2021年09月28日、那須岳へ行ってきました。
前々回八幡平、前回三ツ石山を歩いてからバスで盛岡駅まで帰ってきました。このまま帰っても良いのですが、せっかく遠くまで来たのですから途中どこかで寄り道がしたい!
帰り道沿いで簡単に行けて紅葉の名所……ということで選んだのが那須岳でした。ロープウェイで楽に登れる百名山としても有名。とはいえ私はこれまで行ったことがありません。紅葉の時期に行きたいと前々から思っていたのですが、ここ数年は他の場所と時期が被っていたので行けませんでした。紅葉のピークには少し早いようですが、姥ヶ平という場所の紅葉は大分色づいてきて十分楽しめるほどになってきたとの情報を得ました。というわけで寄り道することにしました。
どこで泊まるか、何で行くか
一番のネックは交通と宿泊地と夕食でした。
那須ロープウェイへ行くには黒磯駅か那須塩原駅で路線バスに乗る必要があります。
しかしどちらにせよ盛岡からだと思っていた以上に時間がかかります。高速バスや在来線も検討したのですが、やはり新幹線で行くよりなさそうでした。東京~盛岡を2900円で移動した後だと新幹線の料金というのは目ん玉が飛び出るくらい高額に見えてきますが仕方ありません。2900円が安すぎるんです。
それで問題は黒磯に行くか那須塩原に行くかです。バスは那須塩原駅から黒磯駅を経由して那須ロープウェイに行くのでどちらでも構いません。問題は宿泊地と夕食です。那須高原まで行って温泉宿にでも泊まれれば良いのですが、時間的に厳しいので例え着けたとしてもゆっくり出来ず勿体ないでしょう。というわけで駅周辺の施設を探したのですが、どちらの駅も想像以上に何もありません。ホテルに着いてからちょっと夕食でも、と外に出ても食べるところがありません。調べた限りどちらも大差無さそうだったので、在来線に乗り換えず新幹線だけで手早く行けてバスも始発になる那須塩原駅周辺で泊まることにしました。
楽天トラベルで検索して出てきた那須塩原ステーションホテルと那須ミッドシティホテルのうち、駅から近い那須塩原ステーションホテルを予約しました。ただ、那須ミッドシティホテルも駅から十分近いですしセブンイレブンが近くにあるのでそっちの方が良かったかもしれないと後で思いました。
次は新幹線。えきねっとにつないで新幹線eチケで予約。はやぶさとやまびこを乗り継ぐきっぷは11020円となりました。やまびこの自由席だけで行けばもう少し安くできたかもしれません。
新幹線で盛岡から那須塩原駅へ
16:52 盛岡駅新幹線改札入場。
17:16盛岡駅発。
17:55仙台駅着。ここでやまびこに乗り換えます。
18:12仙台駅発。
19:28那須塩原駅着。
那須塩原ステーションホテル
西口駅前の食事処が20時まで営業と出ていたのでラストオーダーが終わっていなければ滑り込めるかなと期待したのですが、店の前に行くと中にお客さんはいるもののすでに準備中の札がかかっていました。
ガックリしてそのままセブンイレブンへ。
適当な物を買ってから那須塩原駅へ戻り、東口に出て目の前にある那須塩原ステーションホテルへ入りました。
チェックインしてコンビニで買ったものを食べシャワーを浴びて寝ました。
朝
2021年9月28日(火) 朝6時頃起床。
朝食付きのプランだったのでホテルで朝食を頂きました。
朝食は6:40から。
路線バスで那須ロープウェイへ
7:11チェックアウト。
那須塩原駅の東口は住宅地の中にある小さな駅といった風情。知らないで見たら新幹線が止まるような駅だとは思わないでしょう。バス停近くの金網に綺麗な朝顔が咲いていました。
那須塩原駅に入りNewDaysで昼食を購入。
那須ロープウェイへ行くバスは西口から出発します。
2021年、朝の便は6:35、7:05、7:45(土日祝日のみ)、8:05、8:35、9:15、9:55……と結構な本数が出ています。ホテルで朝食を取らなければ7:05の便に乗れましたがそこまで急ぐこともないだろうと思い8:05の便を選びました。
7:57 バス到着。後ろ乗り。
Suica等のICカードが使えるのでタッチして乗車してしまったのですが、後から乗り込んできた登山者の方が運転手さんからフリーパスを購入していたので、私も購入しました。ジュース一本分くらい安くなるそうです。タッチしたSuicaはそのままで大丈夫だとのことでした。また、ロープウエイの往復券もこのフリーパスで少し安くなるようです(片道はダメ)。
8:05定刻通り那須塩原駅発。バスは黒磯駅を経由して那須高原へ。
バスの移動経路:
9:18那須ロープウェイ山麓駅の入口に到着しました。
この日のロープウェイは20分間隔。次の便は9:20発。慌ててチケットを購入。割引券は窓口でのみ購入できるとのことで少し時間がかかってしまいました。
バスで到着した人たちが乗り込むのを待ってから発車したので少し遅れて9:23山麓駅発。
どんよりした雲にテンションが下がり気味でしたが、係員にここ数日の間では一番天気が良いので皆さんラッキーです真っ白で何も見えない日が続きましたからと言われて少し持ち直しました。
9:27山頂駅(1684m)着。
本日の山行ルート
さて、本日のルートは、那須岳をグルッと回って途中姥ヶ平へ寄り、最後に茶臼岳に登ってからロープウェイに戻るルートです。
姥ヶ平の紅葉を楽しんだ上に茶臼岳も登れて初めて来た登山者にはちょうど良いルートではないでしょうか。
紅葉の時期は写真を撮るのに時間がかかりますし人も多く日も短いので余裕を持ったスケジュールを立てましょう。
那須ロープウェイ山頂駅から牛ヶ首へ
9:30 山頂駅発。
登山道は霧が立ちこめていますが仕方ありません。
それにしても思っていたよりも荒涼としていてなかなか雰囲気があるじゃないですか。こんな所が関東でバスとロープウェイですぐに行けて気軽に歩けるなんて。
9:35 牛ヶ首山頂分岐。真っ直ぐ進んで茶臼岳の山頂へ登るか、左へ迂回して裏に回り込むかの分岐です。目指すは裏側にある姥ヶ平ということで左の牛ヶ首へ向かいます。
岩もゴロゴロ、斜面の草も美しく、本当に良い雰囲気ですね。これで標高1700mですか。
おっと、左手の谷間に色鮮やかな紅葉が見えます。
なかなか綺麗な紅葉が広がっています。これだけでもここに来た甲斐がありました。
ちなみに写真の色は記憶を頼りに調整しています。そのままだと本当に酷い色にしか見えないので。いつもながら紅葉の撮影は難しいです。本当の色は実際に行ってその目でお確かめください。
9:58 牛ヶ首着。
ベンチがあったので近づくとその向こう側に紅葉が広がっていました。
眼下に見えるのが姥ヶ平のようです。
牛ヶ首~姥ヶ坂~姥ヶ平~姥ヶ坂
10:02 姥ヶ平のすぐ近くに姥ヶ坂と書かれた分岐があります。まっすぐ行くと茶臼岳の周囲を巻いて北へ、左に行くと姥ヶ平の方へ下ります。
眼下に広がる紅葉を見ながらの下り。
その綺麗さについつい何度も足を止めてしまいます。
10:27 姥ヶ平着。
姥ヶ平は森の中にぽっかり空いた広場のような場所です。
なかなか思うように写真が撮れず四苦八苦。暗すぎたり赤すぎたりする写真が多くてすみません。肉眼では結構鮮やかに見えるのですが、写真ではなかなかその綺麗さが出せません。
晴れそうで晴れない空模様。時々空の一部に青空が見えるのですが、スカッと晴れることがありません。しばらく待ってみましたが、諦めて出発することにしました。
このとき私は少しミス、というか勘違いをしていたことに後から気がつきました。元々の計画では道から外れた場所に行くつもりで、そこが姥ヶ平なのだと思っていたのでした。
しかし今改めて地図を見てみると、姥ヶ平は道の途中、道から外れたところはもう少し先のひょうたん池という場所のようです。時間はあったのでひょうたん池まで行けば良かったです。
10:57 姥ヶ平発。元来た道を引き返します。
出発すると天気が良くなってくるといういつものパターンでしょうか……。
11:24 姥ヶ坂分岐着。
姥ヶ坂~無間地獄~硫黄鉱山跡
右は牛ヶ首、左は茶臼岳を右手に見上げながら北へ進む道です。左へ。
左手には先ほどいた姥ヶ平が見えます。
右手の斜面からは所々火山性のガスが噴き出しています。
11:30無間地獄と書かれた場所を通過しました。ひときわガスが噴き出している地点です。
11:47硫黄高山跡着。
少し先には避難小屋が見えます。
硫黄鉱山跡~茶臼岳
11:48 硫黄鉱山跡発。右に曲がって茶臼岳へ登ります。
この区間は岩の多い上り坂で少し歩きづらかったです。
右上に見える茶臼岳はまだまだ高くあそこまで登るのかぁと憂鬱な気分になりましたが、一気に登るわけではなく回り込むように進んでいる内に段々と頂上が近づいてきました。
でも最後はやはり急勾配。
12:09 お釜口通過。
ここは茶臼岳のお釜(火口)の縁にあたる場所のようです。最高点はお釜の反対側にあります。右に曲がってお釜の縁を歩いて反対側へ向かいます。
火口の縁を歩く、まさにお鉢周りですね。
12:20 茶臼岳山頂着。標高は1915mです。
せっかくの山頂ですが、周囲は真っ白で見晴らしは何もありません。かろうじてお釜が見える程度。
そのお釜を覗き込みながら昼食にしました。
時々頭上に青空が見えるのですが横に目を向けると真っ白です。
しばらく待ったのですが改善の見込み無しと見て下山することにしました。
茶臼岳~那須ロープウェイ山頂駅
12:57 茶臼岳山頂発。ロープウェイ山頂駅の方へ直接向かいます。
すぐに現れたのが那須岳三角点(1898m)。山頂にあるわけではないんですね。
13:00 山頂口通過。左へ行くとすぐに先ほど通ったお釜口で、火口を一周することになります。しかしそれは気にせず右へ。ロープウェイ山頂駅へ真っ直ぐ下りることにします。
13:12大岩通過。
奇妙な岩。
ロープウェイ山頂駅が近づいてきました。地面は砂が多く滑るので少し歩きづらいです。
13:24 牛ヶ首山頂分岐。朝通った場所です。
13:29 山頂駅着。
ちょっと時間があったので売店でカフェラテを注文。
テラスから見える景色はやっぱりどんよりしています。
13:40 山頂駅発。
13:44 山麓駅着。
帰宅
バス停は山麓駅を出て駐車場?の向こう側にあります。ベンチがあったので座ってバスを待ちました。2021年の午後のバスは、12:18、13:18、14:18、15:18、15:48、16:33の6本。
14:15 バス到着。乗車。
14:18 定刻通り那須ロープウェイバス停発。
途中黒磯駅を経由するのでそこから電車に乗ることも出来ますが、那須塩原駅まで乗った方が安いようだったのでそうしました。フリーパスも持っていますし。途中温泉地も通過するので時間があれば立ち寄るのも面白いでしょう。
15:37 那須塩原駅着。
新幹線ではなく宇都宮線(東北線)に乗ります。
15:49 那須塩原駅発。
終点宇都宮から湘南新宿ライン快速に乗って新宿まで行き帰宅しました。
感想
那須岳は観光地みたいなものなのだろうと思っていたのですが、思っていた以上に良い景色でした。ただ今回は雲が多く茶臼岳からの見晴らしも全くありませんでした。朝日岳の方にも行っていませんし、これはまた行くべき山だと思います。
紅葉もまだピークではないそうですが十分綺麗でした。
さて、車中泊含めて3泊4日の旅行もこれで終わりとなりました。
今回の旅行は全体的に青空が足りなかったのが残念です。天気は良くなると思ったのですが、秋の天気は本当によく分かりません。昨年の栗駒山も曇りでしたし、この時期は勝率が低いです。涸沢に行くときは結構良い天気を引き当てている気がするのですが……。
曇っていると写真写りが本当に悪くて困ります。鮮やかで綺麗だと思ってシャッターを沢山切っているのですが、帰って見返すと真っ茶色。くすんでいて全然綺麗ではありません。逆に色温度設定を間違えて地面も含めて赤くなりすぎている写真も多いです。修正しようにも帰ってからではすでにどの色が現地での感覚に近い色なのか分からなくなってしまっています。どうしたらよいのでしょうね。落ち着いて色々試してうまく撮る方法を見つけるよりないのでしょう。次の年には忘れてそうですけど。
東北の山はまだまだ魅力的な山が沢山あるようです。紅葉に限らずもっと調べて色々計画を立ててみようと思います。
簡単なところばかりとは言え三日連続で山歩きをしてしまいました。案外疲れはそれほどでもありません。怪我の方はもうすっかり良いみたいです。次はいよいよテント泊かな。
“姥ヶ平の紅葉を見に那須岳へ~紅葉巡りその3” への1件の返信