2023年4月19日(水)~20日(木)、長野県の大町市と白馬村に行ってきました。
春の白馬へは去年も行きました。
その時は夜行の高速バスで早朝に白馬駅の近くに着き周囲をブラブラ歩いたのでした。
素晴らしい景色が見られたのですが、ただ一点だけ、桜はすでに散った後だったのが悔やまれました。なので今度は桜が見られる時期に行こうと日々開花状況をチェックしていたのでした。
4月中旬に見頃との知らせを受け天気をチェックしましたがどうにも天気が安定しません。週間予報は曇りや雨ばかり。しかし雲の流れや予想天気図を見るとどこかでパッと晴れそうです。案の定週の後半の天気が晴れに変わってきたのでそのタイミングで出かけることにしました。
また、去年と同じ高速バス&徒歩では能がありません。のんびり歩くのも楽しくはありましたが、広いエリアをあちこち回るのは無理です。というわけで、今年は最近あまり乗っていなかった折りたたみ自転車を持ち出すことにしました。
ルート
1日目
2日目
参考情報
- 自治体
- 交通機関
- サイクリング
- 観光情報
- 利用施設
旅の様子
1日目
電車で信濃大町駅へ
2023年4月19日(水)、立川駅にやってきました。
乗車するのは特急あずさ5号南小谷(みなみおたり)行き。
今回は珍しく特急を選択しました。始発で行けば普通列車の方が1時間ほど早く着くのですが、今回は自転車があるので楽に行きたいということで大糸線直通のあずさにしました。乗り換え無しなので一番楽です。
08:25 立川駅発。中央線は若干遅れているようでした。
自転車を最後尾座席の後ろに押し込んでその三つ前の南側の席に座りました。18日に予約したときはどの車両も最後尾座席は空いていませんでした。窓側の席も残りはわずかでしたし、当日見ても通路側がほとんど埋まっているほどの乗車率でした。とはいえ甲府まで来ると大分人は減りました。
窓からは富士山や……
南アルプスの山々もはっきり見える良い天気でした。
甲斐駒ヶ岳。機会があれば行ってみたい気もしますがあまり強い動機がありません。
入笠山の辺り。去年行きました。
塩尻のあたりまで来ると北アルプスの山々も見えてきます。
今日は天気が良いので窓の外を見るのが楽しくて仕方がありませんね。
10:37 松本駅着。12両編成のうち後ろ3両を切り離して大糸線に入ります。ここから先はSuicaが使えないので注意しましょう。
あの特徴的な山(写真左)は常念岳でしょうか? となるとその右の三角形(写真中央)は横通岳? あのあたりは去年歩きましたが大天井岳~常念小屋は基本巻き道なのであまりとんがっていた印象がありませんね。
大滝山~蝶ヶ岳~常念岳の稜線。真ん中の凹んだところの左が蝶槍です。
パノラマ銀座縦走! 大天荘・常念小屋・蝶ヶ岳ヒュッテテント泊
右側に台形に見える山は有明山。真ん中は大天井岳~燕岳の稜線。
真ん中は蓮華岳。針ノ木岳は左に隠れてる?
蓮華岳から五竜岳へ続く稜線。
こうしてこれまで歩いた山々を電車から眺めるのはまさに至福のひとときです。
11:16 信濃大町駅着。立川から2時間51分でした。
信濃大町駅
改札から出てササッと自転車を展開。
駅の左手側ではレンタサイクルを借りている人たちもいました。返却のことを考えると白馬まで乗り通すのは難しいかもしれませんが青木湖くらいまでは行けそうです。
信濃大町駅→農具川河川公園
11:23 信濃大町駅発。駅前にあった桜の木はほとんど散ってしまった後でした。
駅を出て右手(北)の方へ進み、すぐの交差点を右に曲がって線路に沿って進みました。
適当なところで線路を越えて東側へ。すぐに農具川に当たります。
大糸線と平行して流れている農具川。
土手の上を走って北上していきます。
11:30 下花見橋までやってきました。
農具川河川公園
このあたりは農具川河川公園と呼ばれていて約8000株の芝桜が植えられているそうです。それがちょうど見頃。
そしてその芝桜と北アルプスの山々が同時に楽しめるという寸法になっているわけです。
全体を見るとそこまで密度が高いわけではありません。
しかし花に近づくとなかなか見応えがあります。
微妙な色の違いが面白いです。
11:45 一つ先の橋(上花見橋)までやってきました。この辺りになるともう芝桜はありません。
農具川河川公園→木崎湖
農具川沿いを進めるのかよく分からなかったのでいったん西側の大きな通りに出ました。
真っ直ぐ北上。
突き当たりを左へ。
線路をくぐって国道148号へ。
交差点の角にあった木。
国道148号を北へ。
白馬まで21km。白馬のどこまで?
通り沿いには飲食店が2~3軒ありました。
ローソンの前を通過。この辺りではコンビニは貴重なのでいざという時のために場所は確認済みでした。特に用はないのでスルー。
すぐ先の分岐を左へ。木崎湖の近くに降ります。
12:04 木崎湖の南に到着しました。
木崎湖
KIZAKIKO FOOTPATHと書かれた看板がありました。
北陸・信越観光ナビによれば、木崎湖フットパスというのは近くの宿泊業者らが作成したもののようです。
長野県 木崎湖「フットパス」マップ 大町の宿泊業者ら作成、看板も設置|北陸新幹線で行こう!北陸・信越観光ナビ
農具川の水が木崎湖に流れ込むところ。
「ご自由に」と書かれた場所があったので休憩させてもらうことにしました。
時刻は12:07。お腹がすいたのでコンビニで買っておいたおにぎりを食べました。
なんだかちょっとメルヘンチックな感じがします。
まぁ、食べてるのは和風おにぎりなんですけどね。
12:16 行動再開。木崎湖の東岸にある散策路を北へ進んでいきます。
この辺りの桜はもうほとんど終わりのようです。
所々隣の車道と行き来できる場所がありました。
左へぐーっと曲がるところ。
わー、何だか浮いてるみたい。
右へ曲がります。
橋にロープが張ってあります。ここじゃないのか……と進もうとしたら、例のフットパスの看板が目に入りました。
何やらロープをくぐって進めと書いてあります。うーんどうしようかな……。
ロープをくぐってあくまでできるだけ湖岸沿いに進むことにしました。
ちゃんとした道になっていますが所々ぬかるんでいる所もありました。
一瞬ドキッとしましたがこの後もちゃんと道が続いていました。
通り過ぎていく電車。乗っけてってくれないかなぁ(早い)。
この木はまだ蕾ですね。何の花だろう。
湖岸に綺麗な花が咲いているのが見えます。
12:35 海ノ口駅手前の踏切に到着。そろそろ北岸なので、この辺りで上の道に出てしまいましょう。
その前にあの湖岸の花をちょっと見ていきましょう。
踏切まで戻ってきました。今じっくり地図を見ると、もう少しだけ湖岸を走れたのかもしれません。
木崎湖→中綱湖
国道に出て北へ向かいます。
左手には海ノ口駅がありました。
12:42 今回を逃すと一生来ることは無さそうなので軽く覗いてみました。
12:44発。
この先の谷間が大分細くなっているように見えます。
エイブル白馬五竜まで12km。
チェーン脱着場と書いてありますが除雪のための車かなにかが格納された建物がありました。
ふと右側の壁に目をやると緩やかに登っていることが分かります。
上り6%勾配の標識。
ちょっときつくなってきたなぁと思ったところで分岐。
中綱湖や青木湖のすぐそばを通るには左へ曲がります。
北アルプス地域サイクリングモデルコースと書かれた標識もありました。
「上級者向けの約140kmと、のんびり楽しむ初中級者向けの約100kmの2つのコース」が設定されているようです。南は安曇追分、北は140kmコースで南小谷、100kmコースで栂池高原までの往復になるようです。100kmオーバーということですから趣味でスポーツ車に乗っているような人向けの話であって決して一般観光客向けではありません。
今の私の体力では大きい自転車を持ってきたとしてものんびり楽しむというわけには行かないかもしれません。ましてやBromptonで100kmはけっこうキツいんですよね。まぁ、エンジン(肉体)次第で何とでもなるのが自転車ではあるんですけど。交通事故以降あまり乗らなくなってしまったのでもう無理。
右か左か迷いましたが、綺麗な花が見える左へ。
13:00 中綱湖着。
中綱湖
中綱湖の桜というと西岸が見所のようです。
検索すると水面に映った桜の写真が多数見られますがきっと今の時間帯では難しいのでしょうね。
西岸をさらに奥へ。
「この先幅員狭く自動車は通り抜けできません」「サイクリングロード」と書かれています。Google Mapsには西岸の道が記載されておらず少し心配だったのですが、自転車で全く問題なく通れる道でした。
斜面を覆うように咲く桜。
遠目に見るよりもずっと良いじゃないですか。
あっという間に北岸にまで来てしまいました。
青木湖
13:14 中綱湖に別れを告げるとすぐに青木湖が見えます。
信濃大町サイクリングロードの看板(近くには例の北アルプス地域サイクリングモデルコースの看板もありました)。
こちらは一周9kmと穏当な数字です。中綱湖&青木湖周遊コースとという位置づけのようです。
右に曲がって東岸の道を進みます。
これこれ、やっぱり遠くに白い山々があるとそれだけでグッと綺麗に見えます。
それにしてもこの湖、なかなか独特な青色をしていますね。
岸の近くは底の岩の色がハッキリ見えて透明度の高さをうかがわせます。
青空と相まって本当に綺麗です。走っていて気持ちが良い。
所々湖岸に綺麗な花を付けている木が見えるのですが、残念ながら近づける場所は見当たりませんでした。
どこもだいたい私有地のようです。
道ばたでカメラを構えている人たち。
そりゃこんなの私だって撮りますよ。
「警告 私有地につき立入禁止」
この辺りでは湖岸に近づけそうにありません。
そろそろ北岸が近づいてきました。
白浜バス停。
大町市のコミュニティバスのバス停のようです。
利用には事前予約が必要で、時刻表を見ると降車のみと書かれています。ここまで送ってもらって……それからどうするんだろう。
青木湖→姫川源流
13:35 青木湖から離れるとすぐにトンネルが見えてきました。
「トンネル内ライト点灯!! 走行注意」の看板。
背負っている鞄の中からライトを探すのに少し手間取りました。ああ表のポケットの方に入れてたんだった。
中に入ると思ったよりは明るかったです。距離もそれほど長くはありません。
トンネルを出てすぐの交差点を左へ。
ここからは白馬村です!
そしてしばらく下り坂が続きます。らくちん。
おっと、右手側に姫川源流のバス停がありました。
扇沢と白馬コルチナを結ぶアルペンライナーのバス停です。
困ったらこれに乗ってしまおうと思って事前にチェックしていました。ただし次の便は15:48発です。幸い今回は乗る必要はありません。
そのすぐ下方に姫川源流の入口がありました。
姫川源流
「これより先の歩道は木製のチップを敷き詰めてありますので、自転車の進入を禁止します。また、スパイク等の鋭利な靴や杖の使用は避けてください。区域内は禁煙です。」と書かれています。
木製のチップというのはよく分かりませんでした。普通の土に見えますが……。
13:50 自転車を置いて湿原を歩く周回コースに入りました。
この湿原は親海(およみ?)湿原というそうです。
この湿原、なんとストリートビューで見られるようになってます。
なので私も写真は簡易的な表示で済ませてしまいましょう。
14:00 一周して戻ってきました。サッサと歩いて10分くらいでした。
戻ります。
姫川源流はこっちかな?
自転車は進入禁止ということなので担ぎます。
福寿草はもう終わったとどこかで読みました。
そしてこれが姫川源流らしいです。
立派な木道が整備されていて軽く一周できるようになっています。
水は奥の方から流れてきます。
ちょうどミズバショウの時期です。
北側に自転車で走れそうな道が出ていました。
姫川源流→四十九院のこぶし
14:25 姫川源流発。姫川沿いに進んでみます。
白馬小径の標識。
白馬小径というのは「既存の農道や村道を活用し自動車を気にせず安心して、また、自転車やウォーキングで豊かな自然と触れながら村内を周遊できるルート」だそうです(参考: 自転車施策先進都市の紹介:白馬村(長野県))。整備されたのは1999年~2000年(参考:「白馬小径」道標の修繕のお知らせ | マイ広報紙)という時代背景もあってかインターネット上の情報はあまり多くありません。国土交通省のページにある地図も解像度が低くほとんど読めません。
当初の予定では国道を走るつもりだったのですが、景色が良いのでこのまま田畑の中を走ろうと思います。
14:29 白馬小径の標識。
- 現在位置49姫川
- ↑50番 沢渡農道(自転車:約5分, 徒歩:約1290歩)(たいへん)
- →オプションコース 白馬クロスカントリー競技場スノーハープ(自転車:約10分, 徒歩:約1290歩)(ゆるやかなのぼり)
- ↓48番 姫川源流・親海湿原(自転車:約7分, 徒歩:約1360歩)(たいへん~ゆるやかなのぼり)
と書かれています。
まっすぐ行けば次の地点50番沢渡農道まで5分なのか、と進みました。
14:34 なんかよく分からないけど50番はまっすぐで良いのかな。(今にして思えばこれは右折しろという意味だったのかもしれません)
行けども行けども50番などというものは出てきません。
白馬の山々が近づいてきました。
と、ここまで来て川沿いに道がありません。
14:46 大きく右に折れ曲がってたどり着いた場所に「姫川自転車道」と書かれた標識がありました。
よく分かりませんが、まぁ、北の方へ行けばいいんです。
また白馬小径の標識がありました。↑53←42。それらが何を指しているのか分かりません。まっすぐ進みます。
白馬小径54番東山入口。左は53番姫川サイクリングロード、右は55番飯森陸橋。
飯森陸橋というのはこの少し先(北)にある跨線橋のことではないかと思うのですが、右(東)? どうにもこの白馬小径の標識は方向が怪しいですね。
おそらくここは左に曲がってから右へ曲がるのが正解でした。
広々とした場所を奥の白い山々へ向けて緩やかにカーブする道。
一瞬ここはヨーロッパか何かかと思ってしまいました。田んぼを見ると我に返りますが。
ここを渡ってからそのまままっすぐだと白馬八方の方へ行ってしまうようだったので右へ。この辺り奇妙な構造をしていますね。なんで近くに二つも陸橋があって、それも互い違いにクロスしているんでしょう。
北上。
白馬グリーンスポーツの森。
キャンプ場もあるみたいです。
【グリーンスポーツの森】白馬でキャンプ・自然体験をするならグリーンスポーツで
自転車にテントを積んでキャンプしながら進むというのも魅力的なんですけどね。
中学生の時、連休になると友達とホームセンターで買った安いテントや寝袋を自転車にくくりつけて出かけたものです。大人になって自由に出来るお金は増えましたが、一緒に行ってくれる友達はいなくなりました(笑)。
右側に「四十九院のこぶし」の標識。ちょっと立ち寄ってみます。
15:06 四十九院のこぶし着。
四十九院のこぶし
ここには何年か前に来た記憶があります。その時は秋だったので当然花は咲いていませんでした。
見頃はもう過ぎてしまっているようです。
四十九院のこぶし→大出公園
15:09 四十九院のこぶし発。夕方に差し掛かってきました。宿のチェックイン時刻は16:30を指定しておいたので後1時間20分です。あまりゆっくりは出来ません。去年も行った大出公園に寄ってから宿に向かうことにしましょう。
いったん国道に戻った方がいいのかなとも思いましたが、おそらくこっちからでも行けるはず! ということで北東方向へ進みます。
「大出吊橋へ」と書かれた標識を発見。そうそう、確かこういう道を歩いたような記憶があったのです。
大出公園近くの道に出ました。
15:19 大出公園着。
大出公園
坂道の下に自転車を置いて登ります。
うん、今年はまだ桜が残ってますね。
ちなみに去年はこんな感じでした。
ただし川のすぐ左側にある木は既に散ってしまっているようです。他の人の写真を見るとちゃんと咲いているものもあるので、咲かないとかまだこれからとかいうわけでは無いと思います。わずかに遅かったのかもしれませんね。
前日に雨が降ったようなので今回も川は濁っています。明日になれば少しはマシになるかな?
大出公園→宿
15:44 大出公園発。いったん国道に戻ります。
白馬村はこういう普通の道ばたが本当に綺麗です。
国道に出たら北へ。
松川を渡ります。
ここを左へ。
上り坂ですがそれほど急ではありません。
15:58 本日の宿に到着しました。
コミュニティハウス チロリアン
本日の宿は「コミュニティハウスチロリアン」です。一日前に楽天トラベルから予約しました。
1泊2食付きで税込9500円でした。
予約したのは洋室。一人で使うには申し分の無い部屋です。
窓からの眺めも悪くありません。
共用スペース。
18:30 夕食。
美味しかったですよ。
この日の宿泊客は私の他に2組(3名)でした。
2日目
コミュニティハウス チロリアン
朝食は7:30から。他の宿泊客の方々は7:00からに変えてもらっていたようでした。私もそうすればよかった。
みそ汁が美味しかったです。
部屋から見える素晴らしい景色。私も早く出発しましょう。
7:51 コミュニティハウス チロリアン発。
宿→野平
まず向かったのは去年も訪れた野平地区です。去年も素晴らしい景色が見られましたが、一本桜は完全に散った後でした。今年こそは見たい! ということで向かいました。
川の近くまでは基本的に緩やかな下り坂です。
高速バス・特急バス「岩岳新田」の標識。アルピコ交通のものでしょうか?
その裏には他の路線バスの標識もありました。「岩岳新田ツアーバスセンター」と書かれています。
線路を越えます。
左手には信濃森上(しなのもりうえ)駅が見えました。ホームが二つあるしっかりとした駅のようです。宿まで歩いて行ける距離です。
途中にあった桜。
水も綺麗です。
川沿いまで下りてきました。この辺りからは前回歩いた道ですね。サイクリングロードの案内標識を見て「自転車に乗りたいなぁ~」と思いながら歩いたことを覚えています。
川を渡ります。昨日より川の濁りが取れているようです。
さて、ここからは上り坂。
最悪引いて歩けばいいやくらいに思っていたのですが、いざ自転車で来てみると出来るだけ漕いで上ろうとしてしまいます。
それほど急勾配ではありませんし距離も短いので乗り慣れている人なら簡単に上れてしまうと思います。でも近年本当にヨワヨワ心肺でどうしようもない私は全く息が続きません。所々休みながら、しかし歩かずに上りました。
坂の途中で見える景色。
08:15 野平地区の入口にあるグラウンドの駐車場に到着しました。
白馬村野平地区
自転車はトイレの横に置いて地区内は歩いてまわることにします。
ここにも白馬小径の標識。
オプションコースと書かれている「いろり塾」というのがどこのことなのかはよく分かりません。検索してみるとどうもさらに上の方に菅入という集落があり、残された茅葺き屋根の家を使った「いろり塾」という施設があったのだとか(参考: 菅(白馬村) – 村影弥太郎の集落紀行, いろり塾(白馬村の夏ー9・終章): 年寄りの想い)。現在どのようになっているのかは分かりません。
野平の一本桜。
今回はしっかり見られました。満開です。
注意書き。
後ろの白い山々の前だとどうしても桜が茶色く写ってしまいますね。カメラの光学的な特性上仕方がありませんが、人間の認識とはどうしても異なってしまいます。
まぁ多少レタッチして見たときの感覚に近づけられるならそれに越したことはないと私は思っています。人間の目は決して一枚絵をパシャッと撮影しているわけでは無く、部分的な像を頭の中でうまく合成して全体として認識しているようなフシがあるのでそれを再現してやるわけです。
上の方にある公民館へ。
ここからの眺めはやはり素晴らしい。
今回は一本桜も咲いてますしね。
窓に反射する山々さえ綺麗。
09:43 野平地区発。気がつけばこの狭い集落だけで1時間半も滞在してしまいました。
野平地区→大出公園
姫川第二ダム。
坂の上から見える景色。真正面に延びる松川とその奥に見えるのは五竜岳です。
スキーのジャンプ台がある右の尾根が八方尾根でその上が唐松岳。唐松岳から五竜岳へは何年か前に歩きました。また行ける日が来るかな?
下り坂は楽ちんです。
さて、去年は大出公園との間を徒歩で往復したわけですが、今回も大出公園へ行ってみましょう。昨日は夕方で雲も多かったですしね。
もう一度松川を渡ります。
去年歩いたのと同じように姫川沿いの道を通りました。
浄化センターを通過してすぐに大出公園です。
10:01 大出公園着。
大出公園
まだ蕾の木もあります。去年も色々な花が咲いていましたからね。まだまだ春の花は楽しめます。
すでに完全に散ってしまっている木もある(それも川沿いの結構いい位置にある)ので、もう少し早く来れば展望所からの眺めがより豪華になったかもしれません。
その辺に自転車を立て掛けて上へ。
うーんやっぱり今日は良い天気です。
10:31 大出公園発。
大出公園→白馬八方
10:37 白馬駅の前を通過。西へ。
白馬駅から白馬八方までは案外距離があります(2km前後)。それもわずかに上り勾配。
ローソン信州白馬八方店。この辺りでは数少ないコンビニで、バスターミナル近い便利な場所にあります。
白馬八方バスターミナル(八方インフォメーションセンター)。高速バスのバス停として何度かお世話になったことがあります。
10:49 天然記念物の江戸彼岸桜。去年来たときは完全に散った後でしたが今年はまだ咲いていました。
さて、そろそろ南下を始めましょう。途中にある大きな川(平川)を渡るには大糸線寄りに近づく必要があります。
この交差点から南下していきます。これがまた結構長い。
11:05 平川に架けられた白馬オリンピック大橋までたどり着きました。
展望図と照らし合わせてみますがどうにもよく分かりません。一番尖っているのが白馬鑓ヶ岳なのではないかと思うのですが……。
庚申塔やら何やら石碑が多数建っています。
線路を越えて東側へ。
しばらく国道と並行して走っていましたが……
合流。
白馬五竜は右と書いてあります。
11:21 道の駅白馬着。
道の駅白馬
貞麟寺
「お願い 白馬村は、ギフチョウ・ヒメギフチョウの両種が分布境界線上に位置している日本でも稀少な地域です。昭和49年10月1日に村の文化財保護条例により天然記念物に指定し、捕獲を禁止しています。次の世代に残すためにも食草と共に保護にご協力ください。白馬村教育委員会」と書かれています。
ここ貞麟寺は蝶の観察・撮影スポットとして知られているようです。寝そべって写真を撮っている人もいました。
そして桜の名所でもあります。
天然記念物のしだれ桜。
カタクリの花も咲いていました。
12:20 貞麟寺発。
ここから青木湖までは昨日トンネルを抜けてから下りてきた坂を反対に上ることになります。
しかしすぐ近くにはJR大糸線の南神城駅があり、ちょうど12時台の電車が1本通ります。微妙な時間だったので乗る前提で計画は立てていませんでしたが、今調べてみると12:33発なのであと10分。距離はそれほどでもないので急げば間に合いそうです。
信濃大町まで走るか迷いましたがこの二日間でもう十分疲れていますし無理して信濃大町まで走る理由も見当たりません。というわけでダッシュで駅へ向かいました。
いったん坂を下って線路を跨ぎ、線路と平行に走って分岐を右へ。緩い坂を上るとすぐにホームが見えてきました。
12:25 南神城駅着。
南神城駅
素早く自転車を折りたたんで駅のホームへ。
南神城駅はJR東日本の最も西にある駅だそうです。無人駅かつワンマン運転のため乗り方に注意が必要です。
南神城駅のホームは一つだけ。上下線とも同じホームを使います。
時刻表。全ての列車がワンマン運転です。特急あずさはこの駅には停車しません。下りは南小谷行きのみ。上りは次の12:33発だけが松本行きで、それ以外は全て信濃大町行きです。
ベンチのある待合室があります。
1両目の一番最後のドアから乗り込む必要があります。
12:32列車が到着。ドアボタンを押すとドアが開くので乗車。
乗車したら整理券を受け取る必要があります。
12:33 南神城駅発。
これまでに通った道を眺めながらの乗車です。
14:00 松本駅着。向かいのホームにはアルピコ交通上高地線の新型車両が止まっていました。
精算窓口で整理券を見せて地元駅まで行きたいと言うと出場券を渡されて改札を出て右のみどりの窓口へ行けと言われました。
改札の外に出してこのままドロンされたらどうするつもりなんだろう。
みどりの窓口には窓口が三つ。そこに10組以上の人が並んでいました。1組の対応時間が長くなかなか列が進みません。そうこうするうちに乗る予定だった電車の発車時刻が近づいてきました。本数が少ない時間帯なので乗り逃したら大変です。
仕方が無いので列を離れて改札に行き、Suicaで入り直すからここで精算してくださいとお願いしました。現金精算で良ければこのまま整理券を持って先に進んでも構わないと言われましたが、出来ればSuicaかクレジットカードを使いたかったのでここまでで精算してもらいました。990円なのは分かっていたので整理券と千円札を渡して10円のおつりを受け取りSuicaで入り直しました。
ちなみに途中で精算すると運賃が高くなるとは限らず逆に安くなる場合もあります。例えば南神城→立川だと4510円、南神城→松本と松本→立川だと計4400円なので実は一度精算した方が安くなります。これが立川の一駅先の国立までだと逆に高くなります。
重い自転車を抱えながら急ぎ足で塩山行きに乗り込みました。
14:17 松本駅発。
のんびりと走る普通列車。
左手には八ヶ岳、右手には甲斐駒。
塩山駅では乗り換え待ち40分の間に改札の外に出てNew Days KIOSKに寄りました。ここも改札の外に出ると運賃が安くなります。待ち時間が長いのでちょうど良いです。
感想
やっぱり白馬村は綺麗ですね。もちろん大町市も。そりゃ北アルプスの切り立った白い山々が背景にあればもう何だって綺麗に見えますから。
大町市の芝桜や白馬村の姫川源流は以前から行ってみたいと思っていたのでした。自転車を持ってきたおかげで一度に訪問することが出来ました。
また、湖のすぐそばを走れた木崎湖、桜の中綱湖、青空が映える青木湖と三つの湖を巡れたのも気持ちの良い体験でした。
桜はもう少し早くても良かったかなと思わなくもありませんでしたが、早いと今度は早すぎる場所も出てくるでしょうし難しいところですね。
北アルプス山麓はまだまだ行ったことが無い所が沢山あるので、今後も調べてみたいと思います。
それにしても白馬小径の地図はどこかで手に入らないのでしょうか。