2024年10月9日(水)~11日(金)、今年もテントを担いで涸沢まで行ってきました。
ご無沙汰しております。前回は7月末~8月頭だったので丸二ヶ月ほど間が開いてしまいました。毎年8~9月は思ったほど山に行けていないのですが、やはり夏の初めに長めの山行をしてしまうと「もう当分山はいいや」という気分になってしまいますね。
そうこうするうちに長い残暑も終わり、東京でも朝晩寒さを感じるような日も現れ始めました。となると気になるのが毎年見に行っている涸沢の紅葉です。
紅葉の具合はその年の気候によって変化しますし、訪れるタイミングによっても実際に見られる景色は大きく変わってきます。
秋の涸沢へ訪れたのはこれまでに6回。
- 台風一過! 紅葉を見にテント担いで涸沢へ(2018年)
- 涸沢にテントを置いて奥穂高岳へ(2019年紅葉シーズン)
- 晩秋の上高地~涸沢カールテント泊(2020年)
- 秋の徳沢・涸沢テント泊(2021年)
- 秋の横尾・涸沢テント泊(2022年)
- 秋の徳沢・涸沢テント泊(2023年)
これだけ行っても毎年違う景色を見せてくれます。果たして今年はどのような景色が待っているでしょうか。それを確認しに行きました。
上高地への交通手段ついては2023年と大きく変わってはいないと思います。ただし運賃はかなり値上がりしています(松本~上高地が550円アップ!)。
旅の様子
立川→上高地
2024年10月09日(水) 早朝、立川駅にやってきました。天候は雨。モンベルの小さな傘を差して、それでも濡れるので一応レインウェアの上も着てきました。ザックは重く約15kgほど。最近にしてはかなり重い方だと思います。正直キツい。
乗車するのは04:57発高尾行き。始発の一本後の列車です。近年は上高地へ行く時はいつもこの方法になりましたね。夜行の高速バスは手配するのも乗るのも面倒ですし、この方法なら費用も安く時間にゆとりも生まれます。
立川4:57→5:14高尾5:15→5:51大月5:54→6:41甲府6:46→8:31松本。立川~松本の運賃は3410円で所要時間は3時間34分(ちなみに特急あずさ1号で行くと松本9:43着、所要時間2時間22分、運賃は5650円です)。
04:57立川発。
05:15高尾駅で向かいの列車に乗り換え。05:16発。
車内で朝食。
05:52大月着。ホームを移動して甲府行きに乗り換え。05:55発。
06:41甲府着。ホームを移動して松本行きに乗り換え。06:46発。
上諏訪駅で行き違いの上り列車が遅れているとのアナウンスあり。この辺りは単線区間なんですよね。4~5分ほど遅れて出発。
08:33松本駅着。2分ほど遅れて到着。
急いで改札を出て券売機で上高地までの切符を購入。再び改札に入って7番線にある上高地線のホームへ。
08:36ホームに到着。待ち構えていたのは初代のなぎさTRAIN。2代目が無事完成し、来月には引退・廃車の予定になっています。
08:43松本発。車内は大学生や観光客で混雑していて座れませんでした。
上高地までの運賃は3260円。新島々までが710円で、新島々から上高地バスターミナルまでのバスが2550円です。
バス区間は去年は2000円だったので一気に550円も値上がりしました。合計金額は余裕で3000円を突破。2018年の記録では往復割引適用時で片道2275円相当だったので、ほぼ1000円値上がり(1.5倍)したことになります。
09:15新島々駅着。
向かいに止まっていたのは2代目なぎさTRAIN。
タイミングが合わなくて私はまだ乗ったことがありません。来月以降は出番が増えて乗る機会が増えるかもしれませんね。
改札を出ると目の前に上高地行きのバスが止まっています。ザックをトランクに預けて切符を渡して乗車。09:25発。
車内でスマホを充電。80%くらいまで復活。
大正池が見えてきましたが天気は今ひとつ。これから良くなっていく予定。
10:24上高地バスターミナル着。新島々からちょうど1時間くらいでした。
バスターミナル前の売店(上高地アルピコショップ・おやき等を売っているところです)でカレーパン(500円)を購入。上高地まで来てカレーパンなんて……と以前は思っていたのですが、これが案外美味しい。ザクッと固く揚がっているパン、黄身が半熟目玉焼き、少し粘度が低めなカレー。小腹が空いていたら試してみても良いのでは?
インフォメーションセンターは何やら工事の足場に覆われていました。
10:34発。雨は降っていません。気温は約15℃。
上高地→徳沢
河童橋と五千尺ホテルの間には通行止めを知らせる看板が立っていました。
なんでも7月の豪雨によって土石流が発生し、それ以降左岸(川の流れる方向に対して左)は通行止めになっているのだとか。なので今回は橋を渡って右岸を歩かなければなりません。(ちなみに私が帰った翌日に通行止めは解除されました)
明神池まで3.3kmと書かれていますが明神館までだと約4kmくらいあります。左岸なら約3kmなので大分遠回りになります。私はいつも余裕があるときで無ければ右岸は通りません。
少し進んだところにあるのは車道と歩道の分岐。左は作業用の運搬道なので基本的に歩行者の通行は禁止です。しかし歩いている人を頻繁に目にしました。
真新しいクマベルがあちこちに設置されています。
岳沢湿原。
相変わらず水が綺麗です。
右岸歩道は階段のアップダウンが多く距離以上に疲れます。
なので車道を歩きたくなる気持ちは非常によく分かります。
猿の群れ。
11:34明神橋着。上高地バスターミナルからちょうど1時間。
上流側、人がいる?
11:39明神館を通過。
左岸歩道の上高地側は通行止めの看板が立てられロープが張られていました。
『これより先は「トレッキングエリア」です』の看板。こんなのを設置するようになったんですね。
白馬方面でもよく「トレッキングエリア」と書かれた看板を目にしましたが、正直「トレッキング」という言葉の意味がほとんどの人にはよく分からないと思います。もちろん私もよく分かりません。
クマの目撃情報。
徳本峠への分岐。
島々までの登山道が今年ようやく復旧したみたいですね。焼岳が噴火して帰れなくなったときに備えて一度歩いてみたいとは思いましたが、距離を見るとおいそれとは行く気にはなれません。しかし昔は沢山の人たちが上高地に入るために利用したルートだそうで、そこには沢山の物語があったことでしょう。
いつもの水が流れているポイント。向かいから人が来ていますが待たずにジャブジャブ進もう!
秋ということもあって目立つ花は多くありませんが、この時期ギリギリ最後まで残っている目立つ花と言えばノコンギクです。
ゲンノショウコ?
ふう、ようやく徳沢です。
徳沢の公衆トイレは建て替え工事中。現在は仮設トイレが多数設置されています。本来の建物の方は、新しい形が既に組み上がっているように見えました。
徳沢のキャンプ場が見えてきました……が、ほとんどテントが張られていません。ここまで少ないのは初めて見たかも。
と、ちょうどここでポツポツと雨が降り始めました。うわー、凄いタイミング。
12:28 徳沢園着。上高地バスターミナルから約2時間でした。荷物が重くて大変疲れました。
徳沢テント泊
玄関先に置いてあるテーブルで書類を書いて、中に入って受け付け。幕営料は1人1泊1500円。現金で支払って、幕営許可証をもらいます。
しかし外は雨。強くはありませんが、雨の線が見えるくらいしっかりと降っています。どうしよう。しばらくすると止むと思いましたが、ザックを軒下に置いたまま設営することにしました。レインウェアを着てテントを引っ張り出していざ軒下から出ると雨は小降りになってきました。これ幸いと場所を決めてグランドシートを敷き、その上にテントを組み立てていきました。
テントが設営できたら徳沢園の軒下からザックを回収してテントの中へ。その頃には雨はほとんど気にならないくらいになっていました。先にお昼ご飯でも食べていれば良かった。
周囲の様子。
去年は枯れていた川ですが、今年はたっぷりと非常に綺麗な水が流れていました。こんなに沢山の水が自然に枯れるものなのでしょうか? やっぱり工事のために一時的に何かしていたのでは?
食堂前の木も紅葉してきていますね。
トイレに行ってから食堂で昼食。玄関先には見慣れない看板が。
えー、こんなに細かく時間を決めるようになってしまったんですね。
今の時刻は13:08。頼めるのはカレーライスとピザのみ!(もちろん喫茶メニューは別です) うわー、やっぱり設営前に食べておけば良かった。
注文したのは山の手作りカレー大盛(1500円)。何となく物足りなそうに思えたので大盛りにしたのですが、出てきたカレーライスが結構大きい!
通常のカレーがどのくらいの大きさだったのかはあまり覚えていません。ただ、夕食用に頼んだテイクアウト容器に入ったカレーライスはかなり物足りなかったことを覚えています。まさかこんなに量が多いとは。まぁ、別に食べられないような量ではありませんけど。
後はただ、のんびりと過ごすだけです。
ちなみに松本市のFree Wi-Fiはもう少し小屋に近づかないと安定して繋がりませんでした。繋がりはするのですが遅かったりすぐに切れてしまいます。ただ、ドコモの回線は普通に繋がりました。
17:30頃に夕食の作成を開始。レトルト+白米を2食分と予備として五目ごはんを持ってきていたのですが、お昼に食べたカレーライスの量が多かったので、五目ごはんで済ませてしまうことにしました。
尾西の五目ごはんはやっぱり美味しい。もし何か災害が起きて避難所でこれが食べられたらその一時だけは幸せを感じられそうな味。
18:30くらいになると星が見えるようになってきました。
月はもう少しで沈むところ。
気温も10℃を下回りました。寒いのでダウンパンツ(Naturehike)をはきました。もちろんダウンジャケットも昼~夕方くらいのどこかから着ていたと思います。ダウンジャケットはテント泊を始めた頃から使っているもので、大分汚くなってきたのでそろそろ買い換えようと思っています。Amazonで適当に薄手の安いのを買っておけば十分です。どうせ重ね着が前提なので。インナーはモンベルのジオライン中厚手を着ています。
今日は朝早くから行動していますし、ご飯も食べて眠くなったので早々に寝ました。寝袋はいつも通りモンベルダウンハガー800#2(快適温度0℃)。靴下を履かないで寝ると足が冷えて困りました。
徳沢の朝
翌2024年10月10日(木)。起きたのは3:30頃だったと思います。荷物を整理してから外へ。辺りはまだ真っ暗。今日はテントが少ないこともあるのか、この時間から動いている人は近くにはいませんでした。そんな中ヘッドランプをつけてテントの片付け。
フライシートは残念ながらグッショリ。インナーに張り付いてしまっていたので、インナーもそれなりに濡れています。一応タオルで拭きましたが焼け石に水。諦めて濡れたまま畳んでいきます。
気温は4:30頃の時点で4.5℃。何年か前のようにフライが凍り付くような寒さではありませんでした。
片付け終わったら荷物を持って小屋前へ移動。許可証はバケツの中へ。
朝食はコンビニおにぎり(消費期限切れ)。
徳沢→横尾
4:57徳沢園発。7月くらいであればこの時間ですでに日が出ていますが今は真っ暗です。吐く息が白い。
05:00 仮設橋との分岐を通過。新村橋はすでに撤去済みです。右へ。
05:08 今日の最低気温はこの辺りで3.9℃を記録しています。
05:24 前穂の辺りが赤く見えましたが日の出にはまだ早いはず。この写真は肉眼より若干赤すぎるかも。
河原に工事のための真っ平らな作業道が作られているのを見ると「いいなー、そっちを歩かせてくれないかなー」と思ってしまいます。
って、え? 遊歩道が通行止めになっていて河原の道へ誘導されています。そっちを歩かせてくれるの!?
わー、なだらかでサイコー!
と思ったのもつかの間、すぐに右に曲がって本来の遊歩道と合流してしまいました。左に見える作業道はなおも平坦なまま先へ続いています。あっちを歩きたいんですけどー。
うーん、何か通行に支障があるのでしょうか。
はたらく機械たち。
05:50 横尾が見えてきました。
テントはそれほど多くありません。すでに出発してしまったのかもしれませんが。
遭難情報マップ。各コースの注意点が書かれていました。
『これより先は「登山エリア」です』と書かれた看板。英語だと「Mountaineering zone」となっています。
横尾山荘の前には人が集まっていました。よく見ると皆カメラやスマートフォンを両手で持って頭の上に掲げています。何だろう? と思い振り向くと綺麗に赤く染まった前穂高岳が。
私もカメラを掲げてその儀式に加わりました。
横尾→本谷橋
06:19 横尾発。
横尾大橋から右側を見下ろすと上流側のテント場が見えます……が、あれ? 景色が変わっています。
去年の記事と比較すれば分かりますが、以前は川とテント場が樹木で隔てられていました。しかしその樹木が全て無くなってテント場と川が地続きになっています。これがどういう理由によるものなのかは分かりません。水害によるものなのか、はたまた工事の都合によるものなのか。テント場の拡張・利便性向上……ということはおそらく無いと思うのですが。
時間はたっぷりあるのでゆっくりゆっくり歩きます。あまり速いと日が当たるタイミングで写真が撮れないので。
この辺りの道も年々微妙に変わってきているような気がするんですよね。具体的にはよく分からないのですが。
あれ、ここは岩小屋跡……ですよね? 確かしっかりした標識が立っていたような? 辺りも何だか荒れ気味です。
岩小屋跡を過ぎるとすぐに階段。うん、やっぱり岩小屋跡の標識が見当たりません。
「製材所跡」を通過。
「2のガリー」を通過。なぜか標識が二つになっています。一つは文字がかすれてほとんど読めません。
この辺は思っていたよりも紅葉が進んでいますね。上が見頃なのでこの辺りはまだかなと思ったのですが。とは言えもう10月10日ですしね。
「3のガリー」を通過。
いつものことではありますが、肉眼だともう少し綺麗ですが写真でそれを再現するのはなかなか難しいです。まだ日も当たっていませんし、背後も曇り空ですし。後から色調を調整しようにも帰ってからではどんな色だったかもはや正確には分かりません。
デブリ沢を通過。
07:30 本谷橋着。横尾から1時間11分。1時間を越えたのは初めてでは?
あちこち水が流れていて休憩するスペースが少なくなっていました。こんなに狭かったっけ?
それでも休憩して7:39発。
本谷橋→涸沢野営場
勾配が上がると荷物の重さがより負担に思えてきます。
ものすごく綺麗に整備されています。
あれ、ここって細い道の真ん中で大きな岩が出っ張ってて歩きづらい所じゃありませんでしたっけ?
屏風沢を通過。
いやー、綺麗になってきましたね。
右手に横尾本谷を見ながら左へ曲がるところ。
急登が落ち着くところです。休憩。
赤い葉っぱも少ないですがありました。やっぱりこのナナカマドの赤が無いと。
相変わらずダケカンバの樹皮が綺麗です。
「上シ岩」ってなんだ??? 「Diamond Rock」? としばらく考えてしまいました。
……ああ、「ヒシ岩」か。「菱岩」なのね。……どの辺が?(帰りに分かります)
ダケカンバはもうあまり葉が残っていませんね。
Sガレ。
Sガレから見た涸沢ヒュッテとテント場。下の方は葉が落ちている木が目立ちますが、上部は綺麗に色づいています。
白出のコル。
9:13 いよいよ沢の近くを歩く区間に出ました。うーん、まだ日が差していない。
一応赤色があります。いや、オレンジですけど、このくらいは赤と言っても良いのでは? 何しろ去年来たときはほとんど緑~黄色でしたからね。
少ないですがちゃんと水も流れています。一応雨が降った後なので。
鮮やかな色のナナカマドがわずかに。背後は大分葉が落ちてしまっていますが。
少し青空が出てきたかな?
チングルマの紅葉も見られます。
うーん、この辺りは大分葉が落ちてしまっていますね。
でも天辺だけオレンジ色に輝いている木も。
天辺が見える角度だと綺麗に見えます。
9:30を過ぎると日が差してきました。
09:50 涸沢分岐を通過。右へ。
近年はこのテント場に出る直前の短い区間が一番苦しく感じます。
と、ここで左の岩にクリーム色っぽい花が咲いているのに気がつきました。
え、これってシャクナゲですよね? キバナシャクナゲ? こんな季節に??
狂い咲きでしょうか? オレンジ色の紅葉に包まれて咲くシャクナゲというのは違和感が半端ありません。
いや、それにしてもこの辺りは例年とても綺麗です。
ちょうど日の光が背後から差し込んで葉が綺麗に発色しています。
涸沢小屋へ向かって伸びる階段をハァハァ言いながら登っていきます。苦しい。
時刻は10時を過ぎたところ。テントはまだ数えるほどしかありません。
場所は選びたい放題ですが、どの辺りに張るかはもう決めています。涸沢小屋に近い一番奥の辺り。手前の張りやすそうな所には板が置かれていますね……(この板は結局次の日まで誰も張らずそのままでした)。
一番奥、ここに決めた。少し地面が左へ傾斜していますが、まぁ、いいでしょう。
10:05 涸沢野営場着。本谷橋から2時間26分でした。おっそい! まぁ、途中岩の上に登って写真を撮ったりしたので……。
涸沢テント泊
まずはびしょ濡れのグランドシートやテントを広げて乾燥。わざわざ濡れたまま使うのも気が引けるので。
しかし体調は最悪。荒い息が止まらなくなっていて、今すぐ寝転んで大の字になりたい気分です。
概ね乾いたグランドシートを設営場所に敷き、インナーも底面は乾いているのでポールを通して立ち上げ。それだけで中に入って寝転びます。本当はテントを張ったら周囲を散策しようと思ったのですが、そんな元気はありませんでした。
フライシートも乾いて設営は完了。
引き続きテントでぐったり。
ちなみに今日の最高気温はこの昼頃のテント内で24℃となっています。外気温だともっと低いと思います。到着時点(10:00)で12.4℃なので。
12時も過ぎて少し落ち着いてきたので涸沢ヒュッテへ。
テントの受付は15時から。
コンパネもまだまだ残っています。値段はまだ500円。
うーん、この辺の色づきが一番綺麗。
わずかに緑も残っていますが、見頃と言って良いでしょう。
ちょうどお昼なのでラーメンを注文。とんこつ味があってビックリしたのですが、今年からですよね? しょうゆ、塩、とんこつと選べましたが、体調が今ひとつですし大人しくしょうゆにしておきました。1100円。
最初は日差しを避けて屋根の下に座ったのですが、すぐに寒さを感じて日なたへ移動して食べました。
涸沢ヒュッテ売店メニュー。
涸あげは気になるのですがちょっと高いんですよねぇ。まぁ、今はあまり脂っこいものは食べたくない気分でもあるので。
あの稜線を歩いたのがもう遠い昔のようです。
相変わらずの絶景テラス。
後はテントに戻って景色を見ながらゆっくりします。
イワヒバリ? テントの出入り口のすぐ近くを歩いていました。
14:30頃、日が沈んで寒くなってきたので涸沢小屋へ。
テント少ないですね。紅葉ピークなのに何ででしょう。いくら平日とは言え。
涸沢小屋のメニュー。
もつ煮込み(1000円)。毎年食べているような気がします。値段は上がりましたが。
涸沢小屋は今年もFree Wi-Fiを提供してくれています。快適にインターネットを使用できました。
15時を過ぎたので中央の建物へ行って幕営の受付。2000円。
16時過ぎに少し早めに夕食。今日のメニューはこちら。
「S&B 噂の名店 特製ビーフシチュー」またそれか! 正直ちょっと飽きてきました。Amazonで5箱セットを買ってしまったのでまだ余っています。具が大きくて下手なお店のビーフシチューより美味いとまで言えますが、まぁ、所詮はレトルトの味でもあります。
いつも通りお湯を沸かして一部はアルファ米に入れ、残りでレトルトを湯煎します。
その時突然空から飛来したヘリコプター。何だろう?
完成。
うん、美味い。
ただ、レトルトの加熱が今ひとつな不十分な気がします。カップの上から少しはみ出しているからでしょうか。もう少し全体が浸かりやすくて軽量でコンパクトな容器があると良いのですが。後、チタンマグはやっぱりお湯が沸きにくい気がします。熱伝導率は低いのだから当然と言えば当然なのかもしれませんけど、その辺りは薄さにもよると思われます。それと底面積も。ジェットボイル的な熱交換のための特殊な構造を持つものが一番速いのでしょうけど。
今回は食後のコーヒー付き。まぁ、たかだか140mlでは飲んだ気もしませんが。
そして夜。トイレ&水場に行くついでに定番のテントの明かりを撮影。
やっぱりテントが少ないですね。
テラスにはこんな感じでカメラマンが集まっています。
後ろの売店。
突如立ちこめる霧。
テントに戻って歯を磨いて早々に寝ました。
目が覚めたのは日付が変わって 2024年10月11日(金) 1時前。外を見ると満天の星。せっかく来たのだから写真でも撮っておくか……とカメラと三脚を持って外に出ました。そう、だから今回はザックが重いのです。
うーん、岐阜側から雲が流れてきていますね。
ピンボケ。
涸沢の朝
5時起床。キッチンに転がっていた残りわずかなフルグラを持ってきました。30gくらいしか無かったので全然足りませんが。
今回も池の近くで朝焼けを見ます。
テントに戻って片付け。フライシートは全体的にほんのわずかに濡れていました。昨夜は風が吹いていたためか起きたときはほとんど結露していませんでしたが、早朝に風が止んでからわずかに結露したようです。
この日私が記録した最低気温は6:45~54の間の1.4℃。温度計はザックにくくりつけてあるので、それをテントの外に出した後の記録になります。テントの中は最低でも4℃くらいでした。
7時頃片付け完了。
日なた部分が少しずつ下がってきます。
もうちょっと待って、日が当たった景色を見てから下山したいところ。本当はもう一泊したかったのですが、疲れてしまったので帰ることにします。
許可証を返却。
カレーパン。背景が無駄に絶景。
涸沢小屋の上はなかなか面白い模様をしていますね。
斜めに走る道とザイテングラート。
北穂へ至る道。
涸沢小屋の右。北穂へ登る人たちが見えます。
その少し上。階段が見えます。
気温は約1.5℃。
日が差す範囲が大分降りてきたので再び池へ。
8:39 涸沢ヒュッテ前のナナカマドにも日が当たり始めました。
ちょっと早いですがそろそろ出発しましょう。
08:47 涸沢ヒュッテ発。
涸沢ヒュッテ→本谷橋
パノラマコース分岐。そうだ、パノラマコースもいつか歩いてみたくはあるんですよね。でも荷物が軽いときが良いなぁと思っているのでなかなか……。
うーん、まだ暗いですね。岩に座ってもうしばらく待ちます。
少しずつ日が当たる範囲が広くなっていきます。
09:01。
09:04涸沢分岐の上、ヒュッテ側にも日が当たり始めました。
9:06。
09:09 涸沢分岐着。
09:10分岐の上のナナカマドの全体に日が当たりました。
その下は大分葉が落ちてしまっています。
上の方より下の方が先に散るのはどういった理由によるものなのでしょうか。日当たり、積雪、樹齢、地質、等々いろんな原因があり得そうですが。一気に寒くなると上も下も両方同時に見頃になるかもしれません。
やっぱりこの辺りが緑、黄、赤と三色揃っている景色をまた見たいものです。来年もまた来るかなぁ。健康で余裕があれば。
Sガレから背後を振り返ります。
今回は望遠が効くカメラを持っているのでこれ見よがしに撮っています(笑)。
登るときに何だろうと思った「ヒシ岩」。上から見れば一目瞭然ですね。
10:34 本谷橋着。休憩。
10:46 本谷橋発。
本谷橋→横尾
11:39 横尾着。
11:41 横尾発。
横尾→徳沢
そっちを歩かせてくれー!
この辺りはちょっとアップダウンがあるんですよね。
工事中の新村橋。右岸の方はすでにコンクリートで土台が出来ているように見えます。
12:30 徳沢着。みちくさ食堂の脇に素早くザックを置いて中へ。
徳沢でランチ
野沢菜チャーハン(1200円)。
コーヒーソフト(500円)。
今日はテントが多いですね。
13:12徳沢発。
徳沢→河童橋
頑張って早歩きで歩きつつもできるだけ道の脇に目を配りながら歩いていると、突然白い花が目に飛び込んできました。
えー、何これー! ひょっとして……ニリンソウ? 萼片が6枚なのは良いとして、葉柄無し、葉の裂け目の根元が斑点のようにも見えるし。えー、でも今秋ですよ? これ一本だけだし。少なくともこの季節の花では無さそう。やっぱり狂い咲き?
13:52 明神館を通過。恨めしそうに通行止めの看板を見ながら右へ(翌日には通行できるようになりました)。
うー、アップダウンが疲れる道。
14:43 河童橋着。
テーブルで休憩。
ここで発車オーライネットに接続して帰りのバスを検索。次のバスは15:15発。2、3号車が満席。1号車だけ残り2席と書いてあったので慌てて予約を試みるもエラー。座席が取れなかったとのこと。残り座席数が最新の状況と合っていないことがあると書かれていました。再度見ても残り2席と書いてあります。仕方ないので15:15は諦めて(元々ギリギリでしたし)、次の16:00発を予約。こちらは1、2号車が満席。3号車は比較的余裕があったので普通に予約出来ました。
上高地→帰宅
トイレに寄ったりしてからバスターミナルへ。
今回は川沿いを歩きませんでした。
インフォメーションセンターの脇と中央に長い列が二つ。どうもあかんだな駐車場と沢渡駐車場へ向かうバスの列のようです。
新島々へ行くバスは予約制なのでそれほど長い列にはなりません。
ちょうど15:15発のバスが発車するところでした。
15:30発の新宿行きの高速バスを見送った後、3号車の乗り場の前で待ちました。
1号車、2号車が発車した後、3号車が入線。15:59に乗車。
16:01 上高地バスターミナル発。
17:12 新島々駅着。
17:22新島々駅発。
17:52松本駅着。
0・1番線ホームにある駅そば榑木川へ。
券売機が変わってSuicaが使えるようになってます!
かき揚げ山菜そば(750円)。
乗車するのは大月行き各駅停車。今回は少し遅くなってしまったので特急あずさに乗ろうかと思ったのですが、次の便は満席でした。さらに次を待つよりはこれで甲府まで行って、特急かいじに乗った方が早いみたいです。
18:43 松本駅発。
甲府駅に定刻通りに着きそうなのを確認した時点でえきねっとにアクセスして特急券(チケットレス)を購入。
20:32 甲府駅着。特急かいじ58号に乗り換え。
20:36発。
21:50立川着。帰宅しました。
感想
びっくりするくらい体力不足でした。思えば最後のテント泊から2ヶ月経っていましたし、登山自体1ヶ月前に高尾山に行ったきりです(それもリフト利用)。いやはや時間が経つのは早いですね。もちろん荷物が重いというのが苦しみの一番の原因でしょう。重すぎて腰ベルトが食い込んで痛いわ膝は痛いわで苦労しました。カメラと三脚を持って行ってしまうとどうしても重くなってしまいますよね。しかし食料を減らす余地はあったと思います。涸沢はお金さえ出せば食べ物は手に入りますからね。
それで肝心の紅葉。去年に比べたらずっと良いでしょう。涸沢ヒュッテ周辺はピークだったと言って良いと思います。オレンジ色に輝く紅葉はとても綺麗でした。その少し下がほとんど散っていたのは残念でしたが、ほとんど散っている木でも一番上だけはオレンジの葉が残っていることが多かったのは救いでした。さらにその下は赤い葉もわずかながらあって綺麗でした。
近年はダラダラと暑い日が続くので、全体が一気に紅葉するような状況はなかなか生まれづらいのかもしれません。やはり9月下旬に一気に寒くなってそれが続くような気候でないと。
そろそろ揺り戻しがあっても良さそうなものですが、来年はどうでしょうか。