けます。どこに張ろうかなぁ。
広いテント場ですが傾いている場所も多そうですね。
右側(樅沢岳・槍ヶ岳側)に見えるのは避難小屋か何かでしょうか?
イワツメクサ。
11:35 双六小屋着。
弓折乗越から1時間30分でした。山と高原地図のコースタイムは1時間10分です。20分超過。
双六小屋・双六池キャンプ指定地テント泊
テントの受付。用紙に記入して提出。今回は2泊するつもりだったのですが、体調や天候不良で下山することになっても返金できないから1泊ずつの方が良いと説得されて1泊分を申し込み2000円を支払いました。ちなみに2024年の双六小屋のテント場は特定日予約制です。特定日は7/13~14、7/27~8/14、17、24、31、9/14~15、21~22となっていました。今日は特定日では無いので予約不要でした。
一緒に軽食を注文。番号札を渡され、出来上がったら入口の向かい側にある窓から呼ばれるとのこと。
軽食メニュー。
自動販売機。鏡平山荘と同じく一部の酒が600円でそれ以外が500円でした。
水場。無料です。ただし翌日には節水を呼びかける張り紙が追加されました。
小屋の後ろに双六岳へ登る道が見えます。うわー、これは登りたくないなぁ……。
机に突っ伏して数分待つと番号が呼ばれました。
五目ラーメン(1200円)。
麵もスープもまずまずといったところ。上に乗っている具材がグー。特にエビのプリッとした食感がたまらない~。
疲れている体ではスルスルとは食べられませんでしたが、少しずつ一口ずつ食べてスープまで全て飲み干しました。
さて、テントを張りましょう。
ど真ん中ですが、この辺で良いでしょう。
しかし朝の雨でテントはぐっしょり。太陽は出ていませんがそこそこ強めの風が吹いていたので手で持って広げて乾かしてから設営しました。
12:50設営完了。
池の方から風が吹いていますが気にしなーい。入口はそちらへ向けてしまいます。ペグ、張り綱はしっかりと。
再び小屋の方へ。
小屋の前にある分岐は、弓折乗越方面(鏡平、新穂高、笠ヶ岳)、樅沢岳方面(槍ヶ岳)、双六岳・三俣蓮華岳方面(直登、中道、巻き道)の三つに分かれています。
樅沢岳の方向。槍ヶ岳へ続いています。
その近くからは広大な谷間の風景と奥にいくつかの山が見られます。
あの辺りが燕岳でしょうか。
奥に唐沢岳~餓鬼岳。
野口五郎岳~南真砂岳。
鷲羽岳~野口五郎岳。
祖父岳。
外用のトイレは双六岳側にあります。
ここもトイレの料金は幕営料に含まれません。別途1回200円が必要になります。
わさび平前泊で体調が良いときならあまり気にならないのですが、よくよく考えてみたらちょっと酷くありません? 疲れ果ててたどり着いて沢山水分を取りたいのにちょくちょくトイレに行っていたらいったいいくらかかるでしょうか。10回行ったら2000円です。水を我慢しろというのでしょうか? ちょっとだけ出ても200円? ハッキリ言って体に悪いです。余計なストレスにもなります。テントで2000円も取って何に使っているのでしょうか。雪解け後の整地? 水の確保? 通りすがりなら分からなくもありません。しかしせめてテント泊の人にはトイレの代金を幕営料に込めてほしいものです。それだけでかなりストレスが緩和されます。
売店で売っていたグッズ等。
水くみとコーラ(500円)を購入。
わさび平小屋で登録した山小屋Wi-Fi(24時間プラン)の期限が15時までで残っていたので試してみましたが、小屋前のベンチで問題なく繋がりました。
とは言え谷間の方に立つとドコモの回線が繋がるので追加の購入はしませんでした。
そしてここもテント場から山小屋Wi-Fiには繋がりませんでした。もし繋がるのであれば喜んで追加購入したことでしょう。何ならpovo2.0への加入を検討したかもしれません。
双六池。
後はテントでノンビリするだけです。
今回持ってきたお菓子の中に新ばし飴の「まめ板」があります。
これは蝶ヶ岳ヒュッテで売っていて知った商品なのですが、先日何となく思い出してまた食べたくなったので通販で取り寄せました。
ピーナッツが入った煎餅のようにパリパリ食べられる飴です。さっぱりした甘みでとても美味しいです。固くて食べにくいので一度に沢山食べられないのもかえって良いところかもしれません。口の中が傷つきやすかったり、多少歯にくっつきやすかったりするのが玉に瑕。
17時過ぎに夕食。
本日の夕食は、S&B噂の名店特製ビーフシチュー+尾西の白飯です。
このビーフシチューのレトルトは具材がゴロゴロ入っていてソースもかなり美味しいです。定価495円(税込)もしますが山小屋の高額な食事に比べたらとんでもなく安く思えてしまいます。面倒だったのでみそ汁は作りませんでした。缶詰も開けませんでした。
さて、問題は明日です。明日はテントを置いて三俣蓮華岳くらいまで行ってみようかと思っていました。双六小屋に帰ってきてお昼ご飯を食べて午後はノンビリ過ごし、明後日下山しようと考えていました。
各社の天気予報を確認しましたが、どうも明後日(下山日)の天気が良くないみたいです。明日は概ね晴れるようですが午後に雷雨の可能性有り。その後夜半くらいから雨が降る可能性が高く、そうなるとまた雨の中のテント撤収になります。先日の白根御池小屋でもそうでしたが、最近雨が絡む撤収ばかり。もうウンザリです。明日の雨も気になりますし、インターネット環境が無いテント場に滞在するのも暇でしょうし、そもそも明日歩き回るのもなんだか億劫になってきました。
というわけで明日天気が良いうちにサッサと下山してしまおうと思ったのでした。
3日目
双六小屋の朝
2024年7月23日(火) 朝3時過ぎ。天気予報をチェック。
うん、やっぱり明日は朝から天気が良くないみたいです。今日の下山決定。
3時過ぎくらいだとまだ星が見えます。左上にカシオペア座、真ん中にペルセウス座、右下にぎょしゃ座。
反対側には月が燦々と輝いていて空が明るいので星見には向かない日ですね。曇ってますし。
フライシートは結露でぐっしょり。タオルで拭いてみたりもしましたが焼け石に水状態、いや、水に焼け石? こういうときはサッサと諦めて適当に畳んでしまうのが良いのでしょうが、諦めきれず悪戦苦闘するうちにすっかり明るくなってしまいました。
04:38 撤収完了。
ザックを持っていったん小屋前へ。
朝日が出そうですが雲が多いです。
新穂高まで5時間20分の表記。えー、そんなに速く降りられるのー?
水場には昨日は無かった「節水」の文字が掲げられていました。
朝食は消費期限切れのアップルパイ。
相変わらずモソモソして喉を通りにくいです。
食べながら日の出を鑑賞。
4:57 雲の隙間から太陽が一瞬見えましたが、またすぐに隠れてしまいました。
双六小屋→弓折乗越
なんとかアップルパイを喉に押し込み、トイレ、水くみを済ませて 05:06 双六小屋発。来た道を戻ります。
この辺りのアルプス感はなかなか良いですね。
くろゆりの花は今回2~3くらいしか見ませんでした。もう時期が過ぎたのでしょうか?
稜線まで出ました。相変わらず槍~穂高方面には雲がかかっています。
振り返ったところ。あの辺りが双六小屋近くから登れる樅沢岳なのだと思いますが、そこからどのように槍ヶ岳に繋がっているのでしょうか。雲に覆われていて全くうかがい知ることは出来ません。
双六小屋の左側は双六岳ですが、それも上部が雲に覆われています。
ありがちな写真。
05:38 くろゆりベンチ着。ここで上着を脱ぎました。
出発時点では寒くて上着を脱げませんでしたが、ここまで登っている間に暑くなってすっかり汗をかいてしまいました。
05:40 発。
右手側(富山県側?)に何があるのかもよく見えません。海は見えないのかな?
左俣谷というのでしょうか。
襞のような凹凸か目を引きました。
05:56 花見平を通過。
06:09 弓折乗越着。双六小屋から1時間3分でした。
弓折乗越→鏡池
06:12 弓折乗越発。
穂高の上部を覆っていた雲が少なくなってきたような気がします。
右奥に見えているのは乗鞍岳。
太陽が出てきました。
穂高の天辺に笠のような雲が出来ています。
06:28 弓折中段を通過。
日差しが強くて汗が一気に噴き出してきました。上りがこの日差しじゃなくてよかった!
06:44 鏡平山荘を通過。
06:45 鏡池着。休憩はここで取ることにします。
鏡池で逆さ槍を見る
槍ヶ岳が見える!
逆さ槍がハッキリ湖面に映っています。
わさび平で話した人の中には、いつも真っ白で見えないなんて言っている人もいましたが、初回の山行で見えてしまいました。
鏡池→シシウドヶ原
06:52 鏡池発。
硬い岩の階段をずっと下っていると足が痛くなってきます。
07:03 クマの踊り場通過。
登山道は右へ曲がっていきます。
行きよりは良い天気です。
日陰になっているのはここまで。
07:19 シシウドヶ原着。
アルプスっぽい良い景色が広がっています。
残念ながら日なたですが、太陽に背を向ければ問題なく休めるくらいの涼しい気温でした。
ベンチに座ると3~4匹くらいの蝶が頭のまわりにたかって、払っても払っても近寄ってきました。きっと汗が吸いたいんでしょうね……。実際もう汗ビチョです。
1匹が手に止まって離れないので撮った写真。
朝食の足しにあんドーナツ。
07:35 シシウドヶ原発。
シシウドヶ原→秩父沢
07:47 上涸れ沢を通過。
07:52 イタドリヶ原を通過。
07:58 下涸れ沢を通過。
08:03 チボ岩を通過。
なかなか暑い。でも秩父沢まで頑張っちゃおう。
08:12 秩父沢着。
涼しいことを期待して降りてきましたが、日差しが強いとそこまで涼しく感じません。
日陰を見つけてそこに入ったら涼しくなりました。
秩父沢→わさび平小屋
08:24 秩父沢発。
秩父沢のすぐ下のこの穴はやっぱりヒンヤリしてますね。風穴なんでしょう。
大分降りてきました。さようなら小池新道。
08:40 石畳涸れ沢を通過。
08:51 小池新道登山口を通過。
人が立ち止まっていたので何かと思いましたが、通り過ぎようとしたら異様に冷たい風が当たってびっくりしました。天然のクーラー状態です。
そして樹林の中に入ると涼しくて気持ちいい。
天を覆う緑の葉を仰ぎ見て手を広げたくなるほどでした。
道の脇には黄色いヤマホトトギスが。タマガワホトトギス?
09:09 わさび平小屋着。
鏡池から2時間17分、双六小屋から4時間3分が経過しました。
少し休憩して粉末で麦茶を作成。
わさび平小屋→新穂高ロープウェイ
09:20 わさび平小屋発。
ここで日傘を差した登山者とすれ違いました。
銀色の日傘。ここ数年よく話題に上るモンベルのサンブロックアンブレラでしょう。
そういえば私が持っているトラベルサンブロックアンブレラもサンブロックアンブレラほどでは無いにせよ日傘としての性能があるのでした。
なので日向になる場所で差してみました。
差さないよりはマシ……なんでしょうね。色が黒っぽいせいか傘の裏からジンワリ熱を感じます。やっぱり銀色で反射しないとダメ?
09:32 笠新道入口を通過。
09:41 中崎橋を通過。
しかしこうして歩いて見ると案外日向は多くありません。
去年この林道を歩いたときに日差しで暑いと感じた記憶があるのですが、季節や時間帯で異なるのかもしれません。正直今回は日傘が必要なほどではありませんでした。弓折乗越からの下りで差した方が良かったかもしれません。すれ違う人に嫌な顔をされるかもしれませんが。
09:55 風穴着。
ヒンヤリした風に当たりましたが、ここに立ち止まっていても仕方が無いので先へ進みます。
09:56 風穴発。
10:10 ゲートを通過。
案外いろんな車両が通るものですね。
ゲートを通過してからが案外長く感じます。
ここを左へ。
新穂高ロープウェイの山麓駅が見えてきました。
10:15 新穂高ロープウェイバス停着。双六小屋から5時間9分でした。標識に書いてあった5時間30分は余裕でしたね。ほぼ下り一辺倒でしたし、朝一番でしたし。
次のバスは10:55発。
とりあえずロープウェイの山麓駅(新穂高温泉駅)に入ります。
新穂高ロープウェイ→平湯バスターミナル
まずはハイウェイバスドットコムにアクセスして平湯から先のバスを手配。本来下山は明日の予定だったので明日夕方の新宿行きを予約してあったのですが、今日14:35発の便に空きがあったので予約を変更しました。もし変更できなかったらキャンセルして他の方法を探すか、あるいは近くの宿に一泊するか考えねばならないところでした。昔この近くで泊まったことがあるとても印象的な宿としては民宿ほらぐちがあります。非常に安価で設備も至らないところはありますが温泉を引いたお風呂もあって女将さんも感じが良くて、シンプルに泊まれれば良いだけなら申し分の無い宿でした。この辺りの宿に泊まるなら次に乗るバスの行き先を変えなければならないので、先に予約の変更を行いました。
無事帰りの高速バスが手配できたので、濃飛バスの券売機で平湯温泉までの切符を購入(910円)。
トイレに寄ってから表のバス停の前で座り込んでバスを待ちます。
10:55 新穂高ロープウェイバス停発。
11:26 平湯温泉着。
ちょうどお昼ご飯の時間なので食堂でチャーシュー麵を食べました。
細麺ですが麵がちょっと固めです。高山ラーメンってこんな感じでしたっけ?
食べ終わってもまだ12時。14:35まで時間が余っています。
近くの日帰り温泉にでも行こうかとも思いましたが、体が火照っていて熱いですし軽い筋肉痛もあります。心肺にも負荷がかかりすぎてしまったのか呼吸も荒いまま。今お風呂に入ったら倒れてしまう可能性もあるでしょう。シャワーくらいであればアリですが。どちらかと言えば必要なのはアイシングではないでしょうか。着替えもありませんし。
なので、隣にある奥飛騨ビジターセンターを覗いてみることにしました。この施設はつい最近リニューアルオープンしたみたいです。
中は良くあるビジターセンターと同じく動植物や地質に関する展示が主でした。
一通り見た後、戻って平湯バスターミナル内のベンチでバスを待ちました。
平湯温泉バスターミナル→中央道日野
14:25 新宿行きのバスが到着。
14:38 平湯温泉発。
諏訪湖SAの前(岡谷JCT付近)で渋滞。リニューアル工事をしている影響のようです。
諏訪湖SAで休憩したときにソースローメンを購入。いける。ローメンは伊那の名物なんですって?
19:24 中央道日野バス停着(42分遅れ)。
HELLO CYCLINGで自転車を借りて帰りました。
感想
予定の日程を消化できなかったという意味では少し残念な結果に終わりました。しかし自分の気分を満足させることが第一ですので、無理して強行するよりも良かったのではないかと思います。思ったよりも天気が良くなかったのが誤算でしたね。
双六岳と三俣蓮華岳へは登れませんでしたが、そこまで登りたいわけでも無かったのであまり気になりません。今回の趣旨は北アルプス深部への足がかりとして、とりあえずこの辺まで行ってみよう、というくらいのものですので。
それに双六小屋までの間でも、沢山の花々やアルプスらしい景色が楽しめました。
双六小屋のテント場(双六池キャンプ指定地)はアルプスらしい綺麗なロケーションにありますが、ネットに繋がらないのは玉に瑕。まわりを山に囲まれた谷間なので仕方がありませんが、笠ヶ岳や穂高岳山荘など電波が入るテント場もあります。滞在することを目的とするなら、やはり繋がらないとつらいなと私は思います。トイレのたびに200円取られるのもつらいところですね。その他は良いところが沢山あるのですが。水もあって食事にも困らなそうですし。小屋までの距離も十分近いですし。
何はともあれ、今回は新穂高~双六小屋の区間がどんな場所か把握できました。これによって次の計画が立てやすくなりました。
足も良い感じに鍛えられてきました。矢継ぎ早に次の山行に行ければもっと良く歩けそうなのですがどうでしょうね。天気次第でしょうか。