2018年8月1日(水)~4日(土)、立山黒部アルペンルートへ行ってきました。
アルペンルートはテント泊を始める前から一度行ってみたかったのですが、東京から遠いのでなかなか行けませんでした。
しかしテント泊を始めてみると雷鳥沢キャンプ場は何かと目に付く存在。
ますます行きたくなった私は8月の猛暑の中、避暑を兼ねて行ってみることにしました。
高速バスで富山へ
アルペンルートへ行く方法はいくつもありますができるだけ交通費を節約したいので高速バスを使用しました。今年はいろんな所へ行っているので交通費がかさんでいます。余裕があれば北陸新幹線で富山までなんていうのも良いのですが。
アルペンルートは富山県側(立山)~長野県側(扇沢)を結ぶルートですが、今回は富山側から入ることにしました。
東京~富山間の高速バスは夜行も豊富で安価(4000~5000円前後)です。長野側はこの季節さわやか信州号(新宿~扇沢線)が運行していますが、夜行は片道6200円/往復10050円と昼行より高め。毎日あるぺん号という室堂まで直行のバスもあるのですが、これも片道15000円/往復25000と結構なお値段になります(室堂まで乗り換えなしなので楽ですがどちらかと言えば登山者向けでアルペンルートの観光には向かなそうですね)。
というわけで選んだのは中日本エクスプレス バスタ新宿(22:50)→富山駅北口(5:30)の便。数日前に予約出来るものの中から夜行かつできるだけ早朝に到着するバスということで選びました。
8/1(水) バスタ新宿 D12乗り場。
22:43高速バス到着・乗車。
22:51出発。
いくつかのSAで休憩を入れつつバスは進みます。
05:26富山駅北口着。
電鉄富山駅から立山駅へ
地下通路を通って南口へ。
セブンイレブン ハートインJR富山駅店(5:30開店)で食料品を購入。おにぎり、惣菜パン、菓子の他、朝食用にサンドイッチ、フランクフルトも購入しました。
電鉄富山駅へ。駅前の階段には登山者が何人も座っていました。座っている横を通り抜けて中へ。05:42着。
券売機で立山までの切符を購入。1200円。時間によっては電鉄富山~アルペンルートの当日券も買えるらしいのですが、朝6:50から(お盆は5:00から)、すでに平日割WEBきっぷを予約済み、一緒に買っても特に安くなるわけでもないということで電鉄富山~立山の切符だけを買います。
次の立山行きは06:04発。改札はまだ始まっていませんでしたが、ちょうど列ができはじめた頃だったので並ぶと程なく(05:48)改札が始まりました。
立山行きの電車はすでに来ておりそのまま乗車。
平日ということもあってか席に余裕がありました。
朝食のサンドイッチとフランクフルトを食べて発車を待ちます。
06:04電鉄富山駅発。
単線のローカル線はのんびり進んでいきます。田園地帯を抜けると次第に山の中へ。
07:17立山駅着。
平日割WEBきっぷ(立山→扇沢通り抜け)購入
立山駅に着いたらアルペンルートのきっぷ売り場へ。
分かりづらいWEBきっぷ
今回はあらかじめ平日割WEBきっぷを予約しておきました。
WEBきっぷは、アルペンルートのWEBサイトから予約出来る前売り券で一定区間の乗車券が割引価格で購入出来るお得な切符です。支払いはクレジットカードのみなので当日の支払いは無く窓口もスムーズになります。
WEBサイトが非常に分かりづらいのですが、初日の乗車日によって次の二種類の切符に分けられます。
- 予約WEBきっぷ(休日・繁忙期にスタートする場合。最初のケーブルカー(富山側発)またはトロリーバス(長野側発)の時間予約あり)
- 平日割WEBきっぷ(平日にスタートする場合。最初の乗車時間は当日引き換え時に指定)
混んでいるときとそうでないときで分けているようです。混み合う休日ではあらかじめ乗車する便を予約出来るようにし、そこまで混まないときは当日その場で指定出来るようにしているようです。いずれにせよ乗車する便を指定出来るのは最初のケーブルカー(立山駅発)、またはトロリーバス(扇沢駅発)だけで、以降の美女平~黒部ダムのバス、ケーブルカー、ロープウェイ等は単に並んで乗車します。
平日割というと平日しか乗れないような気がしてしまいますが、初日が平日であれば休日にまたがっても大丈夫です。平日にスタートして最終日が土曜日や日曜日になってもOKです。
また、WEBきっぷで買える区間はあらかじめ決められた中からしか選べません。
- 通り抜け
- 立山→扇沢
- 扇沢→立山
- 往復
- 立山←→室堂 (予約WEBきっぷのみ。平日割不可)
- 立山←→大観峰
- 立山←→黒部湖
- 扇沢←→黒部ダム
- 扇沢←→大観峰
- 扇沢←→室堂 (予約WEBきっぷのみ。平日割不可)
なぜか室堂への往復が平日割にはありません。
WEBきっぷの引き換え
立山~室堂
07:30 立山駅発。ケーブルカーで美女平へ登ります。
07:36 美女平着。
素早くバスの列に並びます。次の便は目の前で満席になりましたがすぐに臨時便が来て乗れました。テント泊用の大きなザックはトランクに入れてくれました。
07:46 美女平発。
所々車内から見える景色の案内が流れます。全体的に左側に座った方が見やすい気が。
08:35 室堂着。
水は室堂で汲んでおこう
室堂のターミナルを出るとすぐに玉殿の湧水という場所があります。この辺一帯では給水出来る場所が限られるので、できるだけここで水を補充しておきましょう。雷鳥沢キャンプ場にも水場はありますが、受付で「一応塩素消毒していますが念のため煮沸してから飲んでください」と言われるので、ここで補充しておいた方が良いと思います(それじゃあここの水が大丈夫なのかと言われれば分かりませんが……)。
08:43 室堂発。
すぐにみくりが池が見えてきます。
みくりが池温泉。日帰り入浴、ランチ、喫茶等が利用出来ます。
みくりが池温泉の少し先に行くと火山ガス警戒地帯が待ってます。
それを越えると雷鳥荘。ここも外来で食事が出来ます。
雷鳥沢キャンプ場ってこんなところ
雷鳥荘を過ぎると眼下に雷鳥沢キャンプ場が見えてきます。
長い道(ほぼ階段)を下りていきます。
09:28 雷鳥沢キャンプ場着。
室堂→雷鳥沢キャンプ場のルート:
テントを貼る前に管理棟で受付をします。
1泊500円。2泊以上1000円ポッキリ。水・トイレ込み。
水場は管理棟に1箇所、外に1箇所。煮沸して飲用してくださいとの注意書きがあります。
トイレは管理棟内。トイレットペーパーあり。
売店はありません。買いたいものがあれば近くの山小屋に行く必要があります。
テント設営~モンベル ミニタープHXは効果抜群
受付を済ませたらテント設営。
前回木曽駒ヶ岳では日差しが強くてつらかったので、今回はタープを用意しました。森林限界超えのキャンプ地では日差しを遮るものが一切ありません。いくら風は涼しくても強い直射日光の下ではとてもくつろげるものではありません。調べてみると雷鳥沢キャンプ場にタープを持ち込んでいる人の記事がいくつか見つかったので、今回は持って行ってみました。
モンベルのミニタープHX(ダークフォレスト色) + 165cmポール×2
テントを設営した後にそれを覆うようにタープを設営してみました。
快適そのものです。日光さえ遮ってしまえば、あとは冷たい風が通り抜けていくだけです。
今回は久しぶりにチェアゼロも持っていきましたがそのかいありました。
キャンプ場を見回すとタープを張っているのは4組くらい。内3組は同じくモンベルのミニタープHXでした。
多少設置面積が増えてしまうので混んでいるときは憚られますが、平日なら大丈夫でしょうか。
隣のテントの方はあまりの暑さに耐えかねてグランドシートを引き抜いてトレッキングポールを使って即席のタープを作っていました。1~2人だとそのくらいの規模でも良いかもしれません。
昼食は近くの雷鳥沢ヒュッテで
テント設営が終わったら雷鳥沢ヒュッテで昼食を取りました。
雷鳥沢ヒュッテはキャンプ場から一番近い施設になります。宿泊者以外にも食事や売店、日帰り入浴等を提供してくれます。自動販売機の飲み物は300円。みくりが池温泉より100円高いです。
ナポリタン1000円。スープ付き。美味しいです。
食べ終わったらキャンプ場に戻ってゆっくり過ごしました。
夕方頃から少し雲が多くなった気がしますが概ね良い天気でした。
夕食はおにぎりとカップ麺。
翌日朝食はおにぎりと豚汁。
立山を歩く
2日目、立山を登りに行きました。立山三山を縦走するというのが良くあるルートみたいなのですが、つらいのがイヤな私はとりあえず立山に登れればいいやということで、大走りから登って大汝山~雄山を経て室堂へ行き、そこで昼食を取ってから戻ってくることにしました。
大走登る
雷鳥沢キャンプ場からは大走という谷を登ると一気に立山の稜線まで上がれます。
ですが、キャンプ場からハッキリとした道や案内板が見えません。
キャンプ場からの眺め↓
この写真で言うと右奥に見える雪渓の下端あたりから右上へ登っていくことになります。
05:38 雷鳥沢キャンプ場発。
キャンプ場から川を越えて右へ曲がって進むと赤や黄色のペンキの跡が見つかります。
少し進むとすぐに「←大走」という文字も。
複数の谷が合流するところまで行くと、一番手前の谷の右手に道があるのが分かります。
ここから急な坂道が続きます。コースタイムは登り2時間30分というだけあって長いです。
それでも傾斜はそこそこ一定で岩もそれほど大きくなく、コンスタントに進んでいけました。
この日すでに登山道上に雪は無し。谷間の雪渓を横目に進みます。
時々スマホで位置を確認。
登っていくと少しずつ霧が。視界が悪くなってきました。
真っ白な稜線歩き
07:06 真砂岳南の稜線に出ました。1時間28分。荷物が少ないとは言え大分早く着きました。
あたりは真っ白。誰もおらず心細い感じです。風も強く肌寒さを感じます。雨が降ったら低体温症というのも納得。しばし風が弱いところに座って休憩。様子を見ましたがしばらくして諦めて出発。
せっかくの稜線歩きが……。テンションだだ下がりです。
少し進むと大きな岩が多くなって道も分かりにくくなります。ペンキをよく見て進みます。
富士の折立。
07:56大汝休憩所。上が大汝山ですが、登っても真っ白なのでさっさと通過。
道が少し分かりづらいのですが、砂地に着いた足跡やペンキを見て進みました。
08:19雄山着。一気に人が増えました。中学生くらいの団体も続々と到着。
カレーパン(消費期限切れ)をつまみながらしばらく休憩。
下山
08:32雄山発。ここからは下りです。大きな岩が多い急斜面。ここを登るのは大走りより大変なのでは??
途中室堂から雷鳥沢キャンプ場まで一望出来るスポットも。
一ノ越が見えてきました。すごい角度ですね……。
09:22一ノ越着。
トイレあり。
室堂へ向かいます。
ここからの下りは緩やかで道もよく整備されています。
何カ所か雪を横切る場所がありますが、しっかりとした踏み跡が着いていて困ることはありませんでした。
場所によってはスコップで綺麗に階段を作ってくれていました。
10:04室堂山荘通過。
まだ見ていなかったミドリガ池に寄って、みくりが池経由で室堂へ。
10:30室堂着。予定より大分早く着いてしまいました。
レストラン立山の白海老から揚げ丼定食
少し早いですがレストラン立山で昼食。
白海老から揚げ丼定食1750円。
うーん、個人的には口に合いませんでした。白海老を殻ごと揚げているとのことですが、普通に剥いて揚げるんじゃダメなんでしょうか。やけに出てくるのが早かったですが揚げたてではない? それともすぐに揚がるものなのでしょうか。タレもいまいち。
キャンプ場へ戻る
玉殿の湧水で水を汲んでから室堂発。
みくりが池からの立山。うーん、綺麗に晴れてます。恨めしい。さすがにもう一度登る足は残っていません。
11:56雷鳥沢キャンプ場着。
雷鳥沢キャンプ場でまったり過ごす
午後はキャンプ場でゆっくり過ごしました。
照りつける強い日差しにうんざりしている人も見られますがタープの下は非常に快適です。
夕食は缶詰カレーにパックご飯。
夕日。
星空(20:20)。天の川も見えます。
チェアゼロに腰掛けながら見る全天の星空はまるでプラネタリウムのよう。流れ星もいくつか見られました。
22時過ぎ就寝。
8/4(土) 04:42 起床。
朝食はアルファ米とレトルトカレー。
6:30頃太陽の光がキャンプ場に差し込んできました。
結露したテントをしっかり乾かして撤収準備。
08:34雷鳥沢キャンプ場を後にしました。
09:12室堂着。
黒部ダムシフォンケーキ
この日はもう帰るだけですが、帰りのバスは16:10扇沢発予定。たっぷり時間があるのでゆっくり観光出来ます。
室堂駅内にあった旧社殿展示室を見てみたり。
ホテル立山ティーラウンジ「りんどう」の黒部ダムシフォンケーキを食べたり。
このシフォンケーキは絶品。濃厚なソースと甘い生クリームが良く合っています。
10:03りんどう発。
大観峰・黒部平
黒部ダム観光
遊覧船
ダムカレーを食べる
トロリーバスで扇沢へ
14:34黒部ダム駅着。駅に入ったらすぐに発車すると言われて時間が余っているにもかかわらず急いで乗ってしまいました。
14:36黒部ダム駅発。トロリーバスで扇沢へ。
14:50扇沢駅着。
このトロリーバスは今年限りで引退し、来年以降は電気バスになるらしいです。
さわやか信州号(扇沢→新宿線)で帰宅
帰りの高速バスは「さわやか信州号 扇沢~新宿線」。扇沢→中央道日野で4210円(オンラインクレジットカード決済)という破格の安さです。
16:02高速バス到着・乗車。
16:11扇沢発。
この日は土曜日と言うこともあって渋滞で遅れる可能性があるとアナウンスが。
すでに大月の先で20kmほどの渋滞が発生しているとのこと。
少しでも時間を詰めようとしてかバスは高速道路上をガンガン飛ばしていきます。果敢に追い越し車線に出てどんどん他の車を追い抜いていきます。見ていてちょっと怖いくらいでした。
そのため談合坂付近で渋滞になったときには大分時間に余裕が出来ていました。
渋滞も解消に向かっていたのかそれほど時間もかからず小仏トンネルを抜け、中央道日野バス停に着いてみれば20:35。
定刻は20:38なのでむしろ早いんですけど……。ドライバー優秀すぎる。
徒歩で多摩モノレール甲州街道駅まで行き、帰宅しました。
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