2020年01月09日(木)、山梨県の杓子山へ行ってきました。
12月下旬からゲホゲホじゅるじゅる体調が悪くどこへも行けなかったのですが、ようやく咳が弱くなってきたので富士見スポット巡りの続きをすることに。
今回は富士急バスのサイトで紹介されていた杓子山を選びました。
富士山を見るならやっぱり山頂が開放的なところが良いですよね。杓子山は山中湖の北にある道志山塊(Wikipedia)に属する山で標高1598mと最高峰でこそありませんが山頂は木に覆われておらず360度全方位が見渡せるのだとか。
歩く距離もそれほどでも無く病み上がりにはちょうど良さそうです。
登山口へのアクセス
富士急バスのサイトでは不動湯入口バス停から登るルートが紹介されています。立川からの経路を検索したところ、富士急行線の寿駅で降りてタウンスニーカーというバスで行けるとのこと。

タウンスニーカーは富士吉田市内を循環するバスです。
それほど本数が多いわけではありませんが、立川からだと朝一番の便(寿駅7:25発)にちょうど間に合うようでした。乗り逃しても駅からそれほど遠いわけでは無いので最悪歩いても行けると思います(寿駅から2.8km 40分、葭池温泉前駅から2.0km 30分ほど)。
不動湯入口バス停は上暮地・明見循環ルート上にありますが、右回りなら寿駅、左回りなら富士山駅が最も近い駅となるでしょう。
他の登山口としては杓子山の南にある忍野村の方から登る人も多いようです。こちらは高速バス 新宿~山中湖線でのアクセスが便利でしょう。ただ、次の点から今回は寿駅から登ることにしました。
- できるだけ早い時間に杓子山に着きたい
- 山中湖行き高速バスの朝一が9時過ぎくらい着とそれほど早くない
- 富士山を見ながら下山したい
- 忍野八海に行ったことがないので見てみたい
- (現地で分かったことですが)高座山の南側がびっくりするくらい急斜面
天候判断
![1月9日09時の天気図([[http://www.data.jma.go.jp/fcd/yoho/wxchart/quickdaily.html?show=20200109][気象庁より]])](https://yamakoro.jp/blog/wp-content/uploads/2020/01/20200109_0900_tenki-400x387.png)
正月から晴天が続いていましたが、7~8日に天気がぐずつき、9日はそれが回復するタイミングでした。
低気圧が通過した後、西高東低の気圧配置となり富士山を見るのには良い天気になりそうでした。
本日のルート
本日のルートは、不動湯入口バス停→不動湯→大確首峠→杓子山→大確首峠→高座山→鳥居地峠→忍野八海となります。
立川→不動湯入口
というわけで2019年1月9日(木)の朝、立川駅へ。中央線各駅停車大月行きに乗り込み 05:24 立川駅発。
06:19 大月駅着。富士急行線 河口湖行きに乗り換えます。

06:33 大月駅発。
今日の日の出時刻は7時少し前。車内で夜が明けて、車窓から見えた富士山に一安心。

07:16 寿駅着。

寿駅。駅舎も無い無人駅です。

トイレに行きたかったので駅前にあるセブンイレブンを利用しました。

バス停は駅から道を挟んで反対側のセブンイレブン側に一つ。

駅側にもバス停らしきものがあったのでどっちかなと迷っているとバスがやってきました。セブンイレブン側で良かったようです。

07:27 上暮地・明見循環 右回りに乗車。全区間100円でSuica対応です。

07:47 不動湯入口バス停着。

2020年01月現在、Google Mapsにはバス停の登録はありませんが↓のあたりにあります。
不動湯入口→不動湯
07:48 不動湯入口バス停発。
バス停のすぐ北側に杓子山まで5.0kmの看板がありました。5kmと言えば平地なら1時間コース。楽勝楽勝~♪

東の方へ歩いて行きます。

右手を見ると富士山。うん、今日は絶好の富士見日和です。


東へ10分ほど歩くと突き当たりに「不動湯へ→」の看板が。左の方が近いような気がしたのですが、指示通りに右へ行くことにします。

南に進むとすぐに「不動湯へ←」の看板。

その後も看板に従って東の方へ歩いて行きます。全ての分岐のこの手の道案内看板がありました。

08:09 不動湯専用駐車場。この辺りから坂道になっていきます。



なおも不動湯の方へ歩いて行きます。

所々分岐がありますが逐一看板が立っています。

道路上に雪はありませんでしたが、時々脇に積んであるのが残っていました。


08:31 不動湯着。不動湯入口バス停から43分でした。

不動湯
不動湯→不動湯ゲート
休まず先へ。
不動湯のすぐ裏に登山道の分岐がありました。

左右両方とも「至 杓子山」とありますが、右は「ログハウス 至」とも書かれています。ログハウスが何なのか分かりませんが地図通り左に進みます。


クマ出没の文字も。

「杓子山トレイルランコース」という標識もあちこちで見かけます。

帰ってから調べましたが、ここを通る大会が開かれているようですね。

ときどき仮設トイレを見かけます。

また分岐。

左は「杓子山明見尾根道 飯盛山 Zコース」「至 杓子山 中強度コース(尾根)」と書かれています。尾根沿いの道は気になりますが今回は普通に真っ直ぐ進みます。

車が通れる程度の坂がダラダラ続きます。


ここにも仮設トイレ。

それを過ぎるとすぐに何かが見えてきました。

09:00 不動湯ゲート(杓子山駐車場)着。バス停から1時間12分、不動湯から30分くらいでした。

標識によるとここからの所要時間は次の通り:
- 登り
- 大確首峠(おおざすとうげ) 50分
- 杓子山山頂 1時間20分
- 下り
- 不動湯 30分
ここまでは車でも来られるようです。不動湯から上は少し凹凸が大きい気もしますが……。
ゲートの前後にはベンチがあります。

特にゲートの後のベンチは「ビューポイント」と書かれた看板があり、座りながら富士山が眺められます。

私も写真を撮ったり水やお菓子を食べたりして休憩しました。
不動湯ゲート→大確首峠
09:05 不動湯ゲート発。

09:09 分岐。右は「杓子山沢コース2」と書かれています。地図通り左へ。



09:12 送電線が走っています。送電線の下は木が伐採されていて見晴らしが良い場所が多いですね。

近くにあるビューポイント看板とそこからの景色。

09:15 左に分岐していますがその先は地図で見ると行き止まりっぽいです。このまま真っ直ぐ。


09:17 道の脇に杓子山沢コースと書かれた看板が。下の方で見た場所に繋がっているのでしょうか?

09:21 ダラダラ続く登り坂に大分息が上がってきました。少し立ち止まって水飲み休憩。

なおも歩いて行くと道の先に雪が。
もうほとんど消えかかっています。車の跡もありますね。
今回道の上に雪があったのはこの曲がり角のわずかな部分だけでした。

進行方向に見える山が杓子山……な気がします。


右手側によく富士山が見えます。

右は沢コース、不動湯、トレイルコースらしいです。こういった看板があちこちに立っているので思っていた以上に色々なルートがありそうですね。

左の傾斜の上が明るくなってきました。大確首峠の手前です。道の脇に「← 至 杓子山」と書かれた看板が。まっすぐ行って尾根沿いを戻っても行けそうですが、おそらくここで左に行った方が近道なのでしょう。

登るとすぐに大確首峠。

09:39 大確首峠(おおざすとうげ)着。ゲートから34分、バス停から1時間51分でした。
大確首峠→杓子山
杓子山山頂
杓子山の山頂は視界を遮る木が無く全方向見渡せてテーブルが三つもあるとても居心地の良い場所でした。

何よりもこの富士山!

山頂にあるもので一番目を引くのが天空の鐘。結構大きな音がします。

山梨百名山の一つらしいです。

三角点。

御祖代山杓子宮と書かれた祠。

鹿留へ至る道。お隣は鹿留山(1632m)です。杓子山(1598m)よりもわずかに高いですがそれほど邪魔ではありません。

北側(都留市~東桂)の眺め。

河口湖の方向。 カチカチ山ロープウェイ 富士山パノラマロープウェイがある天上山を挟んでその向こうが河口湖。

奥に見える南アルプスの山々。

こちらは山中湖の方向。正面に忍野村が広がり、その奥に長池山~飯盛山~大平山、さらにその奥に山中湖が見えます。

これから下山する方向。ちょうど富士山と同じ方向に下山していくことになります。手前の木の奥に隠れている山が高座山。その奥が忍野村、忍野八海の方向。富士の裾野には自衛隊の北富士演習場が広がっています。

北西の方には「杓子山尾根コース・絶景パノラマコース」と書かれた道が続いていましたが、すぐに下の草木に隠れてその先がよく分かりませんでした。

360度パノラマ写真。


少し早いですがセブンイレブンで買ったパン等で昼食。

ベンチに座るとその下にぬかるみがあって靴底がドロドロに。まわりを見ると霜柱が溶けてぬかるみが広がっていました。

杓子山→大確首峠→高座山
11:00 山頂に人が登ってきたところで入れ違いに下山開始。
山頂近くは登ったときよりもぬかるみが酷くなっていました。暖かくなって霜が溶けたのでしょう。

そんな道で12人くらいの団体とすれ違ったたり。

その後も何人かの人とすれ違いました。お昼を山頂で食べるのでしょう。早めに登って山頂を独り占め出来てラッキーでした。

下りは苦手ですがこの勾配だと登るよりは断然楽です。ぬかるみも山頂近く以外はそれほどでも無くなりました。

富士山を見ながら下山出来るのが良いですね。



大確首峠の手前で脇に逸れて富士山を見たら下に何か施設がありました。


地図には「杓子山テイクオフ」と書いてあってリンク先にはハングライダースクールのサイトがあります。ここから離陸するみたいです!
11:31 大確首峠着。山頂から31分。やはり下山は時間がかかりますね……。

そのまま真っ直ぐ進んで高座山を目指します。

ここからも結構な急勾配。大確首峠~高座山は尾根沿いですが案外アップダウンがありました。


奥に富士山を見ながらの縦走です。


かなり急な下り。これ登るのは大変だろうなぁ~と思いながら下っていったら下で女性二人組が立ち止まっていました。忍野村山場前から杓子山へ向かう途中だとか。高座山の方はぬかるんでいたり脇にある木を掴んだらトゲがあって刺さったので注意と教えていただきました。


あれが山頂かな? と思って登ってみたら……

岩場っぽくてちょっと楽しい道。


三角点だけがある単なるピークだったり。




送電鉄塔の下をくぐります。


岩を登るところ。

まだまだ山頂ではありません。



さすがにそろそろ高座山のはず。あのピークかな?



12:13 高座山着。大確首から42分、杓子山から1時間13分でした。


大分疲れてきたのでしばし休憩。なかなかの眺めです。

それにしても下の方は急すぎてよく見えないんですけど何だこれ?

高座山→鳥居地峠
12:21 高座山発。

え、なにこれ、降りるの? これを?

いわゆる鎖の代わりなのか結び目がついたローブが垂れ下がっています。





砂なので滑りそうですが慎重に降りればそんなに滑りませんでした。ぬかるんでいたというのはこの辺りだと思いますが私が通ったときはそれほどでもありませんでした。日が当たって乾いたのかも?

でも眺めは最高です。



この溝の中を歩くべきか外を歩くべきか。このあたりは溝の中を歩きました。少し段差ができていたので。

振り返るともうほとんど壁です。

この辺りは溝が深くなっていたので外(道の真ん中)を歩きました。


ようやく急坂が終わって少し歩くと「鳥居地峠中道コース」と書いた看板と右側に分岐が。鳥居地峠に繋がっているのでしょうか? 地図にも載っていないので無視して真っ直ぐ進みます。

林の中に入り下っていくと……

12:49 駐車場が。

そこからは林道の緩やかな下り坂を歩きます。




12:59 鳥居地峠着。高座山から38分でした。

鳥居地峠は四方に分岐しています。

車道を南の方へ下っていきます。
鳥居地峠→忍野八海
忍野八海
忍野八海というのは湧き水が湧いている地帯で昔富士講の際に体を清めたのだとか何だとか。
八番霊場 菖蒲池。


七番霊場 鏡池。鏡のように逆さ富士が見えるとのことでしたがなかなかキビシイ。

中心地には大きな人工池(中池)があり、お土産屋や茶屋などが集まっています。観光客で賑わっており、ほとんどは海外の方でした。正直外国人が押し寄せような魅力がある場所なのだろうかと不思議。


近くにあった池本茶屋に入ってみました。

ざるそば850円。まあまあ。

14:00頃店を出ましたが高速バスの時刻は16:40。かなり時間が余っています。日帰り温泉にでも行こうかと思いましたが、それほど元気が残っていなかったので近くをウロウロすることにしました。
五番霊場 湧池。これが一番綺麗でしょうか?


四番霊場 銚子池。

二番霊場 お釜池

再び中池に戻ってお土産屋の中を通って中心の湧水口。

八海ソフト(400円)はラムネ味。

煎餅やまんじゅう、串焼き、たこ焼きなども売っていましたが特に食べたいものも無く。

またまた中池のお土産屋に戻ってまる天の海老マヨ棒。ん、これ結構美味しいですね。

もう少し歩き回りたかったのですがどうやら足が限界のようです。売店で食べ物を買ってベンチでゆっくり過ごしました。
忍野八海→中央道日野
感想
新年最初の山は図らずも去年と同じ山中湖近くとなりました。天気も良く綺麗な富士山に大満足。山頂だけで無く登山道上からも頻繁に見えたので終始楽しく歩けました。
短い距離で楽勝かと思ったのですが終わってみれば案外疲れました。年末年始はほとんど寝正月でしたしすっかり体力が落ちてしまったのかもしれません。標高差は1000mまではいきませんがそこそこあるのでそれほど楽というわけでも無かったのかもしれません。特に高座山から鳥居地峠の傾斜はなかなか迫力がありました。これを登るのはどんな気分なのでしょう。不動湯からの登りで良かったです。車が使えればもっと楽ができそうですがピストンだと物足りないかもしれませんね。ピストンで不動湯側と忍野側どちらか選べと言われたら、まぁ、忍野側かもしれません。不動湯側は大半が林道ですし。大確首峠から高座山の稜線も楽しかったです。
忍野八海はこれまであまりピンと来なかったので行かなかったのですが、ちょうど良い機会だったので行ってみました。いわゆるガッカリ観光地というやつなのかもしれませんが、確かに一部の池は水が綺麗でしたよ。余裕があれば寄ってみてはいかがでしょうか。
近くのルート
山中湖周辺の山としては以前にも南側にある鉄砲木ノ頭を中心としたルートを歩いたことがありますが、そちらもなかなかの景色でした。
“360度パノラマ! 杓子山から富士山を眺める(不動湯入口~杓子山~高座山~忍野八海)” への5件の返信