2019年4月3日(水)~4日(木)、ふもとっぱらキャンプ場へ行ってきました。
いきさつ
今年もテントを担いであちこち行きたいなぁと思っているのですが昨年秋の涸沢以降テント泊をしていません。
季節は4月。東京は桜が満開。少しずつ暖かくなってきました。
去年は3月末に浩庵キャンプ場で初めてのテント泊をしました。なので今年もいきなり山に行くのではなくシンプルなキャンプから始めてみてはどうかと考えました。テントの点検もしたいですし。
この冬は富士見スポットをいくつか巡りましたし、せっかくの良い天気ですからまたでっかい富士山が見たい気分です。
となれば去年の浩庵キャンプ場に続きゆるキャン△で取り上げられた富士山近くのキャンプ場はどうでしょう。富士山のほぼ真西にある富士山YMCAグローバル・エコ・ヴィレッジ。広い敷地から雄大な富士山を間近に見られる絶好のロケーションです。それにあの辺りにはまだ一度も行ったことがありません。というわけで電話で問い合わせをしてみたところ、3~4日はちょうど休館日だとのこと。ちょうど天気が良い日だっただけにガックリ。もう少し考えてみますと伝えて電話を切りました。 同じく富士山の西側にあるのがふもとっぱらキャンプ場。こちらも負けず劣らずのロケーション。Webの予約状況を見ると4月の平日はすべて予約可。それほど混んでいないのか当日受付も出来そうな雰囲気。とはいえ一応前日にWebから予約を入れて出かけることにしました。
ふもとっぱらキャンプ場への交通手段
早い時間帯の高速バスは全て埋まっていました。新宿~河口湖は相変わらず人気路線のようです。仕方ないので電車で行くことにしました。
河口湖からは新富士駅行きの路線バスを使います。最寄りは「朝霧グリーンパーク入口」バス停です。NAVITIMEだとなぜか「朝霧グリンパーク」となっているので検索の際はご注意ください。
立川~ふもとっぱらキャンプ場
というわけで4月3日。
06:54立川駅始発大月行きに乗車。中央本線各駅停車で大月へ。
07:49大月駅着。
JRから富士急行線へ乗り換えます。 Suicaはタッチ不要です。 これいつも迷うんですよね。切符を伴う場合(切符→Suica、Suica→切符、切符→切符)だけ左の窓口がある方を通ります。へたに機械にタッチするとここで下車扱いになったりします。
07:54大月駅発。
車内から富士山がはっきり見える良い天気です。
08:52河口湖駅着。
駅売店(ゲートウェイフジヤマ)で朝食と昼食を確保。
本当はもう少し早く来てうどんでも食べようと思ったのですが少し遅れてしまいました。朝食はホットドッグにしてお昼のためにおにぎりをいくつか購入。お弁当があれば良かったのですが見当たらなかったので。
バス4番乗り場(新富士駅行き)へ。 ホットドッグにかぶりつきながらバスを待ちます。 気温は3.7℃。寒いです!
09:11河口湖駅発(3分遅れ)。
相変わらず外国人観光客が多い路線バスです。なのに英語の案内は一切なし。みんなちゃんと目的地で降りられるのかなと他人事ながらドキドキしてしまいました(前回浩庵キャンプ場に行ったときは氷穴に行きたかったのに乗り過ごした方がいました)。でも今回乗り過ごしたのは大きなスーツケースを持った若い日本人女性二人組でしたw
本栖湖の一つ先「県境」バス停で私以外の乗客は全て下車。
そのあたりから外の風景が広々としてきました。
10:17朝霧グリーンパーク入口バス停着(10分遅れ)。
国道を横断して北西の方へ歩いて行きます。
朝霧グリーンパーク。閉鎖されていてもはや何の施設だったのか分かりません。厳重に立ち入りを禁止する看板が掲げられていました。
「毛無山登山者臨時駐車場」と書かれています。奥に見えるのが毛無山らしいです(尾根沿いのどのピークかは不明)。
振り返ると大きな富士山が! 絶景!
「テルモ恵の森」と書かれています。
キャンプ場が見えてきました。これメチャクチャ広いですよ……。
左手に登山道の入口らしきものがありました。
- 田貫湖 7.4km 175分
- 麓の吊橋 0.2km 5分
- 根原の吊橋 5.9km 145分
- 割石峠(県境) 10.4km 260分
10:41ふもとっぱらキャンプ場入口着。写真を撮りながらでしたが20分以上。案外かかりました。
受付~設営
入口から入ってまずは受付を探します。
手前に綺麗な建物があったのですがどうも管理棟では無い様子。後で分かったのですがコテージらしいです。
管理棟は一番奥(入口から入って車道をたどって山側(左手)へ行った所)にあります。
受付で名前を告げるだけでチェックイン完了。あらかじめ予約してあるので何も記入する必要はありませんでした。初めてなので一通り説明を受けて地図と車両証(徒歩なので車両はないのですが入場許可証代わり)、ごみ袋をもらいました。ごみは袋に入る分は回収してくれるそうです。
一人テントのみで2000円。
早速設営場所探し。
空いていて選びたい放題です。
管理棟から富士山を見て左手手前辺り、空いているスペースのど真ん中にしました。
11:19 テント設営完了。
地面が固くてペグが打ちづらいという記事も見かけましたがそんなことはありませんでした。管理棟の近くに手頃な石が落ちていたのでペグハンマー代わりに拾っておいたのですが使わずじまい。手で十分でした。確かに刺すと石に当たることもありましたが数センチずらせばすぐに当たらない場所が見つかりました。
富士山の方から冷たい風が強く吹いていましたが、この景色ですからあえて入口を富士山の方に向けて設営しました。
地図と車両証。
FLYFLYGOミニテーブル
今回新しく導入したのがFLYFLYGOのミニテーブル。
これまではダンロップ コンパクトテーブル BHS101を使っていたのですが、少し小さくて使いづらかったのです(A4より少し小さく、足の構造上グラつきやすいというのもありました)。
かといって定番のキャプテンスタッグのローテーブルは登山も考えるとさすがに大きすぎる気がしたので中間のサイズのこれにしました。
A4よりひとまわり大きいサイズです。
組み立て前。
組み立ては、天板を合わせて足を穴に差し込んで足の真ん中を天板の合わせ目にある切り欠きに引っかけます。
これを両方やれば完成です。
重量は、テーブル+足のみの実測で409g。ダンロップのBHS101が244gなのでそれを二つ持っていくよりは軽いです。
付属の専用袋は97g。少し重いので自分で薄いのを用意しても良いかもしれません。
昼食はおにぎり
12時になったので河口湖駅で買ったおにぎりで昼食。絶景の中で食べるおにぎりはまた格別です。
場内散策
食べ終わってから場内を散策。敷地を時計回りにひとまわりしてみました。
とにかくひろーい敷地です。
富士山を見て左手(北側)の道を富士山の方へ向かって歩きます。
突き当たりは林、その奥は川。
富士山側の水場から毛無山方面を眺める。
富士山側の端は川になっています。水はほぼ流れていません。
キャンプ場内にある湖の水が溝を通ってここへ排出されています。
蓋(グレーチング)の下を湖からの水が流れてきます。
管理棟(毛無山側)から見て富士山方向右手にある林。 受付でもらった地図には「カブトムシのくぬぎ林」と書いてあります。
林の裏側にも水場があります。ここも設営可能みたいです。
林の隣には堆肥場があり、少しツンとした匂いがします。できるだけこの近くにはテントを張らない方が良さそうです。
林と右手に堆肥場。
管理棟の方へ。
湖の排水口。
湖の取水口。
湖近くの野外キッチン。
この湖はふもとっぱら名物の逆さ富士ポイントです。今は風が強いので見えません。
場内すぐそばにもう一つ湖があります。
こちらの湖の方が風が当たりづらいらしく水面が穏やかで逆さ富士が見やすいです。ただし富士山の方向に木が生えてます。
二つの湖や管理棟の間にある大きな建物が食堂です。
特に営業はしていませんでしたが、24時間鍵が開いており何かあったとき(悪天候や夜寒すぎる等)は避難するのに使ってくださいとのことでした。
場内中央にあるトイレ。
その隣にある屋根付き自炊棟。
ここは私のテントから最も近い水場でした。
だいたい一周したのでテントへ。
ゆっくり歩きましたが場内を一周するだけで1時間弱かかりました。
読書とおやつ
気温は10℃弱くらい。
Kindle Oasisで本を読んだりしてゆっくり過ごしました。
15時になったのでおやつ。
ドリップバッグコーヒーとレモンケーキ。
少し風が弱くなったので逆さ富士を見に。
テントの中で寝そべってみたり。
日没
16:53。気がつくと場内が暗くなっていました。
太陽が毛無山の方に沈んでいきます。
風はより穏やかに。
17:31富士山も少し赤くなってきました。
ひろーい場内。斜めに撮影。
17:53さらに赤くなる逆さ富士。
17:57より赤くなった逆さ富士。
気温は一気に0℃付近まで落ち込みました。
夕食は水漬けパスタ(レタスときのこのボンゴレビアンコ)
18時も過ぎてだんだん暗くなってきたので夕食にします。
本日の食材。
今回はカップ麺やレトルトカレーじゃないんですよ!
山ご飯をアップグレードすべくシェルパ斉藤の元祖ワンバーナークッキングを読んで会得した水漬けスパゲティ。あらかじめ水に浸けておくことで調理時間やガスを大幅に節約できるのです。
テントを設営した後、ジップロックに水を入れておいたのでした。(スパゲティは半分に折っています。イタリア人ごめんなさい)
水漬けパスタは茹でるというよりはフライパンでサッと火を通す感覚。なので適当に食材を放り込めば簡単にアレンジも可能なのです。
まずはぶなしめじを茹でます。
スパゲティを投入。良い感じにぐにゃぐにゃになっています。水加減もバッチリ。このくらいだとゆで汁はほぼ残りません。
カットレタスサラダを半分投入(もう半分は明日の朝使います)。
続いてキユーピー あえるパスタソース ボンゴレビアンコを投入。このソースはレタスやきのこと良く合います。
火が通ったらバジルを振りかけて完成!
今回残り少ないガス缶を使ったせいで火力が弱く火の通りが甘かったのですが、それでも十分美味しく食べられました。
パンは鍋についたソースを拭いて食べるのに使います。今回は水場で洗えるのですが、山飯の予行演習として。
ソーセージも焼いてみたり。うーん、香ばしい! やっぱり野外で肉の焼ける匂いは良いですね。フライパンでも良いから今度は焼き肉がやりたいなぁ。
そうこうするうちに空は群青色に。
最後はクノールカップスープ(きのこポタージュ)。手元も大分暗くなったのでフラッシュ撮影。
夜のキャンプ場
毛無山方面にはオリオン座。
富士山方面には乙女座。
テント内ですらすでに氷点下。(人が居るともう少し上がります)
夜の逆さ富士。地上が明るすぎですね。
たき火を撮影するとこんな感じに赤く映ります(ASUSスマホ32秒露光)。
20:32テントの天井。
はっきり言ってものすごく寒いです。
深夜に起きて星を見ようとかそんな気は一切起こらないくらい寒かったです。
外にいるのと同じだけ着込んで寝袋に入って寝ました。それでも寒いです。
モンベルダウンハガー800#2(リミット-6℃、コンフォート0℃)では性能不足だったようです。(マットはモンベルアルパインパッド25 180)
霜の降りる朝
朝5時過ぎ起床。もう少し早く起きていたのですがもう寒くて寒くてなかなか出られませんでした。
外は-7℃。
辺り一面霜が降りて真っ白です。
フライシートも霜だらけ。
風はなく湖面は鏡のよう。
余所のテント。
テント内は人が居れば0℃くらいにはなります。
05:54山の方に日が差してきました。
富士山の左から太陽が。
これ富士山の天辺から太陽が昇ったら面白そうですね。と、公式サイトを見たらブログの方にダイヤモンド富士の記事がありました。3月と10月、なのでしょうか?
朝食はホットドッグとスープ
06:25朝食。
ロールパンを手で半分に割ってコッヘルの蓋に手で押し付けながらトーストします。
ラップに包んでおいたケチャップ・マスタードをスプーンですくってトーストに塗ります。
ソーセージを焼きます。
そして昨日の残りのレタスサラダと一緒に挟みます。ってこのレタス凍ってるんですけど!
まぁ、でも美味しいです。ちょっと冷たいけど。
どうせ凍っているのだからとスープを作るときに余りを茹でてみました。
うーん、ほうれん草のポタージュとは少し合わないような。刻んだベーコンを入れると美味しいかも。
でもこのスープのおかげで体が一気に温まりました。自分の体が相当冷え切っていたんだなぁと気づかされました。
何となく家でも良く作るホットドッグにしてみましたが、これだけ寒いともっと温かいものにした方が良かったかもしれません。
06:46 日が昇るにつれて雲がかかる富士山。
撤収
ふもとっぱらキャンプ場のチェックアウト時間は14時までなのでもっとゆっくりしたいのですが、夜に用事があるのでさっさと帰ります。
7時過ぎくらいからテントを乾かし始めます。
日が差すと一気にテント内の温度は上がります。18℃くらい。
富士山にかかった雲もすぐに取れました。
グランドシート乾燥中。
帰りのルートを検索。どんなに早くても10:57朝霧グリーンパーク入口バス停発のバスになるようです。
09:40ようやく椅子だけになりました。やっぱりちゃんと乾かそうとすると時間がかかりますね。風も結構出てきたので綺麗に畳むのも難しかったです。
時間までもう少しあるので河口湖で買った富士山どら焼きでも食べながらこの雄大な景色とお別れ。
10:07出発。
この時間になるとすっかり逆さ富士は見えなくなってしまいました。
管理棟前の車両証返却BOXに車両証を入れます。
それほどゴミは出ませんでしたが、せっかく回収してくれるということでゴミ出し。
ふもとっぱらの語源。
10:15ふもとっぱらキャンプ場を後にしました。
帰宅
10:38朝霧グリーンパーク入口バス停着。
このバス停の時刻表には10:53発、それも4/27以降のことしか書かれていません。平成31年4月1日改訂と書かれているので古いわけではなさそうなのですが。慌てて富士急のサイトから時刻を調べてみるとやはり10:57発で良いみたいです。4/27までバスが来なかったらどうしようと思いました。まぁ、行きに新富士行きがあったのですから逆方向が無いとは考えにくいですけど。
11:01バスが来たので乗車(8分遅れ)。
12:03河口湖駅着(9分遅れ)。
チケット売り場で新宿行きの高速バスを聞くと直近で空いているのは13:40発だとか。それだと電車で行った方が早そうなのでやめました。
12:35河口湖駅発。
大月から先は直近だと特急しか無い様子。早く帰りたいし仕方ないので特急券を買うことになるわけですが、電車に乗りながら調べてみるとこの春から中央線の特急は自由席がなくなり全席指定席になったそうですね。えきねっとのチケットレスサービスなんてものも始まったのだとか。早速えきねっとのチケットレスサービスで特急券を購入。
13:35大月駅着。
発車まで時間があるので「いろり庵きらく」でミニかき揚げ丼セット。改札の中からでも外からでも利用できる便利なそば屋です。
14:06大月駅発。初めてのE353系で帰りました。
感想
こんなに一日中富士山を見たのは生まれて初めてです。噂に違わぬ絶景キャンプ場でした。
天候にも恵まれ終始綺麗な富士山が拝めました。もう4月だというのにかなり寒かったのですが、良い景色の代償だったのかもしれません。
今回の寒さはこれまでのテント泊で一番だと思います。さすがに氷点下が当たり前だともっと良い寝袋が欲しくなりますね。ただ氷点下対応の寝袋は大きいので登山でも使うならこれまでの寝袋で済む範囲でなんとかしたいところです。
今回タープは持っていきませんでしたが、これからの季節は必須でしょう。日光を遮るものは何もありません。
「ふもとっぱら」は毛無山の麓という意味。なので毛無山への登山と組み合わせるのも面白いかもしれません。調べてみると結構な急登らしいですが眺めは良さそうです。
久しぶりの大型ザックは足腰に響きました。今年も北アルプス方面に行きたいのでもう少し鍛えねばなりません。
“ふもとっぱらキャンプ場は絶景キャンプ場でした” への1件の返信